探偵、害獣駆除をする
ある日、魔界から舞い込んだ依頼。
市街地に大量にでるという害獣駆除だった。
なんでも、今年にはいって大量発生したらしい。
「こういう仕事こそ軍がやるべきじゃないか?」
かなり強力な害獣で、一般市民の魔物では駆除するのが難しく、戦闘が得意な者しか退治できないらしい。
「せっかくの依頼なんですから、良いじゃないですか」
今回の依頼料は定額ではなく、駆除した害獣の数によって決まるらしい。
その分お給料が出る美月はホクホク顔だ。
「まぁ、仕事になればな」
こうして、猛と美月は魔界の街から程なく離れた山の中に分け入って行った。
「なるほどなぁ」
山に入って理解する。
街からそう離れていない山だと言うのに、害獣とわんさか出くわす。
「でも、群れをなしてる感じじゃないですね」
そう。
今回の依頼の肝は、相手の生態がわからないことだ。
群れを成すのか、単体で暮らしているのか、どんな理由があって街まで出てきたのか。
「せめてその辺の情報はほしいよなっ、と」
迫りくる害獣を一頭倒し、その証として立派な牙を持ち帰る。
「何ていう名前の害獣何でしょう?」
生き物を殺す事に少し抵抗を覚えながらも、仕事のためと思い、魔力銃の引き金を弾く。
「依頼主からはなにも情報がないな。今田所のオッサンに調べてもらってる。そのうち式神が飛んでくるだろう」
山に入ってすでに32頭退治している。
「荷物もまんぱんだし、一度帰りましょうか」
そう言って牙だらけのリュックサックを見る。
「あぁ、そうだな」
猛も頷いて、一度街に戻ることにした。
「いやぁ、すごい量ですね……」
依頼主の所に牙を渡しに行くと、さすがに驚かれた。
「これは一体どんな害獣なんですか?」
「我々にもよくわかっておらず、恐らく新種かと……」
そんなことがあるのだろうか。
「いきなり新種が湧いて出たとでも? 近縁種くらいいるでしょう」
「それが、色々調べた所、どうしても近縁にいる種すら見つけられず、ほとほと困ってるんですよ……」




