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人魔探偵  作者: 葛葉龍玄
第二章 地獄への誘い

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21/59

探偵の仲間も戦う

 2mはあろうかという戦斧を見事に操り、鬼を切り裂くクレア。

 束になって掛かろうが、巨体で押しつぶそうとしようが、見事な技と怪力ですべての攻撃を無に帰す。

 クレアには守られながら、美月は霊力弾を放ち、鬼たちの足止めをする。

 目、耳、脳天、心臓。四肢の末端に至るまで確実に射抜いていく。

 即席のコンビネーションだったが、見事なまでにマッチしていた。

 しかし鬼たちもただやられていた訳では無い。

 倒された仲間の死体から霧散しようとする妖力を使い、さらに強力な鬼を召喚する。

 無間地獄。

 八大地獄の中でも最も深く、最も恐ろしいその場所から現れた鬼は今までの鬼とは一線を画した強さを持っていた。


「魔界の者よ。我等をここまで追い詰めたこと、賞賛に値する。しかし、霊力も妖力も持たぬその身では、それが限界だろう」

 クレアの頬を冷や汗が伝う。

 無間の鬼の言う通り、猛から与えられた霊力付与の術はすでに半分以上解けかかっている。

(それでも……!)

 クレアは戦いの中で何かを掴もうとしていた。

 猛からもらった霊力とクレアの持つ魔力。

 この二つを有効活用するすべを。

「この戦斧には霊力が宿っているわ。そして、その霊力に私の魔力を注ぎ込んで、一つに混ぜる!!」

 霊魔力、とでも呼べばいいのか。

 二つの属性の違う力を無理矢理一つに纏めていく。

(くう……!これは辛い!!)

 まるで磁石が反発するように弾かれる力を戦斧に込める。

 身体を通る魔力回路がビリビリと痺れ、毛細血管が破裂する。

 その間も無間の鬼は攻撃を仕掛けてくる。

「さ、させません!」

 美月が果敢に霊力弾を放つが痛痒にもならない。

「小賢しい!」

 無間の鬼は剛腕を振るうと美月を吹き飛ばす。

「きゃあっ!!」

 美月に気をやり、一瞬無防備になったその瞬間に、すべての力を爆発させる。

「食らえ! 轟戦壊斧!!」

 霊力と退魔力の塊となった一撃が重く、鬼にのしかかる。

「この程度、弾き返してくれるわ!!」

 両腕で戦斧を止めようとする鬼。

 その瞬間。

 斧が壊れた。

 そして現れたのは実体のない戦斧。

 物理を無視し、魂にのみその攻撃を通す壊斧は、見事無間の鬼を切り裂いた。

「ば、馬鹿な……っ」

「か、っは!」

 鬼は粒子となり消え去り、後に残されたのは満身創痍のクレアと気を失った美月だけだった。

「よかった、美月ちゃんも無事ね……。猛。あとは頼んだわよ……」

 そうして、クレアも意識を手放した

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