探偵助手、話を聞く
「実はね、変な男に付きまとわれてるのよ」
クルルが言うには、婚約者の1人なのだそうだが、半ばストーカーになりつつあるらしい。
「うちの護衛が出張ると、家柄間での揉め事に発展する可能性があるの」
「貴族というのも大変なんですね」
確かに両家に確執をもたらすのはよろしくない。
とは言え女子校という空間にいる間は安全だろう。
そう思っていた。
というのも、美月は視線を感じたからだ。
|(なに、この違和感。ただ見られてるだけじゃない)
この感じは、田所が情報収集に使う式神に似ていた。
「それでも、誰かに監視されてますね」
「本当? そんなことまでわかるのね!」
クルルは感心したように美月を見る。
元々視力がいい上に、猛の元、修行を積み、感覚は研ぎ澄まされていた。
「これを持っていて下さい」
美月が取り出したのは守りの呪符。
「コレを持っていれば、相手の式神から感知できなくなります」
田所から渡され、美月の仕事のジャマにならないように、と渡されたものだ。
田所の国家レベルの情報収集屋でない限り、式神は通用しないだろう。
「そんなものまであるのね。準備がいいわ」
クルルはそれを大事そうに懐へしまう。
「詳しい話を聞かせて頂きたいのですが……」
「いいよ。あ、でももうすぐ授業始まるから、昼休みにでも話すね」
ふたりは駆け足で教室に入った




