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人魔探偵  作者: 葛葉龍玄
害獣駆除

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48/59

探偵、建物を見つける

 悪魔のテーブルの頂上。

 猛は途中休みを挟みながら、トリバードの助けもあり約2日で5000m級を踏破した。

 人類、魔族初となる驚異的なスピードだ。

「これが公式なら、ギネスに載ったかもな」

 猛は悪魔のテーブルを歩き、トカロフの仲間を探し歩くことにした。

 途中、敵対するような獣魔がいたが、話し合いで解決することができ、大きな戦闘は無かった。

「この辺りかな?」

 猛は檻護で呪符に閉じ込めていたトカロフたちを解き放った。

 トカロフたちは嬉しそうに駆け回ると、一直線に同じ方向へ進む。

 猛も気になって一緒に付いていく。

 その先には、あるはずのない建造物があった。

「なんでこんな所に……」

 しかしトカロフたちは迷いもせずに建物に入る。まるで自分たちの縄張りに戻ってきたかのように、当然に、だ。

 猛は不信感を募らせ、この建物に忍び込むことにした。


 ミネアの放った式神がやっと猛の居場所を突き止めた。

 早くも悪魔のテーブルを登り切り、頂上まで行ったのには驚いたが、さらにミネアを驚かせたのは、猛が例の建物(・・・・)に入っていったことだ。

 あの建物はそう簡単に見つけ出せるものではない。

 クレアがあの男に一目置く理由が分かった気がする。

 害獣駆除が始まってから約一週間でここまで事態を悪化させることになるとは。

 やっと悪魔のテーブルの麓に辿り着いたミネアは登攀を開始した。


 建物に入った猛が見たものは、明らかに人工的に作られた生き物たちの姿だった。

「これは……」

 そう。悪魔のテーブルは秘密の実験場だったのだ。

「キメラか……」

 嫌な記憶が蘇る。

 少し前のことだが、7柱の悪魔王を甦らせようと企んだ悪の組織と対峙した時、相手の主力がキメラだったのだ。

 遺伝子と魂を操作された悲しき生き物。

 自我を持たず、ただ命令を遂行するためだけの生物だ。

 今回はトカロフだったが、もっと邪悪なキメラや、病原菌を持った生き物だったら、と思うと鳥肌が立つ。

|(ミネアはこの施設を隠すためにトカロフたちを保護するのではなく、全滅させようとしてたのか)

 やっと点と点が線になった。

 この施設は最大限の安全を保ったまま破壊する。

 猛はそう決めて、施設の心臓部を探すことにした。






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