142.神従と約束
アベルがとても喜んでくれたので、皆で同じペンダントにすると決めて良かったと思った。
「シルフィーナ様、お願いがあります。定着前に一晩だけでもいいので一緒に居てください」
シルフィーナはその言葉に気が付いた。
「そうよね、アベルも10か月会えないものね。分かったわ。でもね、定着のタイミングが見えないの。ひょっとしたら一晩取れないかもしれないから、前倒しでもいいかしら?」
「それはもちろんです」
シルフィーナは頷くと、ガイの方を見て言った。
「ガイ、お兄様とお姉様の移動前なら時間は取れるわよね?」
「ええ、それなら大丈夫だと思います」
シルフィーナがにっこり笑うとアベルに言った。
「明日はお姉様の誕生日を祝う舞踏会で来れないと思うわ。だから明後日の晩からルーカスと交互にでどうかしら?」
「ありがとうございます。私は明後日ですね!」
「そう、一日おきに3回は来れると思うわ。アベルの家族がいるから夜だけになるけどね」
「分かりました。お待ち申しあげます」
そう言うとアベルがシルフィーナをギュッと抱きしめた。
沢山の接吻をアベルに落とし、ルーカスの所に移動した。
ルーカスにもペンダントを渡しとても喜ばれ、アベルの提案の一緒に過ごす予定とガイのお籠りも話をした。
「家族がいるので昼間は無理ですよね。分かりました。私も楽しみにシルフィーナ様のお越しをお待ちします」
「ええ、ルーカス、私も楽しみにしているわ。それと、私の定着後はガイが毎日アベルとルーカスを訪問するので三柱で情報を共有して頂戴。私が産まれる時には打ち合わせ通りよ。上手くやってね」
「はい、三柱で協力して行います。もし人間が思うように行動してくれなくても神技で計画通りに持ち込みますよ。ね、ガイ!」
「はい、予定通りにします。アベルとルーカスにはまだ神技が重いので私の神技で予定通りに持ち込みます」
ガイがビシッと言い切った。
「ありがとう。私が産まれたらやっと四柱が一堂に会せるのよね。今から楽しみだわ」
「ガイ以外はおチビちゃんですけどね」
ルーカスの言葉に思わず笑ってしまった。
「おチビちゃんと言えば、アベルもだけど子供ルーカスがものすごく可愛いわ。さすが私の神族ね」
「両親や兄弟に似て無くても人間って、ここが似てる、あそこが似てる、って勝手なことを言うんですよ。それが面白くて笑いをこらえるのが大変なんですよ。私は神族なので誰にも似てないんですけどね」
「間違いなくあの夫婦の実体なんですけどね。入っているのは神霊体だけって事」
「はい、そうです。でもこの実体もシルフィーナ様の物ですよ。早く実体のシルフィーナ様をお抱きしたいものです」
「子供シルフィーナ様もかわいいでしょうね。13歳くらいのシルフィーナ様もかわいかったし」
とガイがルーカス定着後に一時期シルフィーナが13歳くらいになっていたのを思い出して言った。
「え?13歳のシルフィーナ様?何がですか?」
その場でシルフィーナは13歳ぐらいに体を小さくして見せた。
「わあ!かわいい。シルフィーナ様可愛いです!」
とルーカスが何度も顔を撫でまわし接吻をしてきた。
「14年後には実体で見れるわよ。もう戻っていい?この姿でいるとつい忘れて女神の愛を与えると大変なのよ」
そう言ってすぐに20歳くらいの姿に戻ったのであった。




