↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
2/3

賊の処遇と向かう先

残る盗賊6人は分散せずとある場所を目指していた。




今年の冬は特に厳しいからか、どの村も冬の蓄えを守るためしっかり守りを固めているところが多く失敗が続いていたこともあり、この村から少しでも奪わないと組織として危ない状況であった。


そこで、小さいながらも数十人の女子供を食わせるため、確実に略奪を成功させるためケガ人を除き動ける主戦力をこちらに向かわせていた。




「くそ!妥協して小さな村を狙ったはずが…っ!こんな形ですぐにバレるとは」


「隊長ならスパッと首と銅をお別れさせてすぐに追ってきますって、時間かけるとまずいですしササッと行きましょう」




事前に場所の把握は済んでいるため、寝静まった村の中を一直線に向かい頂戴するだけ…




「バレなきゃちっとは楽しめると思ったのによ!」


「ちょっと、もう隊長来てるみたいですよ。後ろから追ってきてますし」


「さすが元傭兵だな」


「と、貯蔵倉庫につきましたしちょうど合流できそうっすね!」


「倉庫番は一人か…このまま殺っちまうか」








賊の向か場所は限られている。女子供か金品、もしくは食料…


この季節向かうのはメインが後者、運び出す量を考えれば分散は無い気がする。


ルイスも増援の要請と危険を知らせに向かった以上女子供はひとまずはない。


ならば向かう場所は……




「……ッ見つけた…!!!」




自身への強化魔法も施し一陣の風となって突き進むレイは侵入した残りの盗賊と貯蔵倉庫でついに遭遇する




「隊長はどうしたんだ?なんとか逃げ込んできたってところか?」


「小僧一人に対して6人…逃げなかったのはかっこいいが仲間が揃っていないのに出てくるもんじゃねえなぁ」


「とりあえず貰うものを貰ったら、今回は撤収してやるから大人しくしてな。そこの倉庫番みたくやっちまうよ?」




すでに倉庫内で物色している3人と倉庫前でレイと対峙する3人の計6人




「それは怖いですね…。ただまぁ全員集まっていてくれていたようで助かりました」




「ほう、そんな棒切ひとつでやろうってか?」


「って、こいつ眼が見えないんじゃないっすか?瞼開いてねえですし」


「ははは!こんなのに隊長さすがにやられねえって!どっかでお楽しみかなぁ」




久方ぶりに聞く盲目に対する反応である




「見えてはいませんが、認識はできますし問題はないですよ。隊長さんならすでにおやすみなってますと……っと…!」




一歩目で一気に踏み込み、笑っていた賊の足を杖で強打、あきらかにおかしな方向に曲がり無力化する




「な!あ、足があああああ」


雪の上でのたうち回るのを横目に、意識を削ぐ程度の殴打を頭に叩き込みもう一人無力化


そのまま反転し回転力を使ってもう一人も無力化する。




「すまん、レイ遅くなった!」


ルイスが4人増援を連れてきたところで、倉庫内にいた戦力的に劣る3人も無事に捕縛し牢に放り込んだ。凍死はまぁしないだろう、室内ではあるし




翌日、村長のダリスを交えて自警団で捉えた盗賊について会議が開かれた




「本来であればその場で粛清されていてもおかしくはない。この冬は特に厳しいのだぞ!」


「それ以前に倉庫番をしていた自警団の若いのがやられてるんだぞ!粛清すべきだ!!!」


「とりあえず、衛兵へ引き渡しては?報奨もあるのでは!?」


「さすがに処分は…しっかり罪を償ってやり直しの機会をあたえてやってもいいのでは…」




いろいろとでる意見をまとめた結果


「報酬やら報奨がなくとも根本から断つためにも衛兵に引き渡し、調査してもらうべきだな。仲間もいるであろうし…粛清することで報復の危険性もある。やり直す機会をあたえるのも悪くはないのかもしれん。今回はベリアの衛兵に引き渡すとしよう」


村長ダリスの決定により、7人を縛り上げたうえで最寄りの交易都市ベリアへ移送することになった。




「防衛もある、壊された倉庫も直さないといけない…。道中に詳しく力量のあるものに引き渡しまでお願いしたいが…」




「みなさん復旧作業もありますし…僕が一人でベリアまで連れていきますよ。結構立つので刀も研ぎ直したいですし鍛冶屋へいくついで、ですけど」


「おまけみたいに…まぁ、レイなら安心だな。帯刀していくならなおのことだが」


「すまんが、頼まれてくれるか?ルイスお前も同行してやってくれ」


「お任せください、準備ができ次第ルイスと出発します」




レイには師匠から綴り受けたものがふたつある


一つは黄昏の杖と呼ばれる鈴をつけた杖、もう一つが形見の名刀「白刃」である。


基本的には白杖の代わりにもなる黄昏の杖は常に持っているが、白刃はモンスターの討伐や必ずしも大きな戦闘が起こりうる状況では持ち出している。自身では完全なメンテナンスはできないため定期的にベリアまで赴いていた。




「では、盗賊のみなさん。処遇が決まりましたのでベリアへ向かいましょうか」

「さっさといくぞ、ベリアでの判断次第だが命が助かる見込みもあるだけ感謝するんだな」


「わ、悪かった!この通りだ!アジトには女子供もいるんだ…頼む!もう足を洗う!なんならこの村を警護したっていい!衛兵へつきだすのは勘弁してくれ!!」


「あたしはお前に足をやられてるんだ!歩いてなんて山を降りられないよ!」




「化物め…さっさと殺してくれ…どうせやられるならここでお前にやられる方がましだ…」


隊長だけは完全に諦めたようで抵抗すらしていなかった。唯一身体強化の魔法が使えるようだがそれすら諦めている。




「行きたくないなど拒否権があると思わないことですね。では出発しましょうか…」


縛り上げられ、雪の中をソリにまとめて縛り上げられた賊を馬で引きながら二人はベリアの街を目指す

街まで歩いて3時間程度の道のり、2時間程度進んだところで


「ルイスすまないけどもう少しでベリアに到着する、先行して衛兵に顛末を話しておいてくれないかな」

「ん?まぁ手続きやらで待たされるのも面倒ではあるけど…、一人で大丈夫なのか?」

「通い慣れた道だし、馬もいる。そんなにもう距離もないし大丈夫さ、早く村へ帰りたいだろ?」

「わかった、話をつけたら合流できるようこっちへ向かう。ぱっといって戻ってくる」


ルイスは単身足早にベリアへ先行し、レイと賊と馬はルイスを追う形で歩を進める…はずなのだが


ルイスが視界から消えたところで本来の道を外れ獣道へと進み始める始める……




「ちょっと…なんか振動がすごいんだけど…道分かってるんだよな?」


「ええ、間違いなくこちらですよ」


視界がないながらもなにやら違った方向へ進んでいる気配を感じる賊一行


「命を助けてもらっただけでも感謝だ…。本当にすまなかった…罪を償ってまっとうな人生をやり直すよ」






「お疲れ様でした。到着しましたよ」


盗賊一派の視界を遮っていたものを外すレイ、だがそこは獣道を進んだ先のいかにも何かが潜む洞窟の前であった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。