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24話 竜の叫び


 焼け焦げた黒き巨躯が崩れ落ち、その中から青年が表れた。


 青年は黄金の鍵を掲げた。

 黒氷壁の方角から、光の弾丸が青年に目掛けて接近した。


 青年はその光の弾丸を掴んだ。

 七つの光を纏う黄金の鍵だ。


 青年の両手には黄金、青年は唱えた。


「…《召喚》《覇王黒竜ラージャ・ナーガ》」


 黄金の魔力を纏いし黒竜が顕現。

 青年は黒竜を操り、氷獄の白い悪魔をひとつ残らず、殲滅した。


 そして青年と黒竜は、天空を舞い、西へと飛翔した。



 宮殿、総督執務室。

 反乱軍及び、東の商人から奪取した映像を送信する使い魔で、遙か東の戦場を閲覧した。

 

 また、東側にある各軍事基地から、悲報が舞い込んできた。

 

 将官たちは、嘆き、叫び、混乱、困惑、様々な感情が渦巻いていた。


 葉巻を吸い終わらずして、灰皿へ押し付け、火を消した。


「負けだな」


 窓に差し込んでいた光が消え、部屋は薄暗くなっていった。


 外を眺めれば、巨大な黒き竜が君臨していた。


 竜は叫ぶ。


『 終焉(Terakhir) 』


 ジャヤカルタにあった全ての軍事拠点が火の海へと化した。


「ファン・ダイク総督、お話をしマショウ」

 黒竜の掌で佇む、渡華人混じりの青年。

 独特なイントネーションのオラニエ語。


「…平和の道を歩もうじゃないか」



 第二次氷獄の戦いを経て、マンティアン王国東バーラタ軍は大きな打撃を受けた。ワジャ大陸や、ラヤ島に設置した各地域のマンティアン王国軍拠点が全て破壊された。


 そして、リバ大陸が声明を出した。


 リバ大陸は独立を宣言し、周辺国に対した不可侵を要求。不可侵を破った際には、黒竜の力を持って制圧すると表明。


 東バーラタ地域からのマンティアン王国の撤退の要求及び、そしてワジャ独立の支援。


 ワジャ大陸、ジャヤカルタを首都とする新たな国家、ラクタブミ共和国を建国。

 初代大統領に、ブンカルトが就任し、そして大統領を支える副大統領にタッハが選ばれた。

 ワジャ大陸とラヤ島、そして複数の島、大陸がラクタブミ共和国に参加を表明。


 マンティアン王国は抵抗を続けた。

 数年に及ぶ、ラクタブミ共和国と、マンティアン王国の独立戦争が繰り広げられていた。

 ラクタブミ共和国はリバ大陸と極東の列強、火の国からの支援を受け、マンティアン王国を退け、独立を果たしていった。


 リバ大陸は各国に対して、魔鉱石などの輸出を通じてエネルギーの供給、そして黒竜という抑止力をもって、外交バランスを構築していった。


「ラクダブミってどういう意味デスか、ブンカルトサン、タッハサン」

「下手くそなオラニエ語はもうやめろナーガ…じゃなかったな」


「…この大地は、血を流し過ぎた、それを忘れない為に、古代のワジャ語で、ラクタ大地ブミと、自戒込めた名前だよ、ハイジ君」




「これから、どうするの、ハイジ君」

「うーん」


 リバ伝統の衣装を身に纏い、ラトナともに、1,800段もある階段で腰掛けている。

 目の間には、荘厳な霊峰アグン、そしてウェスト・ドラガンの街並みを一望。


「ワジャから出てみようと思う、出来れば火の国まで行ってみようかな」

「…また、遠くまで行くのね」

「数年に及びそうだね」

「ふーん」

「…なに、なんで不機嫌なの、ラトナ」

「ふううううん」


一度ここでお話が一区切りです。

ハイジ君がワジャ大陸の外への、多分日本を舞台にした火の国への度のお話とか書こうかなと思っています。

あと絶対書きたいのは、エピソード・ラージャ・ナーガですね。ナーガの過去編を書きます。生まれた時から最後死ぬまでのお話を書きます。ナーガの話が先に出来そう……


細かい設定話とか、あの子どうしてるのかな(ルディ君とか)の話も少しずつ足して行こうかなって。


基本的に集中的に書いて一気に投稿する!スタイルと自分では思ってはいて、epナーガを書き終えたら、投稿します。1話から24話は3月から書き始めて4月初頭に投稿したので、それくらいのペースになるのか、もっと早くなるかも知れない、のかもしれもなくもなくない。


ハイジ君のワジャ大陸でのお話は一旦終わりました。

ここまで読んでくれた皆さんありがとうございます。


ずっと書きたかった、自分の心にあった世界をこうして形にして、世の中に残せたのは大変うれしく思います。

ここから足して足して、世界を広げられたら良いなぁって思っています。

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