探偵、等活地獄へ1
「ここは等活地獄。生き物を殺した者が来る地獄だ。虫を殺しても来るような地獄だから、罪も軽くほぼすべての人がこの地獄に落ちることになる」
そこでは鉄の爪で殺し合いをする罪人たちが、死んでは生き返り、また殺し合うということをいつまでも続けていた。
「獄卒という鬼がいて、その獄卒の掛け声で何度も蘇る」
殺し合いを続ける罪人たちを横目に、猛たちは更に奥の階層へと進む。
「鬼に襲われることはないんですか?」
「鬼たちも馬鹿じゃない。自分たちより明らかに格上の者には楯突かないさ」
ここの鬼はそれほど強くなく、猛たちの敵ではない。
猛たちを見ることはあるものの、歯向かうような者はいなかった。
紙人形にいざなわれるような形で地獄を進む。
「この階層には子供たちはいなさそうだけど……」
クレアが辺りを見回しながら呟く。
「そうでもなさそうだぞ」
猛が鋭く目を光らせたその先に、鬼たちが集まっていた。
「生きた人間がいるぞ」
「魔力の強い、魔物の子だ」
「コレだけの魔力、喰らえば相当に力が付くだろう」
鬼たちの囲いの中には1人のエルフの少女がいた。
「待てよ」
猛が声をかける。
「その子を生きて返すよう頼まれてるんだ」
猛が退魔力を誇示すると、鬼たちは怯む。
自分たちでは勝てないと分かっているからだ
「何をしている!」
底に現れたのは、この階層にいる鬼とは思えないほどの妖力を持った鬼だ。
「ちっ」
地獄の鬼。
その中でも各階層にいるリーダー的存在がいる。
獄卒。
「気をつけろ。他の雑魚どもとは話にならないくらい戦いに長けている」
できれば戦闘は避けたいところだ。




