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人魔探偵  作者: 葛葉龍玄
第二章 地獄への誘い

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探偵、助けに行く

「地獄は8層からなる」

 等活地獄。

 黒縄地獄。

 集合地獄。

 叫喚地獄。

 大叫喚地獄。

 焦熱地獄。

 大焦熱地獄。

 無間地獄。

「このどこに子供たちが連れ去られたか、そこまで検討は付いてない」

 もしかしたらもっとも深い無間地獄に落とされた可能性も、ある。その場合、このメンバーでも踏破できる可能性は極めて低い。

「でもなんで魔界の子供たちをさらったのかしら?」

「……。それは俺にもわからない」

 ただと言う「検討はついてる。憶測の域は出てないから。まだ答えるのはやめておこう」



 しばらく歩くと、河原の様子が一変する。

 先程まで美しい花が咲き乱れる、場所だったが一転して地面が剥き出しの淋しげな場所にでる。

「ここは?」

 よく見ると、子供たちが一生懸命石を積み上げていた。

(積み上げ母のため。ふたつ積み上げ父のため……)



「ここでは、親より先に死んだ子供たちの地獄だ」

 石を高く積み上げれば、成仏し、また輪廻の輪に戻れると信じられている。

 しかし、その願いが叶うことはない。

 完成間近に鬼が来てその努力を無駄にするように、子供たちが積み上げた石を崩してしまうからだ。

「酷い……」

 美月が涙目になりながら、大きな1つ目でその光景を見つめ続けていた。

 その子供たちはすでに死んでいて、中には魔物の姿も多数あった。

 クレアの頭の中には、連れ去られた子供たちの情報がインプットされているが、死んだ子供達とは一致しない。

 そのとき、石を蹴散らし子供の努力を無駄にする、賽の河原の鬼が現れた。



「ただの知性のない化物だよ。コイツを倒せば、子供たちは救われて輪廻の輪に戻れる」

 猛が言い終わるかいなかの刹那、クレアの戦斧が鬼を叩き切っていた。

「許せない……っ」

 怒りに肩を震わせながら、クレアが呟く。

「地獄とはそういう所だ。慣れておかないと身体も心も持たないぞ」

 この男は常に平然としている。感情というものを表に出したことがないのではないかと思う程だ。

「猛さん、この先どんな地獄が待ってるんですか?」

「罪人が裁かれる場所さ」

 しかし、誘拐された子供たちはどんな罪を犯したというのだろう。

「正しく罪なんて犯してない。だからこそ一刻も早く助けなきゃいけないのよ」

 皆が同意見だった。





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