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FELLO WSHIP WORLD 〜人の心を描く者より〜  作者: ハクタカ ヒバリ
執行編

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第14話 恐怖は、まだ序章

転校生が来た翌日、珍しく疾照が一人で朝食を作ると言い出したため、俺は居間でなんとなくニュース番組を見ていた。愛知県内のテレビなので、基本名古屋のことしかやってないのでけっこう退屈してきた。

諦めて新聞にしようとポストを確認しに行こうとすると、速報が流れた。

ーーえー、ここで速報です。ここ最近、東京や大阪などの大都市で頻発した連続殺人指名手配犯が、午前1時、愛知県南設楽郡追風村で発見されました。まだ逮捕には至っておらず、犯人は村内を徘徊しているものとみられます。近隣住民の皆様は、警戒してお過ごしいただき、万が一姿を発見された際には、すぐさま110番通報をしてください。繰り返しますーー

…俺は、衝撃でしばらくそのまま立ち尽くした。

とんでもないニュースが流れてきた。れ、連続殺人犯が、この村に…。

これが都市部だったならまだマシだったのだが、ここはハイパー過疎化インフレが起きている人口108人の村。危険な目に遭う可能性も高い。特に、小学生みたいな力のない子供は…。

恐怖のせいか、冷や汗が流れてきた…。

疾照「ひ、英春さん!に、ニュース本当なんですか!?」

どうやら音が漏れていたらしく、台所から疾照が走ってきた。

英春「あ、ああ。みたいだ…。とりあえず全員起こすぞ!」

疾照「はい!!」


急いで全員を叩き起こし、居間に集めた。3人中2人は今だにぶつくさ文句を言っているのだが、そんなことはどうでもいい。

英春「防犯を徹底しよう。この場は子供しかいない。

万が一犯人が入ってきたらひとたまりもない。各自、自室のカギ、雨戸、その他色々、できる限り対策しろ。」

幸伶「さすがにそこまでしなくていいんじゃない?」

英春「油断して殺されても、誰も弔ってはくれんぞ。」

その時、つけっぱなしにしていたテレビから、また速報が流れてきた。

ーー再び、速報です。先ほど、殺人犯が目撃されました、愛知県南設楽郡追風村にて、40代の男性が刃物で刺され、病院に送られましたが、死亡が確認されました。犯人は、先ほどの連続殺人指名手配犯だと推定されーー

幸伶「…ごめんなしい。僕が間違ってました!」

謝り方さえふざけなければ許していたのだが、今はそんな事を言ってる余裕はない。とうとう死人が出てしまった。

俺たちは、自分たちにできる防犯をした。一通りやった直後、唐突に電話が鳴った。

英春「はい、もしもし。」

博斗「あ、もしもし。英春くんかい。」

英春「博斗くん。」

博斗とは、俺たちの家のお隣に住んでいる中学生で、最近知り合った。趣味が近いこともあり、今では結構仲がよい。

博斗「見ただろ?ニュース速報。さすがに子供だけの家をほっとくわけには行かないから、僕の家に来な。

一応、外に長浜さんが待機してるから、来るならその人の指示に従って。」

長浜さん…。ああ、警備のおじさんか。瑞穂にも"警備のおっちゃん"と呼ばれていたし、信用しても大丈夫だろう。

俺はみんなに提案し、博斗くんの家にお世話になることにした。家を出ると、確かに警備のおじさんが立っていた。

吉興「行くことにしたんだな。」

和城「隣の家まで行くのに、大人の引率がいるんですか?」

吉興「状況が状況だしな。俺もお前らを守る義務がある。ほら、こんなとこで立ち話してる余裕はないぞ。」

周りを見ていると、何人かの警察官が村全体を巡回しているらしく、人がいないのに慌ただしい雰囲気が漂っていた。

隣の家なので、ものの数秒でたどり着いた。

博斗「いらっしゃい。ほら、早く入りな。長浜さん、ありがとうございました。」

吉興「気にすんな。君たちも中学生だからって、油断するなよ。」

博斗「はい。」

博斗くんに連れられ、俺たちは2階の部屋まで案内された。そこには、もう2人の人がいた。

「おお博斗、その子たちが例の移住児童か。」

博斗「そうだ。仲良くしてやってくれよ。みんな、紹介する。福井澄晴(フクイスバル)橋本幕奈(ハシモトマクナ)だ。僕の同級生。たまたま2人の親が出張中でいないから、僕の家にいさせてる。」

英春「た、高倉英春です…。」

幕奈「緊張してる?安心しな。澄晴以外はみんなまともだから。」

澄晴「オレのとこが変なんだよ!」

幕奈「いや、全部変。」

突然ケンカが始まり、俺たち全員がポカーンとしていると、博斗くんが機転を利かせてくれた。

博斗「…他の部屋のほうがいいね…。あいつらの醜態を見たくないだろう…。」

疾照「すみませんほんとに…。」

俺たちは隣の部屋に移った。小さな机が一つだけで、後は何もない。

博斗「何かあったら呼んでね。」

英春「ありがとう博斗くん。」

博斗「気にすんなよ。じゃ!」

そう言って、博斗くんは部屋から出ていった。窓から外を眺めていると、時々警察官が走り回っているのを見た。…そう言えば、あの虎彦ってやつ、親が警察官って言ってたな…。何か関係でもあるのだろうか…。

いろんなメディアで確認してみたが、村外へつながる道も封鎖されているそうなので、しばらくはここでお世話になるだろう…。

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