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いつもの1日。

成一はいつも通り美鈴と高校に登校している。昨日来た成一の両親は仕事の都合もあり、美鈴の両親と早朝に帰った。



美鈴は何時にも増して明るい気がする。



「だんだん暑くなって来たね!」



言っている内容は少し憂鬱だが美鈴は清々しい。



「ん?そうだな」



成一は適当に相槌を打った。



こうした何でもないような会話でも美鈴はやはり、明るい。



美鈴は普段から結構明るいが、今日は格別だ。多分昨日、両親と会ったからだろうと成一は思った。



「きゃっ!」



「おい!」



もう、何回目だろうか。美鈴は段差にコケそうになり、成一が助けた。


「気を着けろよ?」



「うん、ありがとう」



いつものように注意をする。そそっかしさは今日も健在だ。







「おはよう」



高校に着くと優人が朝の挨拶をしてきた。成一は普通に挨拶を返して席に着いてちゃちゃっと授業の準備を済ませた。



因みに美鈴は優里と恵美と陸人で話している。



「成一は本当、成績優秀だよなぁ」



不意に優人が言ってきた。



「何だよ?、いきなり」



「だってオレは進級してから更にギリギリになっちまったけど成一は特別変わった様子が無いから何となくな…」



優人は羨ましそうに成一を見た。



「ちゃんと授業を聞いて頑張れば誰だって出来る、お前もちゃんと勉強すれば大丈夫だ」



そう羨ましそうに見られても成一としては困る。優人の努力次第だ。



「はぁ、まぁ、頑張って見るか」



と優人は取り敢えず、立ち直ったようだ。成一は心の中で決心が続く事を祈った。




授業の時間になった。

1時限目は数学だ。



成一にとってはほとんど分かる内容だった。



勉強と言えば優人は授業中にも関わらず居眠りをしていた。



先程の決心は1時限目そうそう、破れたようだ。



優人の席は後ろの方のため、教師は多分気付いていない。



まぁ、多分、このツケは後々優人に回って来ることだろう。



成一は少し苦笑しつつ、授業に集中する為、再び黒板を見た。




昼食の時間。



もはや日課になった6人での昼食。



「早川君は本読まないの?」



陸人が聞いてきた。



「うん?…あぁ…教科書とか参考書意外あまり読まないな」



成一はあまり本を読まない方だ。勉強に必要な物意外あまり読んだ事が無い。陸人にそう言うと少し残念そうな表情をした。本はそんなに面白いのだろうか。



「オレより優人が本読んだ方が良いぜ?」



「あん?」



「ほら、本読むと頭良くなるって言うだろ?」



成一はわざと少し茶化した。


「マジか、早速陸人、何か本借りて良いか?」



成一の茶化しに気付かず優人はあろう事か本気で本を借りようとした。隣に居る優里は少し呆れたような表情をしていた。



「うん良いよ」



「良かったら私のも貸してあげる」



陸人と恵美も貸す気になっている。



仕方ない。読書が続くよう健闘祈る。がんばれよ、優人。


成一は心の中で願った。



「優人君、読書続くの?」



美鈴は成一に尋ねてきた。おそらく考えている事は同じだろう。



「多分、続かないだろうな」



論理的に返した成一の答えに美鈴は苦笑いした。













高校が終わり、成一は美鈴とアルバイト先のコンビニに向かった。





「いらっしゃいませ」



成一はレジで接客をしている。もう、既に慣れたものだ。



「いらっしゃいませ!」



明るい声に明るい笑顔で美鈴は接客をしている。



美鈴の容姿は本当に可愛いらしい。お客の中には美鈴の明るく可愛らしい笑顔を見て顔を赤くしていく人も居る。




成一はその度に嫉妬してしまう為、キリがない。


美鈴はどういう訳か自分の容姿に自覚が無い為、余計だ。



因みに美鈴はここでも時々おっちょこちょいぶりを発揮しているがクレームや優浜からは注意をあまり受けていない。




優浜店長は美鈴の事を自分の孫のように見ているからだろう。



お客の方は恐らく、可愛いから許す、と言った理由かもしれない。



成一はあまり考えないようにして仕事を続けた。








成一はアルバイトから帰った。今日は美鈴の家で夕食を食べる事になっている為、素早く学生服から白のTシャツとジーパンに着替えた。



「今日の夕飯は?」



「今日はカレーだよ!」



美鈴はいつものように答えてくれた。



「そうか、サンキュー」



成一はお礼を言って白いダーニングの椅子に腰をかけた。



美鈴は手際よく作っている。今思えばよくここまで料理が出来るようになったものだ。



美鈴が料理を覚えたのは中学2年生辺りだ。



その頃の美鈴の料理はとにかく、アレ、だった。


ちょっと焼く程度の物さえ丸焦げになり、見るも無惨な状態に変わり果て、手は包丁で切ってばかリでひやひや物だった。



その時の事を思い出した成一は春で暖かい陽気だと言うのに一瞬寒気がした。



ちゃんと出来るようになって良かったと成一は美鈴の料理している後ろ姿を見ながら思った。


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