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364:新シナリオ発動

さてさて、何が始まるでしょうか?



案内され、進むこと30分。木々を縫うように進み、川を越え、崖を登り、時に凹凸激しい段差をいくつも乗り超えて進んでいく。



ルークにはこの道はかなりキツかったようで、ギルファーに頼んで背中に乗せて運んでもらっている。リークも最初はいけそうだったんだが、途中からスタミナが切れてきたのか諦めてギルファーに乗っている。



『我はキサマらの運搬役ではないのだがな』



「ありがとうギルファー、お礼に僕が手に入れた『獄炎竜の肋肉』あげるから」



『・・・貰っておいてやる』



肉で釣られた狼ギルファー。別に羨ましくなんてないんだからねっ!!



「おーい!! 恩人さんたちー!! ここだべー!!」



先を進んでいた巨人族のゴンベ君と、その仲間ナナシは、少し先の崖の下で待っていた。ここに来て今度は崖登りか? もしかしてお礼は絶景スポットを教えてくれるとか?



それはいいな。絶景は気分を良くしてくれるし、何よりもすごく感動する。大変な思いをしたからこそ見える景色っていうのは頑張った分だけ綺麗に見えるものだ。



「おぉ。全員で来ることができて何よりだよ」



「ナナシ、アンタ・・・いやまぁそう言う言い方になるのは理解したけど、場合によっては裏があるように捉えられるからマジで気をつけたほうがいいぜ?」



「大丈夫だべ!! そのときはオラがいっしょけーめい相手の人に話すだぁ! ご主人はそんな腹黒いこと考えると頭痛をするくらい怖がる人なんだって正直にせーしんせーいつたえるだ!」



「ゴンベくーん。今のセリフで僕の心に槍の雨が降ったよ・・・」



「だから安心するだべ!!」



「あれ? 無視かな? 僕泣いちゃうぞー?」



「あれご主人、どうしただ? 小鹿こずかみたいに震えてるど?」



「君にやられたんだけどなぁ・・・」



「アハハ!! ご主人! オラがご主人を傷つけるわけねーべ! オラはご主人大好きだねからな!」



案外いいコンビなのかもしれない。このコントみたいなやり取りするのが演技なら、なかなかの演技派だし。



『それはいいから先に先に進ませろ。次はなんだ? この崖を登るのか?』



「おおっとすまねぇべ! ご主人!」



「そうだね。じゃぁ行こうか」



「「「『っ!!?』」」」



マジかよ!? そう言った二人は崖の中に入り込むように消えていったんだがっ!? いや待て、これはよくあるパターン。お約束か?



恐る恐る消えていった崖に手を伸ばし、ぐいっと行くと、お決まりの展開が待っていた。



「おぉ、逆に新鮮だな」



「なるほどね。魔術によるカモフラージュってところかしら?」


こういうギミック見ると昔のアニメとかゲーム思い出すよな。個人的にはデジタルなモンスターの初代で勇気を出すシーンとか思い出した。その直後の超進化がたまらなく好きなんだよ。



今新作としてまた放送してるから、知らない人は新旧ともに見て欲しいと思ってる。



そんな隠れ洞窟(仮)に入ると、先を進んでいるナナシ氏とゴンベ君。俺に続くようにルークたちも洞窟に入り先へと進んでいく。



しかし・・・この洞窟の雰囲気ものすごく見覚えが有るんだよ。具体的に言えば『星読み人』習得の時に進んだあの洞窟。



いやいやまさか。多分似てる洞窟が案外あるだけだって。そうそう。特にフラグも条件もクリアしてないっぽいしそんな訳ないよな。WAhahaha!





――――◇――――





数分後・・・



「さぁ、到着したよ。まぁここは入口なんだけどもね」



「うわぁ・・・デッカイ扉! ねぇ師匠! なんか凄そうだね! ・・・師匠?」



「・・・リーク」



「言いたいことはわかったよアール」



フラグどこでたったのかなぁマジで。明らかにエクストラクエスト案件なんだよなこれ。この扉二回見てるから見間違えようがないんだよ。マジでかぁ・・・



「そうそう、先に言っておくよ。この扉の先からは時間の進み方が外とは違っていてね? 具体的に言うとここでの一日は外での一時間ほどなのさ。出来れば最奥地につくまでは後戻りしないで欲しいかな。ちょっと面倒だから」



――――◇――――

この先に進むとエクストラシナリオが始まります。開始されると終了するまでログアウトをしないことを推奨します。時間があるときに奥へと進んでください。

――――◇――――



はい確定。こんな形で始まるとか驚きを超えて言葉が出てこねぇよ。いやまぁ時間あるからやるけども。



「アール、それとルーク。今のアナウンスなんて言ってた?」



「ん? どしたよ急に」



リークがそんな事を言ってきた。俺が答える前に答えたのはルークだった。



「えっとね。確か『この先に進むとサブシナリオが始まります。開始されると終了するまでログアウトをしないことを推奨します。時間があるときに奥へと進んでください』ってアナウンスだったけど?」



え?



「私と同じだね。アールも同じ・・・じゃなさそうだね。その反応」



「師匠違うの?」



まさかまさかのダンジョン同じだけどシナリオ内容が個々人で変わるパターンだと?



「あぁ、俺はエクストラシナリオ開始のアナウンスだった」



「え゛っ゛? エクストラシナリオって師匠が持ってるジョブ獲得のアレだよね?」



驚くルークと、なんか考えるように首をかしげるリーク。多分だけどシナリオ内容が変わる条件でも考えているんだろうか。



「もしかして忙しいかな? なら後日でも構わないよ? 僕たちはここにいるから進みたくなったらまた来てくれればいいさ」



「あぁ、いやすまん。俺は今から進ませてもらうよ。お前らどうする?」



考えても仕方ないし、この機会を先延ばしにする理由もない。時間加速もあることだし外の事はほかの連中に任せても問題ないだろう。



「せっかく来たんだから僕は行く!」



「私も進むわ。どうあれシナリオであることはかわりないし報酬もらえそうだから」



満場一致で進むことになったな。ギルファーはまぁついてくるだろう。ここに一緒にいるってことはな。



「じゃぁ進もう。あ、先に言っとくと、この扉を超えると僕とゴンベくんは姿が消えちゃうけど安心して。洞窟の先で君たちの到着を待っているから」



「だべ! 恩人さん達のこと待てるんだべよ!!」



「了解した。ちゃんと行くから待っててくれよ」



俺の言葉が鍵だったのか、巨大な扉は重い音を出しながら開かれていく。




――――◇――――

・EXシナリオ『その恩恵は他が為に』が開始されました。

――――◇――――

・パーティーメンバーがサブシナリオ『その力は主の為に』を開始しました。

――――◇――――

・EXシナリオ、サブシナリオの同時開始を確認。一部シナリオ内容を変更します。

・EX-Sシナリオ『その恩恵は他が為に、その力は主の為に』を開始します。

――――◇――――




相変わらず扉の開放と共に瞬間に光に包まれ、数秒経過後にゆっくりと光は収まっていく。視界が開けてくる頃にはいつの間にか扉の中へと入っていたらしく、見覚えのある風景が広がっていた。



復活の泉、そしてダンジョンへと続く道。完全にエクストラシナリオ仕様だな。まずは自分の状態を確認っと。



――――ジャラリ



ジャラリ? なに今の金属音?



「・・・ナニコレ?」



俺の装備に変更はない。ステータスも特に異常はなかった。が、見覚えのない手錠足枷のような物が俺の手足首にガッチリと装着されていた。



鎖は切れているので特に動きを拘束されることはないのだが、明らか拘束目的なのだ。これは絶対ダンジョンに入ったら何かある。



『随分と愉快な姿ではないか』



ギルファーは愉快そうに、笑みを浮かべながら俺のことを見ていた。ちょっと腹立つ。もしこれがプレイヤーの犯した罪によるものなら絶対半分はギルファーがやったであろう無銭飲食だ。



「とりあえずギルファーは黙っとれ。なぁリーク、お前ら・・・は・・・あれ?」



リークとルークの様子も聞こうと思い振り返ったんだが、そこには誰もいなかった。それだけじゃない。いつも頭の上にいるはずのディアとバンデも姿を消していた。



どうなってるんだ?


EXシナリオ開始。あと何かリークたちが消えてしまったようです。

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― 新着の感想 ―
[一言] あら?ギルファーも来れるなんて珍しい 前のはディアはゴール地点で待ってたのに
[一言] あっ(察し)武器なし一人クリア系統か…まあアールなら大丈夫…いや、大丈夫か?枷とかあるし…まあアールなら大丈夫か(洗脳済み)
[良い点] ゴンべさんいいキャラしてますね。 [気になる点] ナナシさんはプラレアらの関係者かな? ルークがEXシナリオのサブに参加したということは強化フラグでエクストラジョブ追加か!! シナリオは…
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