探偵、不倫の正体をあばく
それから3日後。猛がおっていた男の不倫現場を目撃した。
ただし、相手は人間でも魔物でもなかった。
はるか昔。まだ暦が西暦と呼ばれていた時代にとうにいなくなったと思われていた「妖怪」の仕業だった。
「骨女か……」
男に執着を持ち、成仏できなかった女の念が現世に残り復讐をする。
悲しき性を持った妖怪だった。
「そこまでだ」
猛は不倫現場に乗り込むと、男の身体に神札を貼る。
男は一瞬で正気に戻り、恐怖に慌てふためいていた。
「ば、化け物っ!!」
妖怪の妖力により、絶世の美女に見えていたが、その実醜い妖怪でしかない。
そして男とまぐわることでその生気を吸い取り、最終的には殺してしまうのだ。
「我願い請うは八百万の神々の力。この悲しき女の妖の無念を取り払い給え」
猛の言霊により、妖怪の怨念は晴れ、輪廻の輪の中に戻る。
「大丈夫だ。念のため、しばらくはその札を持っておくといい」
一件目の不倫騒動はこうして解決した。
次の男もやはり妖怪に取り憑かれていた。
「今度はお歯黒ベッタリか」
結婚間近で死んでしまった女の念が男を恨み、生気を吸い取り死に至らしめる。
骨女と同じような類の妖怪だ。
「立て続けに同じような妖怪が出るなんて……」
偶然とは思えない。
しかし今は不倫という点と点でしかない。
それを繋ぐ線が欲しいのだ。




