未来探偵ミツオ(麗しのクーマ その57)
クーマが手にしているエネルギー体の輝きが一段と増す。いきなりのことで怖くなったクーマは思わすエネルギー体を放り出した。
ステーションの重力は未だ不安定な状態だが、それを加味してもエネルギー体が空間の一点でとどまっているのが不気味だった。
みるみる輝きが増していく。
目を開けていられないほどの明るさで一同、顔を背けて目を閉じるしかなかった。
「地球人、迷惑をかけた」
いるはずのないもう一人の声が聞こえてきて皆は悲鳴をあげる。
「だれ」
バッドチューン博士とエリーは抱き合いながら同時に目を開けた。
そこにいたのは一人の男。
全身緑色。顔色も緑だった。
「本来の姿は全身緑。目の前の男の顔色は地球人に紛れるように偽装しています」
エリーはまとまらない思考をなんとかまとめ上げ、おそるおそる、ある仮説を口にした。
「あなたはもしかして、グリーン星人の方ですか」
後ろ手でたたずむ一人の男が静かに口を開く。
「そうです。グリーン星の統括管です。やっとエネルギー体の位置が特定できたのでやってきました。もうおわかりかと思いますが、この球体は転送エネルギーを内包しているのです」
バッドチューン博士が興味深く聞く。
「グリーン星は地球からどれくらい離れた星なのですか」
飲み込みの早い地球人の反応を楽しむように説明した。
「本来ならば、光速のスピードで移動しても届かない無限とも思える距離です。目の前に転がる男がどうやって地球まで逃げ延びたのか。その方法は分かりかねます。でも今となってはおいおいこの男から聞くとします。ではこれで私の仕事は終わりです。お互いこれにて失礼します」
一方的に言葉を残して緑色の男は消えた。倒れているミスターグリーンも青く光るエネルギー体も同時に消える。




