探偵、集合地獄へ1
地獄の3層目。
「ココは殺生や窃盗の他に不倫、浮気をした人が落ちる地獄だ
」
「なら猛には関係ないわね。彼女もいないし、浮気のしようがないものね!」
にしし、とクレアが笑う。
「うるさいよ」
猛はおどけて見せる。
美月だけは笑わずにジッと猛を見ていた。
この階層の鬼たちも3人には手を出してこない。
猛と美月だけならまだしも、魔界軍の一個師団の団長である
クレアまでいるのだ。
相当深層の鬼でなければ勝つことは不可能だろう。
「とはいえ、相変わらず悪趣味な拷問ね」
罪人たちを横目に見ながら、子供たちを探していく。
「止まれ……」
声は聞こえるが、姿は見えない。
黒縄地獄の時の操り人形みたいなものなのか。
「お前たちの目的はなんだ!?」
猛が声の主に話しかける。
しかし当然のように返事はない。
「引き返せ。そうすれば命までは取らん」
「はいそうですか、なんて言える訳無いでしょう。
子供たちを返しなさい!」
「大事な生贄だ。帰す訳にはいかない」
「なら、戦うまでだ」
猛はいつでも札を取り出せるように身構える。
その妖力は桁違いだ。
そんな鬼が五体。
「猛、行ける?」
クレアは余裕そうな表情を浮かべている。
「当たり前だ。美月は距離をとって援護射撃を頼む」
「わかりました」
美月は緊張した面持ちで遠間に移動する。




