【死骸】
ミサンガが自己主張している気がしないでもない。
いい匂い(・・・・・)がかなり強い。
結局コイツはナンのためのミサンガなんだ。
同日昼に冒険者グループが炎竜の死骸を持ち帰った。
「炎竜が食い散らかされてた。」
その報告に、居合わせた一同が騒然としたらしい。
なんせ、竜を倒し食らった生き物がここにはいるかもしれないのだ。
爆散していたらしい頭部の損傷の酷さと鋭利な刃物で切り取られたような腕や尻尾から、ライトニングウルフと推定された。
ライトニングウルフは雷を纏う狼で上位冒険者グループがなんとか仕留める魔物だ。
ボス級ではあるが、性質上弱いものは狙わず孤高で群れないから討伐対象になりにくく一部では聖獣とあがめられている。
なんにせよ炎竜がいないのならば、俺たちの役目は終わりだ。
◇◇◇◇◇◇◇
「撤収ーっ!」」
さらに二日後、ハラショーと言っていたかの部隊指揮官様の号令が青空に響き渡る。
本当にエラい人だったらしい。
あれから周囲を隈無く探索したが、炎竜以外の脅威はないと判断された。
ちなみに、俺の大トカゲはいつの間にか他の肉食獣に丸ごともってかれた。
骨も残さずないのはハイエナ種だ、あいつ等は顎が強いからカケラも残さない。
ワイルドベアも帰りは集られてたからな。
さて、帰りは勇者達と同じ馬車になった。
現状は馬車に揺られるだけでする事がないので、勇者達の会話を盗みぎきすると、トカゲと竜の違いがあまりないと残念そうに話していた。
俺は見に行かなかったけど勇者達は興味深々だったからな護衛騎士が気を回して死骸を見せたらしい。
そのあと、護衛騎士がトカゲの焼き肉にした部位をしつこく聞かれたが…あれはなんだったんだろうか?
ひとまず昼寝と洒落込みますか
…ぐうっ。
おいしくいただきました。




