ケイコクへ出発
とりあえず始まりの街へ転移し、ライメイさんのお店に行く。
「海老チャーハン一つお願いします!」
「俺もそれに卵スープをつけてお願いします」
「私はチャーハン一つお願いします」
「俺はチャーハン一つに卵スープ一つつけてお願いします」
「あいよ!」
ライメイさん、元気だな、なんて考えていたら海老チャーハンが到着した。卵スープも後から出てきて、旨い。
腹ごしらえをしたら、昼練だ。ダークエルフになったナナとスパーリングしてみたら、力が強くなっていてびっくりした。
「ナナ筋力増強強はダテじゃないな。本当に力強くなっているよ」
「本当ですか?ありがとうございます」
「どれどれ、ナナちゃん頼もー!」
「はい、ユリさん。よろしくお願いします」
ナナとユリがスパーリングを始める。ユリの華麗なハイキックを左腕で受け止めると、そのまま前へ出て、中段突きを放つ。見事に決まったようで、ユリは体をくの字にして倒れこむ。すぐに立ち上がったユリだったが、先程の攻撃が後を引き、判定負けと言ったところだ。
「ナナちゃん凄く強くなってる!ハイキックも受け止められちゃったし」
「ありがとうございます。初勝利です」
「そんじゃ、俺も頼むかな?」
「はい、リュウさん。よろしくお願いします」
「ウィンドエンチャント」
風の力を借りたリュウが軽やかにステップを踏む。
「セイッ!ヤァ!」
気合いのこもった中段蹴りと上段突きが、むなしく空を切る。
「シッ、シュ」
リュウのジャブとストレートが、面白いほど当たる。更にフックにボディーブロー。気がつくとナナは負けていた。
「リーチの差があるからな。負けらんねぇよ」
リュウの言うとおり身長188センチメートルのリュウと、身長166センチメートルのナナとではリーチが違いすぎる。
「悔しいです。リーチの差のせいにしていたら、喧嘩は勝てません」
「いやいや、今やってるのは格闘技だから」
リュウの正論が突き刺さる。
「ひと休みしたら、攻略に戻るか」
「良いですね」
「うん」
「おう」
第四の街を出るとケイコクとジャングルに別れる。ジマ逹はケイコクを選択した。
「ケイコクで出るモンスターは、リトルバードとビッグフロッグらしいですよ」
ナナが掲示板の情報を教えてくれる。
「よし、どっちもユニークモンスターまで狩るぞ」
「おう」
リトルバードは五匹ずつのグループで攻撃してくるため、二つのグループを見つけるだけで、簡単だった。
「俺が相手する」
リュウが出て行ってあっという間にリトルバードを十匹倒す。
すると出てきたのはアダルトバードと言うモンスターだった。
「今度は私が相手するね!」
ユリが飛び出す。
「ウォーターエンチャント」
そして更に
「アイスボール」
「アイススピア」
と、まくし立てる。アイススピアで羽を貫かれたアダルトバードは落下してきた。そこを見逃さず、キックボクシングを披露するユリ。結果は火を見るより明らかだ。ユリの圧勝だった。その時ユリの頭のなかでポーンという音がした。
「凄いな、ユリ。いつの間にアイス系の属性魔法を習得したんだ?」
「実はアドリブでーす。水属性なら氷もいけるっしょ、って感じで何とかしました」
「なるほどなぁ、ドロップ品はどうだ?」
「リトルバードの羽だ」
「アダルトバードの肉をゲットしたよ」
「また焼き鳥要員が増えたな」
ユリがちょっぴり嬉しそうな表情を見せる。
「この調子でどんどん行くぞ」




