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2.1話 リバ大陸全史(一部)


 原初の人々は、太陽が昇る方向、東へ東へと歩み続いた


 それは人類の祖。

 サバンナを歩き、ジャングルを歩き、氷の大地を歩き、谷沿いを歩く。


 やがて原初の民はたどり着いた。

 神が住む大地、リバ大陸にたどり着く。


 森が映し出された。

 天の光も遮る、緑豊かな陰には、生命溢れる魂の輪舞が見られた。

 魂は土に返っては、また新しい魂へと循環していった。


 湖が写し出された。

 原書の集落があり、人々の営みが写し出された。

 守護獣は森を駆け抜け、妖精は自由に羽ばたいた。


 夜になった。

 広場の中央に焚き火が燃え盛る。

 村人が輪になって、焚き火を囲む。

 焚き火の近くには、老婆が古代リバ語で村人に説教を行っていた。

 

 村が写し出された。

 弔いの現場が写し出された。

 亡き人に花を添える者、化粧を施す者。

 亡き人は自然と調和し、やがて風とともに、母なる大地へ返り咲いた。


 海が映し出された。

 神秘たる魔力が漂う青さ、それは無限の水、リバを囲う要塞。

 蒼き深淵には深きものどもが潜み、四方八方の侵入を阻んだ。


 霊峰に一頭の牛を引き連れて山の頂を目指すもの。

 リバの空には、無数の空の覇者が君臨しており、蒼穹を保たんとした。

 頂きから眺める景色、リバの大地を一望できるその頂きは、荘厳と言うには少し言葉が足りない。

 その霊峰は唯一、天空の覇者も許した、頂きとなっている。



 西の果ての海が凍り付き、それは西果ての魔大陸と、リバ大陸を結ぶ氷の架け橋となった。


 軍靴が聞こえた。

 数千の、いや数万、もしかしたらそれ以上の民が、氷の大地を渡った。

 西の民曰く、白き死の軍勢が、西の向こうから迫っていると。

 リバは彼らを受け入れた。

 

 原初の民は、西の民に力を授けた。

 西の民の王に、後に始まりの王と呼ばれる者に、黄金を授けた。

 王は黄金を用いて、リバを白き死から守る抜き、やがて1000年もの平穏をリバにもたらした。

 王は黄金を用いて、脅威去りし大陸にて、森を開拓し、道を敷き、渓谷に橋を架けた。王は黄金の力で、民に富をもたらした。大陸を発展させ、人々を豊かなにした。


 この平穏が続くと王は願った。

 

 しかし、


 王は黄金を用いて未来を見た。

 王は深く嘆き、深く悲しんだ。

 いずれ白い死は再び終焉をもたらすと。

 

 そして王は決意した。

 リバ内に楽園を築くと。リバ内で束の間の天国をせめて民に与えたい。そう決意した。

 そして王は西の民の記憶から死の恐怖を忘れさせるために黄金を使用し、リバに楽園が築いた。

 全ての力を使い果たした王はやがて死に至った。


 主亡き黄金は7つに分離し、新たな主を求めた。

 神々が認めた正統なる継承者に、黄金を授けた。

 黄金授けし者は、その力を遺憾なく発揮し、民を、村を、国を発展させた。


 死の恐怖を忘れたリバの民は、黄金の玉座を求め、戦いを繰り広げ、戦乱の世となった。



 西の民がリバに定着し500年程経過した。

 リバ内は群雄割拠の時代を迎えた。


 リバの西部、ある小さな王国があった。

 まだ少年の面影が残る小さな国の王子は、生まれる前から決められた、リバ・アガの巫女との婚姻を結ぶんだ。

 王子はやがて王となり、巫女とともに民を率いた。


 しかしある日、巫女は亡くなった。

 王は深く悲しみ、そして怒る。

 巫女が死ななければ行けない理由、王はそれを知ろうと決意。

 王は、世界の全てを敵に回す、修羅の道を歩む事を選んだ。


 王は戦いを始め、国一つを滅ぼし、黄金を手に入れた。

 そしてまた戦い、国を一つまた滅ぼし、また黄金を手に入れた。


 王はやがて、リバを制する王となり、覇王と呼ばれた。

 覇王は、真の王たる称号、ラジャと呼ばれるまでに至った。


 覇王は全ての黄金の力を以って、妻の死、そして世界の真実を知った。

 覇王は、始まりの王と同様に、世界に嘆き、怒り、悲しむ。


 しかし、始まりの王と違い、覇王は世界の真実を知ってなお、戦う事を選んだ。

 覇王は大軍を引き連れて、氷の大地を渡り、西へ更に西へと進み戦った。

 覇王は白きに死による滅びの運命に抗おうとした。


 しかし覇王は西の最果てにて白き死に破り、その命は絶えた。


 覇王去りしリバで、再び黄金の王座を求め、戦乱の世へ逆戻りした。


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