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未来探偵ミツオ(麗しのクーマ その53)

 バッドチューン博士はミスターグリーンの反応を観察していた。そしてゆっくりと背中の荷物を床に降ろす。荷物のホックを一カ所、二カ所はずす。バックパックのふたが解放された。

 バッドチューン博士は高らかに笑い出した。その笑い声に誘われるようにバックパックから何かが飛び出した。その正体はもう一人のクーマだった。クーマは得意げにポーズを決めている。

 その場にいた全員が声を失う。

 一同の驚愕の表情も楽しむようにバッドチューン博士が口を開く。

「どうですおもしろいでしょう。バージョンダウン版のクーマを送り込みました。特にと注文があったエネルギーを増幅させる機能は削っております」

 バッドチューン博士はミスターグリーンに話しかける。

 エリーは上の空で突然登場したもう一人のクーマに抱きついた。

「あなたが本物のクーマなのね。いつから入れ替わっていたの」

 クーマは得意げに自分の鼻をこすりがら言う。

「ミツオさんとジャン親分のアジトに潜入するときには入れ替わってました」

「電脳会議室で話していたのは?」

「それはオリジナルの僕です。博士から連絡があって、僕が利用される可能性があると聞いて入れ替わりました」

 クーマとエリーのやりとりを見ていたミスターグリーンの気持ちはますます高ぶる。口から泡をはきながら自分のすべての計画をぶちまけ始める。

「このステーションに来た時点で俺の計画は完了間近だった。あとは仕上げを見ようかそんな段階でクーマに指示を出した。でも何も起こらなかった」

 博士はミスターグリーンから話を引き出すための会話を始めた。

「あなたいったいここで何をしようとしていたの」

 ミスターグリーンの瞳に行動の目的がやどったかのように博士には見えた。

「本物のクーマがここにいるのなら話はまた違ってくる。いいだろう。説明するのもいいかもしれない。どのみちことが始まれば、地球の人間は訳もわからずパニックになる。その時にはだれも説明はしてくれない」

 ミスターグリーンは右手を差しだし攻撃のモーションにも入っていた。

挿絵(By みてみん)

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