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未来探偵ミツオ(麗しのクーマ その11)
エリーはクーマに駆け寄り、しばし観察した後、両手を広げてそのまま抱きしめた。
「あなた、やわらかいのね」
ふわふわしたクーマの感触にびっくりしながらエリーは頬ずりする。
「エリー、この件に首をつっこむのか?」
ミツオはいつものふざけた雰囲気ではないトーンでエリーに話しかける。ジャンとはそれほどの人物だということの裏返しだった。エリーはクーマをまさぐる。くすぐったい動きをクーマが演じる。非常に愛らしい。エリーが探していたのは入出力用のジャックだ。手応えでジャックを見つけたエリーは自分の手首からケーブルを引き出す。
「ちょっと、調べさせてね」
ミツオの言葉をかみしめながら作業をすすめる。
「その人が死んじゃうと、クーマの機能が停止する。一択に決まっている」
ミツオとサブは顔を見合わせて天を仰ぐ。
「ミツオさん。俺はどうすればいいかな」
サブが不安げにミツオに声をかける。
「とりあえず、今夜はクーマを連れて帰る。何も知らないで通せ」
「わかった」
サブとミツオはグラスを同時に飲み干した。




