未来探偵ミツオ(麗しのクーマ その21)
ミツオは目の前の混乱を一度放置してサブに話しかける。
「手伝うって、ジャンにばれたら大変な事になる」
「ばれてもいいんです。なんなら組が傾いても全然いいんです。そんなことより見ました」
「何を見た」
ミツオはサブに何があったのかを思案しながら問う。サブがここまでとりみだすのはクーマのことで何かがあったのだろうなとミツオは考えていた。
「全身が緑の人いましたよ。ちょうど入室している瞬間でした」
クーマがうなずきながら言う。
「そうです。ミスターグリーンの現在地はジャン組の敷地内です」
ミツオはタバコに火を点け、煙を吐く。
「俺が行こうか」
ミツオは静かにそうつぶやいた後、言葉を続ける。
「サブ、館の地図を描いてくれるか。それで十分だ」
「一緒に行きます」
「だめだ。ジャンの事務所から生きては帰れないぞ」
サブの頬を涙が伝っていた。よほどくやしいことがあったのだろう。だが、ミツオは再びサブを制した。
「だめだ」
「じゃあ、おいらが一緒にいくクマ」
クーマが自信満々に自分の胸をたたく。
「ジャンの事務所にはクーマのぬいぐるみが、いっぱい置いてあるにちがいない。まぎれて移動するにはちょうどよいと思うクマ」
「それこそ捕まったらグリーンと貴方とどちらも消されるわ」
エリーが口を挟む。
「大丈夫クマ。ジャン達にはどこにデータがあるのかは、把握していないとみるクマ。でもその前においらは捕まらないクマ」
ミツオはクーマを見ながら、深く、深くため息をついた。




