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VR学園~c.p~  作者: 朔
第1章 鬼編
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リュウ対ジマ

次の日学園へ行くと、百合花が待っていた。

「さあ、朝練しようじゃないか!」

「おはよう。今日は随分早いじゃないか?」

「おはよう。昨日は一成君が早退しちゃったからね。その分取り返すつもりで」


朝練は走ることから始まった。軽く10キロメートルを走りきると、二人とも多少息が上がっていた。


続いてスパーリング。百合花とのガチの勝負だ。キックボクシングを専攻している百合花からすればこそ、なんとしてでも、勝ちたい相手なのである。だがしかし、一成は手加減無しで、百合花に圧勝してみせた。


「今日は一切手加減無し?」

「そうだな。手加減しなかったぞ」

「こんなにも実力差があるなんて思わなかった」

「一応これでも、キックボクシングの日本チャンピョンだからな」


百合花は頬を膨らませながら、聞いていた。実力の差が気に入らなかったのだろう。百合花だって決して弱いわけではない。それどころか日本中で比べても、強いほうに入るのだ。


「休憩終わったら、シーピーしようね」

「ああ、そうしよう」


クールダウンさせた体に水を与える。ゴクゴクと飲んで体全体に染み渡らせる。


シーピーにログインすると、ユリはもう既にシャドウボクシングをしているところだった。

「ようユリ、早いな」

「当然、ジマに負けたくないからね」

「ふふふ、それは当面無理な話だ」

「ぐぬぬ、いつかは勝つもん!」


「それよりヤマ、ヘイゲン、ミズウミのどれに行こうと思ってる?」

「私はミズウミにしようかな、魚釣りなんか楽しそうだし」

「俺はヤマに行くつもりだ。なにかあったらフレンドチャットを使おう」


ユリと別れて数分後、リュウからメッセージが来ていた。勿論リュウとは龍太郎のことだ。

「闘技場で戦わないか」

ヤマにいくか多少悩んだが、リュウとの戦いの方が魅力的に思えた。

「おう、良いぞ。すぐに向かう」


リュウとのフレンドチャットを終わらせると、ゲートをくぐり、始まりの街へと帰って来たのだった。闘技場に到着すると、リュウが待っていた。リュウの見た目は青い髪のツーブロックで、目の色も青だった。


「リアルとは随分な差だな。勿論見た目の話だぞ」

「へへっ、そうだろ。結構こだわったんだぜ」

「それで、練習試合か?」

「いんや、公式試合をしてもらう。手を抜かれたんじゃたまったもんじゃないからな」

「了解した。じゃあお互いに指名しあおう」


リュウとジマの試合が始まる。ジマはこの前の試合で勝利しているから、知っている人がいれば、オッズはジマ有利となっているだろう。


「シッ、シュ、シッ!」

ボクサーの本気のワンツーは避けれない。一発くらってしまう。

「バシッ」

ジマも負けじとローキックを返す。このままローキックで足を折るくらいいじめてやっても良いが、ムエタイには肘打ちがある。ボクサーの距離感でもやってやれる自信があった。


とりあえずローキックで攻めて、リュウの動きが鈍るのを待つ。距離感さえ保てば、反撃も避けられてちょうど良い。


足がまだ動くうちにと、リュウが攻勢に出た。それをジマは避けて避けて、もう避けきれないといったところで、肘打ち一閃。リュウのこめかみをとらえ、試合終了となった。


「負けちまったか、次も頼むぜ」

「おう、その時はよろしく」


こうしてリュウとジマの戦いは終わったのだった。

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