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328:骨の髄まで絞られて

ブラックな話終了。ちょぴっとエロスを醸し出す描写に挑戦。こんなもんだよ畜生!


つまりまたいつも通りに戻ります。




――――◇――――





俺の上に女性特有の柔らかく暖かい肌の温度を感じる。何がとは言わないが、熱く絡み合うように、違う体なのにまるで溶け合い交じり合うような感覚。



そして俺は・・・・・・





――――◇――――





「おはよ、アール」



「おはよリーク」



気づけばベッドの中に入り込んでいるのはこの際いいや。今見た夢の原因絶対これだ。チキショウ良い所だったのに目覚めやがって俺め!



「何してんのお前?」



「夜這いならぬ朝這い?」



「なんで?」



「夜中に一人殺したってメス猫から聞いたからアールの気分転換になるかなぁって」



あぁ、そういうことね。



「残念ながらもう気にしてねぇよ。寝たらすっきりした」



一緒に飲んで絆されたから少し感情移入しすぎたのは事実だけども。最後の晩餐に付き合ってやったと考えれば切り替えることくらいはできる。



「だと思った。飲んでたって話も聞いてたし感傷的になったんでしょ?」



「よくお分かりで」



もぞもぞと寝転がる俺の身体をエロい手付きで触ってくるリーク。これ多分現実の身体は間違いなく元気になってるなうん。



「しちゃう?」



「しねぇよ。はよどけ」



「いけず〜」



正直名残惜しけど頬をずいずいと突きリークを引き剥がす。ゲームでも女性はいい香りだ。なんか変態みたいなこと言ってるよなこれ。



これも全部さっきみた夢のせいだ。





――――◇――――





「むっ、師匠からリークの強い匂いがするのじゃ」



「ちっ、さすが狐鼻がいいわね」



「なぬっ!!? まさか・・・!!?」



「ふ」



「のじゃぁぁぁ!!! 師匠!! 妾にも寵愛を!!」



「ちょっ!? ギン落ち着け!! してねぇよ!!」



朝の鍛錬をするためにとりあえず出てきた中庭。昨日マー坊とやった試合の痕跡は残っていないが、それを見ていた影響なのか、騎士団の連中もちらほらいた。



各々自分で考えて適度に鍛錬の最中らしく、そこに丁度いたギンが俺に着いたリークの匂いを察知してこうして朝から盛ってるということだ。



「むぅ・・・嘘ではないのじゃな? 妾だけ仲間はずれとかではないのじゃな?」



「そんなことしねぇから。だから落ち着け。後お前最近キャラ崩壊しすぎだろ」



「そう? 私はこっちがギンの素だと思うけど? この発情狐、かなり寂しがりだよ?」



「のじゃっ!!?」



顔を真っ赤にしてるってことはマジでか。いやうん、特殊な性癖なのは知ってたけどもうん。そこに寂しがりや属性までつくのかよ。



「うぅぅうう・・・・・・これも全部師匠のせいじゃ。忘れていた人肌を思い出させた師匠の責任なのじゃ!」



「だって、責任とって私諸共抱く?」



「お前絶対そっちに持っていこうとしただろ? と言うか打合せしただろ絶対」



「うん。最初三人で転がり込む契約だったんだけど、やっぱり独占したかったから二人まとめて黙らせたんだよ」



「コヨミは早々に潰れてしもうたがの。妾も先程目覚めたばかりじゃ。久しぶりにちと飲みすぎたのじゃ・・・」



飲ませたのか。しかも寝込むほど。こいつらそれなりの酒豪だった気がするんだけど。



「軽くて飲みやすくて美味しいお酒がぶ飲みさせたからね。『龍酔』っていう1瓶10万Dの超高級酒。流石にこの誘惑には抗えなかったんだよ」



何その酒俺も飲みたい。昨日飲んだ酒だって精々1万Dなのに、その十倍の酒とか絶対うまいじゃん。



「ぅぅぅ・・・この恨み絶対忘れませんからねリーク・・・」



「あ、起きたんだ。おはよコヨミ。ルークも一緒だったんだ」



「おはようリーク姉ちゃん。なんかコヨミ姉ちゃん今にも死にそうなくらいフラフラだったし放っておけなくて」



そんな酒談義・・・もとい俺への襲撃計画のネタばらしをしている中、ルークの肩に捕まりながら頭を押さえてやって来た。これは随分と飲んだんだな。酔い醒ましのアイテムあったっけ?



「アール君。酔い醒ましに血をください。と言うかいただきます」



「お前はどこの吸血鬼だ」



一応俺の血も『UtS:天刻』のおかげでそういうものにも効果があるとは思うけど、なんの躊躇いもなく血を要求してくるのはどうかと思うよ俺は。



しゅるりとルークから離れ、俺の肌に噛み付く仕草を見せたので頭を捕まえて近寄らせない。ものすごく不満そうな顔してるけどこの反応が普通だからな?



「おぉ、その手があったのじゃ!」



「ズルい、じゃぁ私も」



ちょっ!? コヨミを捕まえていた手をリークが横から抱きしめるように、反対の手はギンに捕まれ、コヨミはそのまま首筋まで一気に近寄ってきやがった。



「「「いただきます」」」



「お前らなんでこういう時だけ息ぴったりなん!!? イデッ!?」



「バカ師匠。朝からイチャイチャしないでよ」



ルーク。これをイチャつきというには無理があると思う。考えてみろ。普通の動物でも、人間でも、スキンシップで相手の血を飲むなんて聞いたことねぇよ。普通に怖いからな。普通は見ててもやられてても恐怖抱くのが正しい感性だと思う。





――――◇――――

称号:『甘美なる血を持つ者』を獲得

獲得条件:自身の血を他者に合計5リットル以上飲まれる。

称号効果:称号を持つ者の血が『HP回復(小)』『状態異常弱化』の効果を得る

――――◇――――





いらねぇよ。けど地味に便利だなおい。このあと多分一リットルくらい飲まれた気がする。『超回復』発動したし。





――――◇――――





「おうアールおはよ・・・なんか疲れてない?」



「横見て察してくれ・・・体液搾り取られた・・・」



「おっおぅ、語弊がある発言するくらいには絞られたんだな」



持つべきものは理解の早い幼馴染だよ。城の食堂で見つけたマー坊の隣に腰を下ろす。



「うわぁまた朝から精の付く物ばっかりじゃねぇか。マジで誤解を生むぞお前」



「酔い醒ましって言われて三人から血を吸われたんだぞ。しかも三十分間ずっとだぞ? 腕と首筋見てくれよ」



「ばっちりキスマークに噛み跡残ってるし・・・」



「何よゴリラ。文句あるの?」



「・・・いきなり背後に立つのやめてくんない? マジでビビるから」



鋭い眼光を光らせて、マー坊の背後に立っていたリーク。コヨミとギンも食事を貰ってきたようで対面の席に腰を下ろしていた。



量は少なめでまさに女性の朝食って感じだ。さっきあれだけ血を飲んだからそれもあるとは思うけど。



ちなみに手に入れた称号は当然つけてない。つけたらこいつら喜々として毎日俺の血を飲みそうだし。と言うか既にほぼ毎日飲まれてる気がする。



「ほらゴリラ、一個横にずれて。私のポジションよそこ」



「理不尽すぎる横暴だ。アール一個横ずれてやれよ」



「聞こえなかったゴリラ? 全身の皮膚をここで溶かすぞ?」



「朝からそんなの嫌に決まってんだろ!?」



「ほらリーク。これでいいだろ」



「・・・アールに感謝してよね」



元々俺がマー坊の隣に座ったのが悪い。ごめんマー坊。巻き込んだ。



「あぁ〜・・・そのなんだ。気にすんなよアール。ものすごく低血圧なのは理解したからよ」



「今度埋め合わせするわ・・・レバニラうまぁ〜」



「ねぇゴリラ兄ちゃん。師匠大丈夫なのこれ?」



「たまにあるから平気だ。飯食ったら・・・そうだ。その手があった」



肉うまぁ〜米美味い〜。



《《随分不抜けてるわね!! シャンとしなさいよ!!》》



《《でもこんな姿の主さんも新鮮だよね〜》》





――――◇――――





「社長、いいんですか?」



「何がだ綾地?」



「あの狸ジジイの企業に付け入られるような隙間をワザと作ったことですよ」



「あぁ、その件か。少し考えれば馬鹿じゃなけりゃわかるだろ。どう考えてもアレは囮、もしくは罠だとな」



「一応安全システムの確認は二時間に一回してますけど、万が一何かあっても知りませんよ?」



「構わねぇよ。お前らの責任は俺の責任だ。気にせずやれ」



「まぁその万が一を起こさないのが私たちの仕事ですけどね。にしてもあのクズ狸。案件蹴飛ばしただけでここまで執念深く嫌がらせしてくるとかまさにクズですね」



「魂胆が丸見えなんだよ。俺たちを飲み込んで世界シェアを独占しようて言う魂胆がな。そんなつまらん事の上に、あのクズ狸の手伝いをする様な真似ゴメンだ。おい保科、連中の”嫌がらせ行為”の内容はどうなってる?」



「システムの小さなバグ数件、モンスターAIへの凶暴化プログラム。他にはプレイヤーへの感度敏感化ですね。その他つまらない嫌がらせは多々ありますが、こちらの予想範囲内です。寧ろ低すぎてつまらないまでありますね」



「それで? 連中は俺たちがそれを意図的な行為だと気づいてると気づいているのか?」



「気づいてたら辞めてますよ。毎度のことチャチャチャっと即時修正しています。今は特殊個体とか特別仕様とか増やしているのでユーザーは皆その一環だと思ってますよ」



「そいつは結構。それならついでにこの仕様はどうかもアンケート取っとけ。面白い意見があればそれをそのまま残してやれ」



「了解しました。でも、本当に大事になっても知りませんよ? 今の所は即対処出来る上にユーザーからの苦情も来てないですけど」



「きたら素直にバグだって答えて侘び品これでもかってほど送ってやれ。それでクソ狸に泡を吹かせられるんなら安い経費だ」



「そういうと思いました。でも私達にだって譲れない一線はありますからね? 本気で私らの世界を踏みにじり、ユーザーを害するような妨害行為があれば潰しますけど」



「おうおうやれやれ。あの狸にそこまでの度胸があるならの話ではあるけどな」



「まぁ、新人も増えてきたことですし咄嗟の状況判断と研修と考えれば良い案件ではありますけどね」



「じゃぁお前たち。あの狸の企業への対応はまだこのままだ。早々に諦めるならそれで良し、続けてくるならそれを利用してせいぜい甘い汁でも啜らせてもらうとしよう」






後半久しぶりにエクスゼウスのお話。


社長と主任と助役の会話。狸に関しては『258:代表取締役 天城凱』にて少し登場。

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― 新着の感想 ―
[一言] 余 計 な 事 を す る な よ エ ク ス ゼ ウ ス もういいって.......分かりやすすぎる伏線っすね〜 クソ狸がなんかして…
[一言] プレイヤーの感度敏感化・・・だとっ!? よぉし!幻刻の両脚の間を幼女に思いきり蹴り上げさせてみよう! くらんこがネッターにされるでも可! え、理由?・・・ご褒美、かなって。(ゲス顔)
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