329:アールの好きなこと
告白文
私、月光皇帝は先日28日の投稿を2話同時投稿にしていたことに気付かずにいたことを此処で告白します。
もしも『あれ?何か話とんでね?』っと思った方がいましたら、ひとつ前の話を読んでください。
「・・・・!!!!」
「うっわ師匠の目が輝いてるし」
「疲れてるこいつを元気づけるには只管食わせるのが一番いいんだよ!」
「アール一杯食べるもんね。それにこの反応。帝都ではまだ食べ歩きしてないみたいだし」
「確かにそうであった。余も愛弟子に菓子を馳走する約束をまだ果たせていなかったから丁度良かったな」
すげぇ! これ! ホールケーキ! フルーツケーキ! 二段! でっかい!
やべぇテンションがクライマックスブレイカーしてる!! 何言ってるかよくわかんねぇけど凄まじく感動してる俺がここに来た!!
「ここのケーキは帝都一食べごたえがあって美味しいお店だからね。アタシの情報だから間違いなし・・・って、アール聞いてないね」
「先に食べてもいいよ? 今日は私達の奢りだし」
「マジで!!? じゃぁ頂きます!!」
スポンジすげぇ柔らかい。フォークが埋まるみたいに入ってく。では! 一口目・・・・・
「雰囲気もいいお店ですね」
「でしょ? プレイy・・・じゃなくて時代人の女子ウケも結構高いんだよこのお店。ここの味を越えようと最近カフェインが対抗意識燃やしてるんだって」
「カフェインとな?」
「そっか、ギンは知らないかもね。ニルスフィアで喫茶店開いてる時代人の名前だよ。私も何度か行ったことあるけどそこそこ美味しいよ。どうせなら女子会ってことで今度行く?」
「良いのか?」
「アタシはいいよ。コヨミは?」
「いいですよ。アール君談義にも花が咲きそうですし」
「余も参加させてもらおうか。愛弟子を弄るネタがもらえそうだ」
「じゃぁこの五人で行きましょうか。アールの一番を決めるのもついでに」
「・・・ゴリラ兄ちゃん。なんかリーク姉ちゃん達仲良くなってない?」
「お互いアールっていう共通の相手がいるし、切っても切れない縁ならこっちの方が平和的でいいだろ」
「女性って本当にわかんない。僕の姉ちゃんもそうだけど」
なんだこれうまい!! すげぇ!! こんなのはじめてだぁぁ!!?
「はぁ〜・・・・生きててよかったぁ幸せだぁ・・・・!!」
「「「「っっっ!!?」」」」
「でた。対ヤンデレ特攻モード。名づけて極楽モード」
「何この師匠の笑顔・・・なんか見てると浄化されそう」
「されそうじゃなくてされるんだよ。見てみルーク。あの特殊性癖女性陣の曇りない笑顔を」
「うぁ・・・こっちもすごいいい笑顔だし」
「可愛らしい表情も見せるではないか愛弟子」
くどくないホイップクリームとフルーツの組み合わせが口の中で広がって絶妙な甘さに変わる。その甘さを吸ってスポンジが更に一段階上に次元に味覚を連れて行ってくれる。
「・・・コーヒーも美味っ」
飲みやすいぞこのコーヒー。広がる風味と程よい苦味が口の中に残ったケーキの余韻を0に戻してくれた。これはケーキとコーヒーの無限ループ不回避待ったなしだ。
「んん〜!! 美味〜」
「なんか師匠見てたら僕まで幸せになってきたんだけど・・・」
「言ってること完全に女子だからな今のアール。幸せそうで何よりだ」
「アップルパイもなかなかに美味いではないか。愛弟子、一口食べるか?」
「食べる〜」
「ほれ、あーん」
「あむ・・・・・・うんま〜」
アップルパイ美味しい〜
「ねぇゴリラ兄ちゃん? なんか精神年齢下がってない? と言うかこの光景はリーク姉ちゃん達怒らない?」
「してるな。完全に子供だわ。でも見てみルーク」
「「「「 」」」」
「し・・・死んでる・・・」
「これぞ伝家の宝刀ギャップ萌えってやつだ。リークとレイレイには確証あったが、ギンとコヨミさんにまで効果絶大だったとは、恐るべしアール」
――――◇――――
「ありがとうございましたー」
ホールケーキ食ってアップルパイ食べて、特大パフェまでご馳走になって。大満足だ。やっぱり甘いものは最高だぜ。
「「「「よ・・・よかったね・・・ガク・・・」」」」
「ん? どうしたお前ら?」
なんかリーク達が生まれたての小鹿みたいに震えてる。お互いに支えあってなんとか歩けてるって感じだ。
「ねぇ、もしかして師匠・・・」
「食ったことは覚えてる。でもその自分の様子は覚えてない。それだけコイツが疲れてたって事だ」
「なんだかんだ余と帝都で合流してから毎日忙しかったからな。精神的な疲労も相当たっだのであろう」
「??? なんか言ったか?」
「「「別に何も?」」」
??? まぁいいや。
「さて! 次は何食おうかなぁ!」
「それなら師匠! 僕向こうにあったクレープ食べたい!」
おっ、いいね。それ採用だ。
「んじゃクレープにしよう! ルーク、場所わかるか?」
「勿論! ついてきて!」
先頭に立つルークを追うように俺も続く。どんなクレープなんだろうか。今からもう楽しみでしょうがないぜ。
「弟子は師匠に似るって聞くけど、ルークも随分とアールに染まったよな。もしかして・・・」
「ふ、残念だったなマー坊。余と愛弟子は食に関してはそこまで似てはいない」
「食に関しては、ねぇ」
「おーいおいてくぞー?」
後ろを見ればマー坊達はまだついてきてなかった。何かあったんだろうか?
「ちょっと待てや子供師弟コンビすぐ行く! おいアールにやられた女子一同。どうする?」
「「「「少し休んでから合流します・・・無理・・・尊ぃ・・・」」」」
「カッカッカ! 愛弟子の破壊力というやつだな!!」
――――◇――――
「生地まで美味いな!」
「美味しいぃ〜」
「確かにこれは美味い」
「アアリーの土産にこれは良さそうだな」
――――◇――――
「甘い物の後にはしょっぱい物が食べたくなる。これは真理だな」
「ポテトの塩加減最高!」
「なぁアール。近くに米か何か売ってるところない? めっちゃ食いたいんだけど」
「そういうと思って実は用意してある!! 具は当然鮭!」
「え? ゴリラ兄ちゃんも師匠も、もしかしてじゃがいもでお米食べられる人!?」
「ま・・・まさかルーク・・・お前も・・・?」
「おぉ・・・同志がここにもいたのか!」
「師匠! ゴリラさん!!」
グッ!!(アール、マー坊、ルーク、無言で拳を突き合わせる)
「愛弟子もそうだがお主ら男子、よく食うな」
「「「男だからな (だからね)」」」
――――◇――――
「ケバブ美味いな」
「くぅー! この辛いのがたまらん!!」
「ゴリラ兄ちゃん辛いやつだったよね。一口くれない?」
「んぉ? ほへ、くひは」
「ありがとう。あむ・・・ムグッ!!?」
「あぁー、マー坊結構辛いの好きだからルークには少し辛すぎるかもしれな「美味しい!! 美味しいよゴリラ兄ちゃん!!」・・・辛いのもいけるのかよルーク」
「愛弟子は味覚が子供と変わらんからなぁ。ふむ、良い辛さ加減だな」
「なんか俺だけ辛さ控えめなの悔しくなってきた・・・」
――――◇―――
いやぁ満足。今日は最高の一日になってる。しかも全部マー坊とマリアーデが出してくれてるから懐も気にする必要なし。素晴らしい。
「あれ? そう言えばリーク達は?」
「今更かよ・・・ちょっと疲れたから四人でお茶してくるってさ」
「ふーん」
なんか、また俺を襲撃するための計画でも企んでるんじゃないだろうか? そうだとしたらちょっと不安。
今更ながらこの四人メンバーって初めてだな。俺にマー坊、ルークの『剣星』男子組+マリアーデ。不思議な感覚だ。このメンバーで食べ歩き。とんでもないな。
「さてどうする? アールが満足したなら女子連中探すか?」
「そうだよね。流石にリーク姉ちゃん達と合流してあげないと後で大変そうだもんね」
よくお分かりで。特にリークとレイレイはログアウト後が怖いから今のうちにポイント稼いだ方が良いかも知れない。六回超えるのはマジで死ぬ。
「マリアーデもそれでいいか?」
「うむ、構わんぞ。今日の目的は愛弟子の気分転換とご褒美だ。満足したのなら余も満足だ」
「そっか。じゃぁ合流するか。えっとボイチャ起動は確か・・・」
「あれって・・・ねぇ師匠」
「ここをこうして・・・ん?どしたルーク?」
「あの人が師匠のこと呼んでる」
ルークの指さした先には小さなテーブル、そして一人の老人がいた。確かに俺に手招きをしている。確認してみると、老人は静かに首を縦に振った。
マー坊達と一度視線を合わせると、頷いてくれた。特に異議はないみたいだ。俺たちはその老人の元に行くことにした。
何かが始まる予感




