探偵、大悪魔と戦う
悪魔合体。
今は廃れてなくなった能力だが、人間界と魔界が戦争をしていた頃は悪魔族は合体能力を持っていたという。
それは種族の垣根どころか、有機物、無機物の枠さえ越えて合体したという。
当時人間界の主力だった戦闘機や戦艦などの精密機器とでも融合できたとさえ言われている。
しかし、戦争も終わり戦う必要のなくなった悪魔族は、その能力を次第に失っていった。
「これが悪魔合体だ!」
稀にこうして太古の能力を持って生まれてくる者がいる。
それがマルコキアス、サテュロス、バルバトスの3柱だった。
「こうなったからには、もう命は無いと思え……」
デーモニア。正に悪魔の中の悪魔だ。
「こんなこと……!」
その力は猛たち3人を遥かに凌駕していた。
「ふぅ……」
猛は一つ息を吐くと、呪文を詠唱する。
「我願い請うは『白蛇の魔神』の力」
「!? 猛、それは……っ!」
「ちょっと、クレア! 奴が来るわよ!」
黒い炎の中から、一本、巨大な足が出てきた。
その足だけで50メートルはあろうかという巨大さ。
見る間にその質量は増し続け、地下施設どころか、地上の施設をも破壊して、悪魔のテーブルへ降り立った。
「こんなの、軍をかき集めないと倒せないわよ!」
ミネアが叫ぶ。
一個師団はおろか、国をあげて倒しにかからなければ魔界そのものが滅びかねない。それ程の悪魔に成長した。
「……。時間を稼ぐわよ」
クレアの判断は違った。
あの男が味方にいるのだ。負けるはずがない。
「何を言って……っ!」
ミネアの数メートル横を巨大ビルをも思わせる爪が通過した。
その衝撃だけで吹き飛ばされる。
「5分間踏ん張りなさい、ミネア!!」
クレアにもわかるはずだ。
この悪魔がどれほど危険なのか。
それを5分待て? 正気の沙汰ではない。
「大丈夫。絶対に負けないから」




