見える見えるぞっ!
藪の中を音を立てないように慎重に進む。
タイチとイチローの二人も連日の教訓から移動方法を学んだか藪より頭を低く下げ茂みを縫うように進む。
(止まれ。)
声を出さず手の仕草で二人を静止する。
進路上にワイルドベアと呼ばれるクマが食事をしていた。
無言で矢をつがえ時間をおかずに放つ。
ダンッ どさっ
頭を打ち抜かれクマは肉を頬張りながらその場に崩れ落ちた。
(行くぞ。)
クイグイっと指差し先を急ぐ、もうじき目的地の裏側に到着する。
音を出すわけにはいかないのでタイチとイチローはミスリルナイフ意外は持ちあるいていない。
遭遇するたび魔物は小弓でかるだけ、肉と矢は帰りに回収するがいまは血の匂いが邪魔だ。
◇◇
オレたちは信じられない光景を目にしていた。
(素晴らしい。)
(なんてこった、ここは天国か。)
(ぐぅれぃとぉ。)
眼下に広がるのは桃源郷。
そこは川の中でありながら様々な桃が浮かんでいたのだ。
そして桃だけではなくデカメロンはてはスイカと称される種類まで確認された。
青い果実などどこにもない完熟果実の楽園。
(やったぜ。)
(ああ、オレたちは密林を性派したぜ。)
藪に身を潜ませ肩を叩き合う二人。
(…バレてるよな。)
何人かが耳打ちするような仕草をしているし、気配をたよりに獲物を追跡するその道のプロ達の集まりだ。
オレ一人ならともかく素人二人がガサガサ動くのだからはっきり言って判らないほうがおかしいのだ。
万が一の時は二人を放置して逃げるしかないだろう。
しかし、こんなに沢山女性冒険者がいただろうか。
隊列は長く延びていたし気づかなくてもおかしくはないかもしれないが、なんだか人数が多いような気がするのだが?
(ルッシェ?)
(頭を下げろ新米。)
そのポイントは先客が偵察活動をしていた。
(ついて来い。)
それは斥候や忍者ないしシーフと呼ばれる技術者達ではなく隊長や団長と呼ばれる漢たちだった。何人か女性がいるのはなんでだ。
(ハラショー同士よ、よくここまで辿り着いた。)
(貴方が指揮官でありますか?)
(そうだ、こここそが我々の重要拠点。ここを守りここで散る。)
(立派なお覚悟感服いたしました。我々もお供させてください。)
(ふっ、生意気に若僧が一端の口を叩くか、息を殺し気配を殺せ。出来なければタマを取られるだけだ。)
(((らじゃ)))
女性冒険者や女性騎士が交代で桃となるたびにウホしたくなるがここは我慢。
ああしかし、同じ人でありながらどうしてこうも違うのか人間とは不思議な生き物だ。
だからこそ我々はトウモロコシを鍛えるのだが。
トウモロコシはよるに摩擦で焼もろこしになるそうな




