お正月〜初日の出
5日遅れてですがお正月…というより大晦日のお話になります。
12月31日
美鈴の家。
「窓拭きお願い」
「おう」
成一と美鈴は分担して掃除をしている。
この後成一の家の掃除もする事になっている。
一日係の大掃除だ。早朝5時から始めて3時間、時刻は8時。
粗方終わってきている。
「よし!こんぐらいだろ」
成一は床を拭く手を止めて言った。
「そうだね、ご苦労様」
成一と美鈴は家を全体的に見渡した。
部屋は全体的に綺麗になっている。
「一休みしたら次行こうか」
美鈴が言う次とは成一の家の掃除の事だ。
「そうだな」
成一は美鈴の家にあるダーニングテーブルの椅子に腰掛けた。
美鈴はお茶を淹れ始めた。
待つこと数分。お茶を淹れ、成一と美鈴は一息ついた。
成一と美鈴は毎年お互いの家を大掃除している。
「じゃあ、そろそろ行こうか」
お茶を飲み終えて美鈴が席を立ち上がり玄関に向かう。
「あぁ悪いな」
「良いの、毎年の事でしょ?」
美鈴は後ろに居る成一に振替って微笑みながらそう言った。
「あ、あぁ…そうだな、じゃあ行くか!」
成一は一瞬美鈴の微笑んだ顔を見て顔を赤くしつつ誤魔化すようにテンションを上げてそう返した。
美鈴の家もだが成一の家も大して汚れて居ないのと家具がそれほど多くない事から3時間ぐらいで終わった。
「思ったより早く終わったな」
「うん」
成一と美鈴は3時間前のように家を全体的に見渡しながら言った。
時刻は十一時過ぎ、予想よりもかなり早く終わった。
と、そのタイミングで腹の虫が鳴いた。
「腹減ったな…もう昼飯時だし何か作るか」
「うん、そうだね…お腹空いたし」
美鈴は早速昼食を作り始めた。成一も手伝おうとしたが。簡単なもの作るだけだから一人の方がやりやすいと言ったため、成一は絨毯に横になりながら昼食を待つことにした。
待つこと十分。
昼食が出来上がった。
内容はサンドイッチ。
卵サンドだ。
成一と美鈴は卵サンドを食べ終えて後片付けをした。
ただやる事が無くなってしまった。
今の時刻は十二時。
二人とも大晦日やお正月の話をする事にした。
「そう言えば明日の天気は?」
今日は十二月三十一日。
成一と美鈴は毎年初日の出を見ている。そのため天気が気になるところだ。
「うん、今年は大丈夫だと思うよ、晴れだって言ってたから」
「そうか、じゃあ大丈夫だな」
去年は雨が降ってしまい、初日の出を見られなかった。
美鈴と話してる内に夕方になり夕食を済ませ時間がたち時刻は十二時半。
年明けまで後三十分だ。
「後三十分で来年だな」
「そうだね、今年も色んな事があったね」
成一と美鈴は今年の事を思い出した。…確かに色々あった。美鈴の家に大グモがでて成一と優人で逃がしたり遊園地言ったり、勉強会もした。
「成一,カウントダウン始まったよ」
「あ、本当だ」
長く物思いにふけている内に時間が
あっという間に過ぎてテレビではカウントダウンが始まって居る。
カウントダウンが終わった。
「明けましておめでとう」
「明けましておめでとう」
「今年もお願いします」
「此方こそお願いします」
成一と美鈴はお互いにお正月の挨拶をした。
後は日の出を待つだけだ。
因みに成一と美鈴は優人と優里も誘ったがどうやら優里の家で見る事になってる様だ。
時間がかなり過ぎた。美鈴とはさっきまでずっと話して居たが成一がトイレに行ってる間にうたた寝していた。
さっきまでは絶対に寝ないとか言ってたのにと思いつつ
このままでは風邪をひくと思い、成一は美鈴に布団をかけてあげる事にした。
美鈴は規則正しい寝息をたてながら気持ち良さそうに眠っている。
成一は一瞬、(可愛い)と思ってしまった。
(って何考えてんだ!!)
成一は自分の頬を思い切り叩いた。
美鈴の寝顔なら昔から何回も見ているはずなのにどうして。
(……)
そう言えば前にもこんな事があった。
(美鈴…この前認識したばかりだけど本当はオレずいぶん前から お前の事…)
成一は数ヶ月前美鈴に恋をしていると自覚した。
あの時は優人が気付かせてくれたが本当はずっと前から美鈴に恋をしていたのかもしれないと気付いた。
その証拠に去年もその前も今みたいな事を思った気がした。
(美鈴はオレの事どう思ってんのかな…)
ずっと考えていなかったが考え出した途端に気になってしょうがないな。
(ただの幼なじみとしか思ってないよな…)
成一はここまで考えてふと思った。将来美鈴の隣に居るのが自分じゃないかもしれないと。いつまでもこのままで居られる訳じゃないと。
(このままじゃ駄目だな…)
成一は少し複雑な気持ちになりながら初日の出を待った。
時間が過ぎて時刻は五時四十分。
成一は時間を携帯で確認てそろそろ起こした方が良いと思って美鈴に声をかけた。
「美鈴」
成一は少し揺すって声をかける。
「…て…あれ」
「目覚めたか?」
「私寝てたの?」
美鈴が少しびっくりした感じで言う。
「ああさっきまでぐっすり寝てたぞ」
「初日の出は!?」
美鈴は少し慌てた様子で起き上がった。
「もうすぐだ」
時刻は五時四十分。
美鈴に今の時間をを教えると少しホッとした様子だ。
美鈴が起きてから外に出た。時間帯的にそろそろだ。
「早く出ないかな」
美鈴は今か今かと日の出を待っている。
「もうすぐだよ、少し落ち着け」
高校生だと言うのに美鈴は小さい子供みたいにそわそわしている。
そんなやり取りを外でする事数分。
東の空に今年初めての日の出が上がった。
「綺麗だね、成一」
「そうだな」
初日の出は確かに綺麗だ。上手く表現するのはちょっと難しい、多分直接見た人以外はわからないかもしれない。
成一はチラッと美鈴を見た。
美鈴は初日の出を直視したため眩しそうに目を細めた。
後何回美鈴とこういうふうに日の出を見れるだろうかと成一は思った。
同時にこのままじゃ駄目だとも思った。
(今年には美鈴にこの気持ち言うか)と成一は心の中で密かに決心した。




