新メンバー加入
今日も続けて迷いの森の探索をすることに決めた一同。ただしその前に
「昨日寝る前に石を殴った者はいるか?」
「あっ!?」
「忘れてました。師匠」
「わりぃ、俺も忘れてた」
「だと思ったぜ」
昨日はあれだけ歩いたのだ疲れて眠ってしまうのも無理はない。
代わりに朝練で石を殴ることになった。
「これ痛覚判定があったら、とんでもなく痛いんだろうなぁ」
ユリの言うとおりこの練習は、思った以上に過酷だ。
「痛覚判定がないからといって、絶対に本気で殴ったりするなよ」
「どうしてですか?師匠」
「それは骨折する恐れがあるからだ」
「そういうことは、先にいってくれよな。右手の甲にヒビが入っちまった」
「星4のポーションを使うんだリュウ」
「おうよ、それにしても、石を叩くのも結構難しいもんだな」
「リアルでは痛すぎて、本気でなんて殴れないからな。要は慣れだ慣れ」
三人共殴りダコはあるが、手の甲に関しては柔らかいままだ。だからこそ、なるべく軽く石を殴る練習が必要なのだ。
「ユリもナナも、もっと力を弱めて、優しく優しく叩くんだ」
「千里の道も一歩から、ですね、師匠」
「そうだな、手の甲が殴りダコみたいになったら、サンドバッグにバックブローを決めても痛くも痒くもなくなるぞ」
こんな感じで朝練は終了した。
次に行うのは、眠り耐性をつけること。それぞれ宿に戻って眠り草の花粉を吸う。そうすると、一時的に眠ってしまうというのを繰り返す。十回は繰り返しただろうか。
眠り耐性を獲得した
と表示された。眠り耐性は50%らしい。それでも、二回に一回は眠らずに済むのだから、有り難いものだ。
みんなも眠り耐性を獲得したらしく、宿の玄関先で待っていた。
「おまたせ、眠り耐性を獲得したよ」
「師匠が最後なんて珍しいこともあるんですね」
「ちょっと遅めになっちゃたけど、みんなでお昼ごはんといこー」
「だな」
今日も今日とてライメイさんのお店に行く。
「今日のオススメで」
「同じく」
他の二人も同調したため、今日のオススメを四人で仲良く食べることになった。
そんな焼き肉野菜炒め定食を食べているときだった。
「私をパーティー入れて下さい」
という天使が現れた。事情はともあれ、昼食を食べ終わるのを待ってもらう。
「それで、どうしてうちのパーティーに入りたいの?」
ジマが聞く。
「私は見ての通り天使なのですが、格闘技に傾倒していまして、どうしても天使専用武器のランスを使いたくないんです」
そこで天使は一息入れると
「私の名はエルです。皆さんナックルを着けていますよね?だから格闘技中心のパーティーなんじゃないかと思いました。どうか私を皆さんのパーティーに入れて下さい」
と言った。
「エルさんはどんな格闘技をやっているの?」
「ジークンドーです」
ジマの質問にハッキリと答える。
「仲間にしてやろうぜ、ジマ。格闘技をやってる匂いがする」
「良いですねー、格闘技も被ってませんし」
「そう、そう。仲間にしちゃおう!」
他三人はノリノリだ。それならばとジマは
「よし、エル。一緒に攻略しよう」
と誘うのだった。
「はい、ありがとうございます。皆さんよろしくお願いします」
昼練ではエルの身体能力と戦闘力を見るためにスパーリングをした。するとユリに勝ち、ナナにも勝ち、リュウにも勝ってしまったエル。これは気が抜けないと感じたジマは入念にウォーミングアップをした。
そして始まるジマ対エル。




