未来探偵ミツオ(麗しのクーマ その51)
その様子をハラハラしながら見ていたミツオはたまらず口を挟む。
「一つ気になることがある。グリーンはこのステーションの操作室にいると思う。当然、外部から船が乗り付け、誰かが侵入したことは分かっていると思う」
エリーとバッドチューン博士は無言でうなずく。
「どうして侵入を許したのか」
ミツオは足を止めななかった。
「まあ、なんとかなるか」
口元に笑みを浮かべてミツオは走り出した。
宇宙空間でも重力があるのは、このステーション全体を回転させることで重力を生んでいるためだった。
ステーション内部にはジャン親分の肖像画や、銅像、有名人とのツーショット写真、ジャン親分をたたえる書簡などがいたるところに飾られていた。
ミツオは苦笑しながらも一つの展示物の前で立ち止まった。
それはジャン親分がアーチェリー大会で優勝したときに使用していた弓と矢がガラスケースに入れて展示されていた。
ミツオは何かを探すように辺りを見回し、備え付けのツールボックスを見つけた。
ボックスの中から先のとがった手頃な道具を取り出すと、ガラスケースの鍵に差し込んだ。
ほんの数秒でケースの鍵が解錠する音が響いた。
ミツオは取り出したアーチェリーと弓を背中に背負う。
「ミツオさん扱えるのですか」
エリーの問いにミツオは半笑いで答える。
「さわったこともない。でも何かの役にたつかもしれない」




