アルバイト
今日は土曜日。
成一は自分の家で美鈴と勉強をしている。
日付は二月一日、後2ヵ月ぐらいすれば進級だろう。
優人の誕生日から3週間は経つ。
優人は優里からのプレゼントを凄く喜んでいた。
学校に来る度に優里から貰ったと言うマフラーを着けている。
「よし、こんぐらいにしとくか」
勉強を始めてから3時間。朝7時から勉強をしていた。
「そう言えば成一この後アルバイトだっけ?」
「あぁ、そうだよ」
成一は1週間ぐらい前からコンビニでアルバイトを始めた。
海外に居る両親からは毎月生活費が送られて来るため、生活には問題ない。
ただ携帯電話の料金やちょっとの食費ぐらいは自分で何とかしたいと思った。
「じゃあ私、そろそろ帰った方が良いね、アルバイト、頑張って」
美鈴は成一に微笑み掛けて言ってくれた。
「あ…あぁサンキュー」
成一は毎度の事ながらドキッとしつつ答える。
美鈴が帰り、成一もアルバイト先のコンビニに行く支度をした。
美鈴は自宅に戻り、自分の部屋で勉強を再開した。
今勉強しているのは英語だ。
喋れはしないがある程度読むことは出来る。
勉強してから2時間は経つ。
美鈴は回りを片付けようと思い、家事を始めた。
あまり汚れては居ないので軽く掃除機を掛けて洗っていない食器が残っていたので食器を洗った。
(あ、そろそろ出ないと)
それが終わり、時間を確認した美鈴は私服に着替えて家を出た。
美鈴もこの後ちょっと予定が有る。
「いらっしゃいませ」
成一はレジを打っている。
レジは何かとボタンや名目が多く、大変にも感じるが1週間前にこのコンビニでアルバイトを始め、徐々に覚えてきた。
成一はレジを終えると自動ドアが開いた音がした。
「いらっしゃいま…って美鈴?」
「成一」
「どうした?買い物か?」
「ううん、面接」
美鈴は訳のわからない事を言ってきた。
「面接?」
成一が意味わからないと言う顔を思わずしている間に美鈴は他の店員に面接の事を言っていた。
少しすると店長が出てきた、因みに店長の名前は優浜輝彦。
「お電話した深谷です」
美鈴は優浜に明るい笑顔で言った。
優浜はそれに笑顔で答えて
美鈴は優浜に案内され、奥に入っていった。
成一は美鈴から聞いていなかったので当然困惑する。
暫く呆然と立ち尽くして居ると数分で店長と出てきた。
「採用だって!」
美鈴は成一に無邪気な笑顔を向けてまた訳のわからない事を言ってきた。
「採用?」
成一は思わず間抜けな声で言ってしまった。
「早川君、知り合いかね?」
美鈴の隣に居る優浜が成一に聞いてきた。
優浜は年輩の男性で年はだいたい40代後半から50代前半と言った所だろう、良い人だと成一がこのコンビニの面接に来て対面した時から感じている。
「はい、…あの採用って」
成一は優浜に聞く。
「あぁ、深谷さんには明日から来てもらうつもりだよ」
「そうなんですか?」
「そうだ、明日からレジの打ち方教えてあげてくれ」
ニッコリと笑って言ってきた優浜の言葉に成一は頷いた。
一応落ち着いてはきた。
「じゃあ私はこの辺で失礼します、明日から宜しくお願いします、成一明日からお願いね」
美鈴は店長と成一そろぞれに笑顔でそう言って最後に「アルバイトがんばってね」と朝聞いた言葉を成一にもう一度言って美鈴は帰った。
「随分、仲が良い、ようだけど早川君の彼女?」
優浜は随分と仲が良いを強調して冷やかすように成一に聞いてきた。
「ち、違いますよ!」
成一は慌てて否定する。
「隠さなくても良いじゃない、名前で呼んでたじゃないか」
尚も冷やかし口調。
「それは幼なじみだからですよ」
と言って成一は話を締めくくったが優浜はまだ顔が少しニヤついている。
良い年してこの人は…、と思いつつ、成一はお客さんが来たためレジを打った。
成一はアルバイトが終わり、自宅に帰って来た。
成一が家に戻ると美鈴が居て。
「おかえり」
と言って出迎えてくれた。
「あぁただいま」
成一はそう返した。
よくある事ながら出迎えてくれてちょっと嬉しいと言うのは内緒だ。
キッチンから美味しそうな匂いがする。
カレーの匂いだ。
多分夕食を作りに来てくれたんだろう。
「カレーか」
「うん、ちょうど出来立てだし、食べよう」
時間帯は18時、そろそろ夕食時だ。
「そうだな、じゃあ食べようぜ」
「その前に手洗ってうがいね」
「はいはい」
と返して成一は手を洗いとうがいをするために洗面所に行った。
洗面所から出るとカレーライスがコタツのテーブルに用意してあった。
美鈴は既にコタツで暖まりながら待っている。
成一も直ぐにコタツに入って頂きますと言って食べた。




