美味しいステーキ
次の日、ジマとユリが手をつないでいるのを見てナナがこういった。
「カップル成立ですか?」
「ああ、まあな」
「てへへ」
ユリは照れている。
「遅いくらいだぜ。もっと早く、付き合えばよかったのに。とりあえずおめでとう」
「本当におめでとうございます」
リュウとナナが祝福してくれる。
「とりあえず朝練しよう」
ジマの一言で四人は練習場へ向かう。パートナーは勿論ユリだ。
柔軟運動やらミット打ちやらサンドバッグを相手にしたり、スパーリングしたりしているとあっと言う間にお昼になっていた。
「昼飯食おうぜ」
リュウの言葉に賛同し、例の料理屋に行く。
「ライメイさん。また来ました」
「おっちゃん、今日はこれを料理して!」
ユリが見せたのは牛肉だ。
「あいよ、任された。けど買い取りはなしだぜ。なんたって牛肉の流通量は、供給の方が上回っているからな」
「んで、この牛肉どうするよ?」
「ステーキでお願いします」
「焼き加減は?」
「レアで!」
「同じくレアで」
「ミディアムでお願いします」
「ウェルダンで」
「あい。了解した」
ユリとジマは仲良くレアで、ナナはミディアムをリュウはウェルダンを注文した。
ジュウウウウウという肉の焼ける音に唾液が分泌される。空腹度はあっても実際にお腹が空くわけではないのだが、肉の焼ける音と香りは擬似的に空腹状態を作り上げていた。
「へい、お待ち!」
ステーキが四人分やってきた。程よい塩加減で味付けされている。
「旨い」
肉汁が染み出てきて、レアなのもあり柔らかな肉の食感を楽しむことが出来た。
「美味しいです」
「旨いな」
どうやら、ミディアムもウェルダンも美味しく焼き上がっていたようだ。
「次はヨウさんの店に行こう」
ジマが先導する。
「どうも、ヨウさん。買い取りと作成お願いできますか?」
「はい、丁度暇していたところです」
そうして、ミノタウロスの両手斧と他の皮を見せた。
「これは初めて見ました!」
ミノタウロスの両手斧を見て、驚きの声をあげる。
「それは買い取りでお願いします。どうせ使い道がないので」
「承りました」
すると、10ゴールド出てきた。
「こんなに、もらちゃって良いんですか?」
「ええ、順当な価格かと」
作成をお願いした分は、また明日という流れになった。ナックルは置いていって欲しいとのことで、ヨウさんに預かってもらった。
「ライオンの鬣に牙と爪ですか」
「ハイエナの皮もありますよー」
「大猿の毛皮と猿の毛皮も忘れないで下さい」
言うだけ言ったジマ逹はヨウの店を後にするのだった。




