ラスボス2
「どうして分かってくれないんだ。君達も病人なら、この気持ちが分かるだろう?」
「いいや、数多くの人達を巻き込もうとした時点で理解出来ないな」
「そんなの不可抗力じゃないですか!ログアウト出来なくなるので、今すぐログアウトしてくださいと言う訳にもいかないですし」
「それはヨウさん、あなたのさじ加減でしょう。ログアウトできなくなる前にメッセージを送ることも出来たはずだ」
「うるさい。そんなことをしたら、みんなログアウトしてしまっていただろう」
「結局自己都合じゃないですか」
ヨウさんとホワイトランスが言い争っている。いや、ホワイトランスがヨウさんをなだめているの方が正しいか。
「とにかく私を倒さないと、ゲームクリアではありません」
そう言われたらヨウさんを全力で倒しにいくしかなくなってしまうじゃないか。
「おい、ボーッとしてないで、倒しに行こうぜ。いつものヨウさんだとは思わないことだ。なんてったって、明確な敵なのだからな」
レッドアイにはポーションを使ってもらい、全回復している。
「バラバラに攻撃してもダメだよ。一息に攻撃しなきゃ」
ユリの言葉にジマはハッとする。
「一斉に攻撃しなきゃだな」
ユリも言葉の意味に気付いてにっこりと笑う。
「うん。一斉にだね」
「おう」
リュウも言葉の意味に気付いている。
西島一成それがジマの名前だ。それが一斉になんて言葉を使うなんてオシャレだろう。
「一斉に攻撃だ!」
ジマの一言でみんなが動き出す。
「来るなぁぁぁ!」
相変わらず、ヨウさんはガトリング砲を撃ってくる。だが、もう目が慣れた、どんなに速くてもヨウさんの手元を見ればどう攻撃してくるかバレバレなのだ。そしてジマはヨウさんに一撃加えることに成功した。しかし障壁のようなものを一枚破っただけで、ヨウさんはノーダメージようだ。
「バリアが100枚張ってあります。割り切るまで体力がもつでしょうか」
そう言って、手榴弾をあちこちにばらまくヨウさん。
「総員退避」
みんなが手榴弾を避ける。さっきの攻撃で10枚以上バリアを壊したはずだ。バリアが復活する様子もない。
「一斉に!」
「一斉に」
ヨウさんもノーダメージだが、こちらもノーダメージだ。ましてや前線で戦ったこともなく、始まりの街で武器しか作ったことのないヨウさん相手なら尚更だ。
ギルド、ドラゴンスレイヤーの攻撃によってヨウさんのバリアは30枚以下になっていた。その間ハンマーに持ち変えたり、爪を使って攻撃したりしていたが、どれもかわされて終わっていた。ヨウさんは最早手榴弾を投げまくるマシーンと化していた。そしてそんな適当な攻撃はジマ達には当たらない。ようやくバリアを割り切ると、ジマはヨウさんにボディーブローをかました。出血エフェクトも出ている。地球防衛軍のコジマがフックを放つ。直撃して、ヨウさんはもう虫の息だ。
「最後に何か言うことはあるか?」
「またシーピーで会ったらよろしくお願いします」
ユリのハイキックで、光の粒になって消えるヨウさん。
「終わったんだな」
誰が言うわけでもなく、みんなそれを実感していた。ミッションコンプリートと表示されており、ログアウトも可能になっている。
「とりあえず始まりの街へ転移して宿屋でログアウトしない?あそこならお金もかからないし」
ユリの提案に乗って始まりの街へ帰還する。すると
始まりの街はお祭り騒ぎだった。
「これでようやくログアウト出来る!」
「やっほー」
「お、今回の立役者が凱旋してきたぞ」
あ、見つかってしまった。
「ドラゴンスレイヤー、バンザーイ」
「バンザーイ」
手を振ったりお辞儀したりしながら、宿屋へ入っていく。
「みんなも早くログアウトしろよ」
とリュウのセリフに
「はーい」
と酔っ払ったおっちゃん達が返事を返してくる。
ログアウトしますか?
はい
目覚めると一成は病院のベッドの上だった。
「百合花、龍!」
「そんなに焦らないの」
百合花がいたので抱き締めてキスをする。
「公共の場でそんなことするな」
龍怒られる。
「あんなにも長かったのに、リアルでは二時間も経っていないんだな」
「ああ、シーピーはこれからどうなるんだろーな?」
「しばらくは禁止かもな」
だが、予想を裏切りシーピーは続いていくことになった。理由は病人に痛みを感じさせず、長生きして欲しいというものだった。
百合花はしばらくシーピーはもう良いようで、ゲーム内通貨をリアルマネーに換金していた。
放課後
「さあ、三人でファミレスでも行こう。今日は百合花お姉さんのおごりだよー」
「流石に儲かってる人は違うな」
「ゴチになります」
西日の夕焼けが綺麗だった。
長い間ご愛読くださり誠にありがとうございました。
これにてVR学園~c.p~は完結と致します。
次回作でもお会いできれば幸いです。
それでは、また。




