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未来探偵ミツオ(麗しのクーマ その32)
エリーの背後でドアが吹き飛ぶ。水が一気に廊下に流れ出す。室内はよく見えない。水蒸気が立ちこめるもやの後ろで山本親分が右腕を差し出していた。山本親分が自身の原子砲を使用した結果だった。
エリーの考えは甘かった。
山本親分を閉じ込める事はできない。エリーはバッド・チューン博士の背中を押す。
「動駆のお嬢さん、何か策はあるのか」
至極、落ち着いた博士が口を開く。
「私の姿が見えているの」
光学迷彩中のエリーは驚く。
「見えている。光学迷彩だろ。それは万能の技術ではない。ところで原子砲はどうする」
エリーは階段を駆け上がりながら奥歯をかみしめる。階上から子分たちが駆け下りてくる。
エリーは手下の足下を狙って転ばせていく。見えない相手に不意をつかれた男達がもんどり打って落ちていく。
山本親分が階下の扉が開き、山本親分がこちらをにらみつけている。
親分の右手がゆっくりと持ち上がる。手のひらはエリーと博士をつかみとるような仕草をみせる。
肋骨の浮く素肌にガウンを羽織った状態の博士は白髪の長い毛を書き上げた。
「ここはまかせてもらいましょう」
そう言うと、博士はガウンを脱いだ。




