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人魔探偵  作者: 葛葉龍玄
異世界ダンジョン

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29/59

探偵、罠を仕掛ける

「おい。なぜ後を付けてくる」

 葉巻を咥えた人相の悪いスーツ姿の男が話しかける。

「てへー、やっぱりバレてた?」

 クレアが悪びれもせず、姿を現す。それに続いて美月はバツが悪そうに出てきた。

「イヤイヤ、天下の三番隊の隊長さんが珍しく普通に外歩いてるから、気になって」

 この人こそ大和命その人だった。

「これから仕事だ。邪魔をするなら帰れ」

「なら丁度いいじゃない! 三番隊の隊長さんが出張るってことは戦闘があるってことでしょ? 私たちも仲間にいれてよー」

「ち、ちょっと、クレアさん……!」

 美月が止めに入るが、クレアは話を強引に進めていく。

「……。面白そうだな。連れて行ってやってもいいが、その代わり絶対に裏切るなよ?」

「もちろん!」

「わ、私もですか……」

 巻き込まれた美月はガクリと項垂れながら2人の後を追った。


「?」

「篝さん、どうしましたか?」

「いや、人の気配がしたもので」

「同業他社という可能性は大きいですね。こういうダンジョンは先に多くの情報を集めて、最奥まで到達した方が勝ち、みたいな所がありますから」

 山本が答える。

 確かに気配は4人ほど。ダンジョンアタックには最適なメンバーだ。

「だとしたら最悪戦闘も?」

「いざこざはありますが、戦闘に発展することはまずないですよ」

 確かに戦って怪我の心配もあるくらいなら、話し合いでなんとかした方がいいだろう。

 しかし、この雰囲気、どかで……。

 猛が思案していると、その気配は探索をほぼすることなく真っ直ぐに奥を目指していた。

「どうも探索重視ではなく、奥にある物に興味があるみたいですよ」

 猛たちは奥に何があるかまでは分かっていないが、後から来る4人組はそうではないらしい。

 明確な目的があってここにやってきている。

「それは困りますね……。なんとか足止めなど、できませんか?」

「軽くならできるので、やってみましょう」

 相手はこのメンバーよりはるかに格上。気配でもそれだけは伝わってきた。

 猛は地面に見えないような不思議な文字を書いていく。

「それは?」

「お呪いですよ。この模様のある場所を歩くたびに気分が悪くなるような、ね」

「ははぁ」

「こういうような簡単なゲリラ戦を仕掛けます」

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