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305:お姫様の正体と贈り物

公女様登場。実は昔、最初の方から登場してたりします(二回目)





「どうですか? 思い出せましたか?」



「申し訳ない。全然思い出せん」



始めたばかりの頃まで遡って思い出そうとしてるんだけど思い出せん。というかもし合ってたらやっぱり忘れるとは思えないんだよ。これだけの美人忘れるとか男じゃねぇし。



誰がオカマじゃゴラァ!!



こんな美人変装してても美人感隠せる訳無いだろ!?



「すみません王女様」



「シルフィアで結構ですよアール様」



「王女さm「シルフィアです」・・・王女z「シルフィアとお呼び下さい」・・・シルフィア様、どこd「様は要りませんよ? それに敬語も不要です」・・・シルフィア、どこであった?」



この王女様結構グイグイ来るぞ。それも従わないといつまでもグイグイ来る系。どことなくリーラに似てる。転生した姿・・・とか? いやいや流石にそんなことないっしょ!



後ろで親バカ皇帝がなにかもの言いたげにワナワナしてるし、隣で奥様らしい女王陛下が止めてる。カオス。



「忘れるなんて実は薄情だったんですか? 私も友人たちもみんなあの時の言葉を忘れたことなんてなかったのに。オヨヨヨ」



「〜〜〜っ!!! 〜〜っ!!!」



「シルフィア様、いたずらしてる」



「姉上、あれはお茶目というやつです」



声にならない怒りを出してる親ばか皇帝。いつも通りなのか冷静な姉弟。ケラケラしてペシペシと俺の肩を叩く師匠。



一応確認するけどここ、帝国の偉い人がいる場所なんだぜ? 威厳もクソもねぇ。



「にひひ、すみません。ちょっとイタズラしすぎました。ごめんなさいアール様」



「あ、可愛い」



お気になさらずに。



「逆だ逆。愛弟子、心を声が逆だぞ。やはり浮気か? 嫁に伝えておこうか?」



「おやおや? もしかして私にもチャンスがあったりするのでしょうか?」



「うぉぉぉおおお!!! 娘が欲しければこの俺を倒してからせぃ!!!」



その場が収まるまで少し時間がかかった。親バカの暴走怖いからさっさとこのイベント終わらせたいって思ったの久しぶりかも知れない。



「真面目に話しますねアール様。でも思い出して欲しいので貴方様からの言葉をここで」



「あ、ハイ」



もうなんでいいよ。適当返事で返してもいいくらいにはこの空間から逃げたいです。ごめんなさい。けど話はちゃんと聞くよ。



「『恐怖を知って、それを忘れずに乗り越える意志を持ち続けて力に変える』貴方様が私に、貴方様はきっと私たちに言ってくれたこの言葉なんでしょうけども。あの時私を見て言ってくれたこの言葉、私の心に深く刻まれているんですよ?」



「・・・・・・え、ちょ・・・ちょっと待ってくんない!!?」



「えぇ、その反応で分かりましたから」



それはスゲェ覚えてる! だってあの事件というか事故で俺があの時の四人にかけた言葉だもん!! その時に一番近くにいたあの少年に言った言葉だしそれ!!



「それじゃぁ種明かしです『メイキングフォーム』」



恐らくAS。使った王女様の格好が徐々に変わっていく。気高い皇族の人から、駆け出しの少年剣士のような姿に。



「マジかよ・・・!!?」



「シルト改め、エリュザクト帝国第二皇女、シルフィア=グロードル=エールヴァルです! お久しぶりですアールさん!!」



ウェルネスシール事件で巻き込んだ”プレイヤー”だと勘違いしていた少年もとい少女がそこにいたのである。



「こっちの姿なら覚えてますよね?」



「え・・・えぇー・・・マジでか・・・・・・」



俺見る目がないのかもって本気で思う。



「きさまぁ!! どこからどう見ても麗しき我が愛娘であろうに!! なぜ覚えてn「お父様? これ以上騒ぐのであれば私家出しますよ?」 すまないアール殿。少々熱くなりすぎてしまったこの通りだ」



上下関係が娘≫父なんだけど。いいのか。これ娘が闇落ちしたら滅ばない? どこぞの滅亡仁雷に接続とかされない? あ、次元が違う? そうですか。すみません。俺もおかしかったです。



「理解していただけたようで何よりです。それにアールさんにはゴブリンの問題だけでなく、負の遺産である怪物も倒していただいたそうなのでそのお礼もしたかったのです」



くるりと一回転すると、シルフィア王女様は元の姿に戻った。随分身軽な王女様だな。まぁそれだけ元気な証拠ではあるけど。



でも褒美って言われてもなぁ。イベントとボス倒した報酬と考えればそれでいいのかもだけど、代表が俺っていうのがちょっとむすがゆい。



「にひひ、ご褒美は私の熱いキスを、とでも言えば面白いのでしょうがそこまではしませんからね?」



「シルフィア。後ろの皇帝面白い顔してるから冗談やめたげて」



なんて顔してるんですかと言いたいほど面白い顔である。憎たらしくも微笑ましい、でもやっぱり悔しい的などこぞのコロンブスみたいな表情。『あんまりだぁぁ〜!!』とか言い出しそう。



この皇女様お転婆です。けど嫌いじゃない。と言うか堅っ苦しいよりもこれくらいの方がっ?!?



「?? どうかしましたか?」



「いえ、ちょっと悪寒がしまして・・・」



変な電波感じ取った気がする。いや、俺が発信して返信されたのか? どちらにしても次リークとレイレイにあったら機嫌取っとこう。搾り取られる前に。



「あなたに何を渡せば喜んで頂けるか一生懸命考えたんです。そうして選んだ物なので笑わないでくださいね? ミリアス。持ってきて貰えますか?」



「もう用意してあります姫様」



瞬間移動でもしたのかと思う位の速度でススっとやってきた姉が何かを持っていた。



「ありがとう。ではアールさん。あ、こういう時はお姫様らしくアールと呼び捨ての方がいいですか?」



「ご自由にどうぞシルフィア」



「ではアールさんと。これは我が国が、帝国に住む民を救ってくれた貴方の為に用意した物です。受け取ってください」



差し出されたのは美しい剣。しかし観賞用などではなく、戦うための剣という感じだ。通常の片手剣よりも少し長い。使い勝手は良さそうだが、それ以上に、俺を驚かせたのはこの剣が持つ性質だった。





――――◇――――

剣:再誕の剣『鍛治師ガンテツ作』

攻撃力+500 能力『再誕』

・美しい片手剣。美しさの中に強さがあり、その強さに魅入られた鍛冶師が後を絶たないという。

・この剣は製作者が、自分に何かあったときのために、後世へと残した失わせないための剣。願わくば、もしもの時が訪れないことを切に願う。

――――◇――――

特殊能力『再誕』

・破壊された武器の修繕素材として扱える。

発動条件:鍛冶師または錬金術師と名のあるジョブ。

発動条件:鍛治師ガンテツの製作した武器の修繕、或いは強化。

――――◇――――





「―――」



言葉を失うとはこのことだろう。俺が望む物を全てまとめた物がこれであるといっても過言じゃない。



「失礼を承知でお願いがあります。この場でこの剣を使わせていただけますか?」



「えぇ、構いませんよ。それだけ喜びいただけなのなら私も嬉しいです」



ありがたい。ポーチの中に大切にし待っていた一本の剣を取り出す。それは今日この時まで壊れ使えなくなっていた大切な剣。



直せる人を失い、それでもいつか直したいと願い続けてきた俺の一つの目的。『真刀:戯』だったもの。刃は砕け、今は柄が残るだけだったその刀。いつか素材を特定して修理しようと決めていたそれがついに叶うのだ。こんなに嬉しいことはないだろう。



ジョブを確認。そして今尚確かに明記されている『星読み人:星彩』、そしてそこにある『星の錬金術師』としてのジョブスキル。



両手に意識を集中させ、浮かび上がる二つの紋章。ようやくだ。長かった気がするこの日を待ち焦がれていた。再誕と再開の喜び、そして二度と折られぬ強さを込めて錬星石と共に『真刀:戯』を右手に、左手には『再誕の剣』を。



二つの刃を接合するために、星の錬金術師のジョブスキルのために『星の欠片』を共に持つ。そしてもう一つ。これは俺の欲だ。



「『ズイカク』、頼むな」



先刻、『鳳戦刀:コンゴウ』の意思を美しく感じた『艶姫刀:クヴァレイドル』が同調し、『艶姫鳳戦刀:コンゴウ』へと姿を変えたように。俺も愛刀二つを一つにしたいという欲が出てしまった。



もし失敗してしまったら『天籟刀:ズイカク』を失うかも知れない。けど、それ以上にこうしないと後悔する気がしたんだ。だって、俺の愛刀なんだから。



「『星錬』」



キーワードと共に広間は、一面が光り輝く夜空のように変化した。両手に持つそれぞれの刃が光を帯びて一つに交わっていく。イメージは沸かない。でもあるがまま、刀同士に宿る魂が準ずるままに、形を織り成していく。



この『プラネットクロニクル』というゲームで俺を魅了したひと振りの刀。新たな俺の愛刀。そして過去作『剣聖物語』で俺が信じきった一本の刀。二つが一つになっていく。



まるで流星群のように降り注ぐ星の光を受けて二つの剣は一つになっていく。そしてゆっくりと夜空が消え、光が収束していく。そうして再誕したのは俺の最も新しき愛刀。



しかし、過去とは違う。新しい道を進むこの刀。ガンテツさんが求めていた究極のひとふりを目指し、求める様に。



ずっと大切にしてきたこの『天籟刀:ズイカク』と共にその道を進むために。この名を送る。



「『天籟虚真刀:ズイカク』それがお前の新しい名前だ」





――――◇――――

武器:太刀『天籟虚真刀:ズイカク』

攻撃力+Ω 真化武器 能力『天籟』『虚真』

・今は亡き名工が残した『真刀:戯』は己の再誕を願う主の思いを、己を生み出した者の願いを知り、それに答えようとした。主に寄り添う『天籟刀:ズイカク』は主の願いを叶えたいと強く思った。意思は違えど願いは同じだった。過去から未来へ、未来から過去へ、それそれの願いが互いに託された時『天籟虚真刀:ズイカク』は誕生した。

・姿形(すがたかたち)は変わろうと、主とした者への信頼は揺るがない。

――――◇――――

特殊能力『天籟』

・所持者の思考と全ての感覚を加速させ、能力発動後、『UtS:極星』の効果を二倍にする。

・キーワード『覚醒』

――――◇――――

特殊能力『虚真』

・所有者に『UtS:認識・観測』を与え『UtS:認識・観測』で視た存在を斬ることが可能になる。

・キーワード『天眼』

――――◇――――


ゴブリンイベント直前に助けたプレイヤーだと思っていた少年少女たち。ウェルネスシール戦に巻き込んだシルト君の正体はなんと男装した公女様でした! つまりアールはあの時既に皇族と接点が出来ていたのです。


そしてメイン武器強化イベント完了! 直接戦闘能力に影響は与えませんが、見えないものが見える。そこに存在しているものが見えるようになる特殊能力です。つまりこれがあればいつぞやのオーバーロードもソロ撃破可能。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ガンテツ作…!ヤバイすこし涙出た [一言] アー○の意志のままに活動する人形ロボット組の名前が出てたような…
[気になる点] 機動戦士ガンダムseed destiny カガリ・ユラ・アスハへのメッセージに似てる件…
[良い点] ガンテツさーん!!(T0T) [一言] 男装してた王女が助けられた時に、抱えられて胸を鷲巣かみにされてた位の冗談を言ってたら、アールはどうなってたんだろ(笑)
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