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SSS  作者: 如月ゆう
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『敗北の勇者』&『残された時間』

☆ お題: 「都合の良いお伽話に夢を見ていた」で始まり、「残念でした、私の勝ち」で終わる物語



 都合の良いお伽話に夢を見ていた。


 努力は裏切らない。

 諦めなければ必ず報われる。

 悪が栄えたためしなし。


 そう信じて今まで剣を振るってきた。


 そうして迎えた今日、この日。

 いよいよ魔王との対峙に成功した俺だったがそれも束の間、無様に倒れ伏している。


 光を飲み込むように真っ黒い角。扇情的な四肢。

 妖艶な笑みを浮かべて、彼女の言葉が響く。


「残念でした、私の勝ち」



 ― ― ― ― ― ― ― ―


☆ お題: 「今日も空が青い」で始まり、「だから、もう少しだけ」で終わる物語



 今日も空が青い。

 穏やかな日差しが私たちを照りつける。

 彼の膝で眠る私の髪を、そっと梳く感覚が届いた。


 世界は今日も戦いで満ちている。

 だけど、私に残された時間はもうない。


 こんなことしている場合ではないけれど……今でしか出来ないことでもある。


 こうして二人で過ごす時間。

 かけがえのないもの。


 だから、もう少しだけ。




今回もお読みいただきありがとうございます。

連載小説「存在しないフェアリーテイル」の方も良ければ、お読み頂けると嬉しいです。

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