探偵、叫喚地獄、大叫喚地獄へ2
下層へ向かう途中、美月が何かを発見 。
「猛さん、あれは……?」
空から伸びる糸。その先には罪人が1人。
「多分、魂が浄化されて輪廻に戻ることができる」
他の罪人たちも追いすがろうとするが、その糸は掴めずにその手は空を切るばかりだった。
「あれが仏の本来在るべき罪人の救い方なのね」
「そうだ。前に戦ったあの操り人形が異例なんだ」
まるで仏の垂らす救いの糸に似たもので操られていた実体を持たない敵。
奴らを操っていたのが仏なのか、それとも別のなにかなのか、猛達には判別する方法はない。
「先に進もう。この地獄にはもう用はない」
ここでも鬼たちの洗礼が待っていた。
「少しずつ強くなってきてるわねっ! と!」
それでもクレア迫りくる数多の敵を事もなげに倒していく。
一番危険なのは防御面が弱い美月か。
そこは猛がカバーしながら戦っていた。
「私も魔力が通るならもう少し役に立てるのですが……」
地獄の鬼に対して、魔力はほぼ効果がない。
猛から付与された霊力弾と防護膜が頼りだ。
「魔力も退魔力もほぼ効果なしってのは辛いわね」
単純な攻撃だけでもクレアは戦えるが、やはり猛の支援は大きい。
「待てよ……。地獄の住人に対しては霊力以外はほぼ効果がないだと?」
分かりきっていることを猛が繰り返す。
「敵の狙いが分かったかも知れない」
猛は急ぐように駆け出す。
「ど、どうしたのよ!?」
「話は後だ!! 敵は思った以上にやばいことをしようとしている!」
なにか巨大な力を持った者を復活させるのではないか。
それが当初の目算だった。
しかしどうやら、猛は別の可能性を見出したようだ。




