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未来探偵ミツオ(麗しのクーマ その8)
ミツオは不用意な自分の一言でサブを傷つけたかもしれないと慌てた。そして猛省してサブに酒をすすめる。
「俺だけは君の才能を分かっているから、まあ飲め。俺のおごりではないけれど、な」
「そうですね。世の中の人が喜んでくれただけでよしとします」
二人は笑い合った。
「あの~、お話の最中すいません。ビックリしないでくださいね」
「わあ」
ミツオとサブが同時に叫ぶ。
店内には二人しかいない。どこから、誰が話しかけたのか分からない二人は立ち上がってカウンター越しに抱き合った。
「どこ、だれ」
ミツオが首を振り回して店内を見回す。やはり誰もいない。
「ここです。驚かないでください」
「やっぱりだれかいる」
サブは飛び跳ねて声のする方に目をこらす。その時、店内で一番大きなサイズのクーマが立ち上がる。
「ワタスです。すんずれいしました」
滑舌のあまりよくない話し方で立ち上がったクーマが話し出した。 「うそ」
絶句するサブにミツオが問いかける。
「お前、あんなバージョンのクーマ作ったのか」
「作ってないす。僕知らないっす」 幼稚園児くらいのサイズのクーマが頭を掻いてこちらを見ていた。




