ラスボス1
小さな金の鍵を使って扉を開ける。そこにいたのは、
「ヨウさん?」
「なんでヨウさんがこんなところにいるんですか?師匠」
ホワイトランス、レッドアイ、地球防衛軍も中に入ってくる。
「これはこれは、この間お世話になった武器屋さんじゃないかい」
「私達も知っている」
地球防衛軍とレッドアイが声をあげる。
「ご静粛にお願いします」
ヨウさんはそういって椅子から立ち上がる。
「皆さん、ラスボスのホワイトドラゴン討伐、誠におめでとうございます」
そこで一息入れてから
「しかし、ゲームはまだクリアしていません。それがどういうことか、分かりますか?」
「ヨウさんが真のラスボス・・・なんちゃって」
「流石ですユリさん。大正解ですよ」
辺りがシーンと静まり返るのを感じる。
「それはどういうことだいお坊ちゃん」
地球防衛軍のヨシオが聞く。
「そのままの意味ですよ。私を倒さない限りゲームは終わりではありません。ハッキングを行ったのも私と数人の協力者です。さあ、ラストパレードを行いましょうか?」
「待てどうしてこんなことをした」
ホワイトランスのアキオが聞く。
「それは・・・私が病気で余命も短いからです。こうすれば、対抗策としてゲーム内時間の引き延ばしをするのは分かっていました」
「じゃあ言うがな、俺達ホワイトランスも重い病気にかかって、それでも対等にゲームをしようとしているんだよ」
シュンカシュウトウが言う。
「これがホワイトランスの秘密だったことだ。今まで言えなくてごめんな」
アキオが謝ってくる。
「それならなぜ、私の気持ちが分からないのでしょう?病人なら分かるはずだ!」
「要望書を作るとかなら分かるよ。実際ゲーム内時間が長くなって、喜んでいるのも事実だし。でもみんなを閉じ込めるのはなんか違うだろ」
シキがハッキリと物を言う。
「もう、こうするしかなかったんですよ。強行策を使うしかなかった」
一度呼吸を挟むと
「確かに反対意見はありました。しかしやってみれば、どうということはなかったのです。ほらほら、悠長に会話している場合なんでしょうか?」
気付くと体を動かせなくなっているもの、ゴホゴホと咳き込んでいるもの達がいた。
「どうした!?しっかりしろ!」
うずくまるレッドアイに声をかける。
「ど、毒状態に、なっている」
「私は麻痺状態だ」
なんと、毒の粉と麻痺の粉が空中を飛んでいたようだ。
「ウインドハリケーン」
リュウが毒の粉と麻痺の粉をどこかへ吹き飛ばす。
「話し合いは平行線で無理。ましてや仲間がやられている現状、ヨウさんと戦うしかないだろう」
リュウがそう言って先陣を切る。
「おっと。それなら私も戦うしかないですね」
ヨウさんはガトリング砲で牽制してくる。それでも全部は避けきれない。近づくことが非常に困難なのだ。リュウはポーション星2を飲み干すと、
「さあみんな散開して戦うんだ。これなら的を一ヶ所に絞りづらいはずだ」
動ける近距離格闘集団とホワイトランス、地球防衛軍は間をとってヨウさんに突撃していく。
「ライトスピア」
光属性の技を放ったヨウさんに対して、自分から飛び込んでいくエル。
「ダッシュ、二段ジャンプ、ダークウイングス」
空中を初めて飛行したエルだったが、大成功のようだった。ライトスピアはエルに深々と刺さったが、エルには傷ひとつない。
「光属性耐性100%は伊達じゃないのよ」
距離を詰められてピンチなヨウさんは、
「アイスフィールド」
で時間稼ぎに出た。
更に手榴弾も懐から取り出して投げつけてくる。
「総員退避」
ジマの言葉に従って、距離をとるドラゴンスレイヤー。
ボカンと音があちこちで鳴り、手榴弾爆発したことが分かる。




