ヘイゲンにて
ヘイゲンへと来たジマ逹は新しいモンスターを探す。そうするうちに、自分達が何者かに囲まれていることに気付いた。
「ハイエナだ」
リュウが短く言う。数は十五、六匹いそうだ
「これなら、ユニークモンスターも出現しそうだね」
ユリはやる気十分と言ったところか。
「師匠、ユリ、リュウ、それならこの戦いは私に任せて下さい」
「じゃあ、任せた!」
一番やる気のあったユリが、ナナにすんなりと獲物を譲った。
フックは自己流が入っているが、突きは空手のそれと分かるものだ。
「キックも使うんだ。昔を思い出せばなんのことはない、使えるだろ?」
「はい、師匠」
上段蹴り、中段蹴り、下段蹴りどれも美しく使いこなしていた。だが、流石にブランクが大きい。経験者相手の対人戦では、簡単に見破られてしまうだろう。
ナナが十匹のハイエナを倒すと、ライオンが出てきた。
「ナナは、そのまま残りのハイエナの相手をしてくれ。俺がライオン仕留める」
「了解です」
「あー、分かった。吸血鬼の性能を確かめたいんでしょう!」
「そういうことなら、ライオンの相手は譲ろうじゃないか」
「ユリ、リュウありがとう」
ライオンが咆哮を上げる。ナナ、ユリ、リュウの三人は体が硬直して動けないようだ。今の咆哮には怯ませる要素が入っているらしい。
だが咆哮を受けても動けるジマは颯爽と駆け出す。これも進化のおかげなのかと実感している。ライオンの眉間に飛び膝蹴りをお見舞いする。うろたえたライオン相手に、縦の肘打ちをやると脳天直撃でますます怯んでいる。
スピードを試すためにも一度背後に回って、後頭部に中段蹴りを入れる。そして、そのまま胴体を蹴りつけた。ライオンの口から出血のエフェクトが出る。これで攻撃力20%アップだ。もう三度胴体を蹴りあげてやると、ライオンは倒れて消えた。ドロップ品はライオンの鬣と牙、爪だった。結構な収穫だ。
横を見ると、ナナはとっくにハイエナを倒していたようだった。
「ドロップ品はなんだった?ナナ」
「はい、ハイエナの皮でしたよ。師匠」
「こっちはライオンの鬣と牙、爪の三種類がドロップ品だったよ」
「なんか色々と作れそうだな」
リュウの期待ももっともだ。ライオンの鬣と牙、爪の三種類は四人分持っておきたいので、周回することにした。
ユリの後ろ回し蹴りが決まる。さらにこめかみに全力の蹴り。他にも色々とあってユリはライオンに勝つことが出来た。
「シッ、シュ」
リュウのジャブからのショートアッパーが決まる。
「もう一発!」
今度は渾身のアッパーがライオンに突き刺さる。
これでユリもリュウもライオンのドロップ品を手に入れた。
最後はナナだ。多少攻撃をくらってしまったものの、喧嘩屋なだけあって馬乗りからのパウンドはまさに圧倒的だった。
これで四人分のアイテムが揃った。またヨウのお店にお邪魔することになるだろう。




