306:天籟虚真刀:ズイカク
シルフィアの変装してた姿見事に当てた方がいらっしゃいました。ありがとうございますm(_ _)m
本当は前書きでエクスゼウスの様子書いてたんですが、長くなったので本編冒頭に、いつもの前書き後書き形式で投稿しています。それが終わったら前回の続きです。
それから、この小説を読んでくれている全ての皆さんに今回の話を捧げます。
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主任X『よっしゃぁズイカク強化完了!』
A『いやぁ大変でしたね『虚真』の調整。人に使えるようにするの本当に大変でした』
W『でもやりきった感がすごい』
ZD『あぁ・・・私のオーバーロード・・・ぐすん』
D『涙を拭きなさい。あのデータがあるからこそ今があるのよ』
Ve『この技術を応用すればもっと儲けられるのに・・・』
LL『すぐに金儲けに直結させるのはお前の欠点だVe。技術を世界に放つのならばその責任が生じるものだ。だからこそ我々はこの技術を趣味でしか使わないのだ』
ZA『かっこいい雰囲気で言ってますけどLL先輩、このゲーム内で趣味全開で思う存分やるって言ってるのと同義ですよねそれ?』
LL『当然だ! 私の、いいや私たちの技術は私たちの欲求を満たすためだけに使うべきなのだ!!』
一同(新人ZAなど一部除く)『然り!! 然り! 然りィ!!』
主任X『つまりZDちゃん。貴方の今後次第でオーバーロードも実装するかもしれないってことよ』
ZD『主任!! 先輩!! 私これから今まで以上に頑張ります!! 絶対に私のオーバーロードを実装してみせます!!』
Ve『・・・はぁ、やっぱり波長合わないなぁ(ボソッ)』
ZA『Ve先輩みたいな人もいるんですね』
Ve『ここならいくらでも稼げると思ってたからな。蓋を開けてみればほどほど程度だよ。転職しようか考えている最中だ』
主任X『聞こえてるわよVe。もう三年間ずっと言ってるわねそのセリフ。まぁ転職するなら止めはしないけど、一部の情報規制と処置はさせてもらうからね?』
ZB『?? 先輩、今の主任の言葉ってどういうことです?』
B『そのままの意味だよ。ま、退社しない限り関係ないから気にする必要ないさ。』
ZC『(まぁここの技術って公にすると世界ひっくり返せそうだし当然っちゃ当然ですよねー)』
主任X『でも、私個人としては貴方の活躍を知ってるが故に、これからも一緒に頑張りたいわよ? 貴方の情報処理能力は評価してるのよ私。お給料だってその分割増してるでしょ?』
Ve『俺はもっと稼ぎたいんですよ。まぁ評価してもらえてるのは素直に嬉しいですけど』
Q『君は変わらないねぇ。それじゃぁ稼ぐためにちょっと私の仕事一緒にやらない? 新しい特異個体つくってるんだけど』
ZD『Q先輩!! 私今後の為にぜひお手伝いしたいです!!』
ZA『食いつき早・・・』
Ve『ZDがやる気あるみたいなんで譲りますよ。新人にさっさと仕事覚えてもらうほうが楽して稼げそうなので』
ZC『(この人も結構変わってるよね。さすがエクスゼウスの先輩だ)』
C『ZCお菓子食べる?』
ZC『食べます! アール氏の今後の展開予測とみなさんの観察してましたので無口でした!!』
ZA『君も思ってたこと隠せない性格だよね本当に・・・』
そんなエクスゼウスの少し落ち着いた様子。
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この場にいる全ての視線が俺の手元に集まる。『真刀:戯』の面影を受け継いだ俺の新たなる愛刀『天籟虚真刀:ズイカク』。
失敗の可能性はあった。でも、もし失敗していても俺は後悔していなかったはずだ。ただ直すだけじゃダメだとずっと思っていたんだ。
その件に関して『クレイ』と『イドル』、そして『鳳戦刀:コンゴウ』には感謝している。このアイディアというか、可能性を教えてくれたのは彼女たちだから。
「愛弟子よ。試しに振って魅せよ。アルベルトらもそれを望んでいる」
皇帝陛下、そして目の前にいるシルフィアに目線を向ければ静かに、でも力強く頷いていた。シルフィアはその場から数歩先まで下がり、周囲にいた騎士団や重鎮たちも答えるように距離を取ってくれる。
太刀を振るう間隔ができたのを再度確認し、『天籟虚真刀:ズイカク』を抜いた。刃には『真刀:戯』と『天籟刀:ズイカク』両方の面影を残す新たな刃。
感じる二つの刃が混じりあった重量感。けれど重すぎず軽すぎず、俺の求めていた重量感がここにはある。
走らせる様に太刀を振るい、感覚を確かめるように抜刀と納刀を数度繰り返し、刀と共に舞い踊る。空気を感じながら、その場を支配するように。ただただ太刀を振るい続ける。
「天眼の覚醒をここに『天籟虚真刀:ズイカク』」
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『天籟虚真刀:ズイカク』特殊能力『天籟』『虚真』発動。
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視界がクリアになり、その場すべてを置いていく俺の思考回路と体感。振るう腕に空気が当たり、ゆっくりと動くこの場にいる人たちの心音すら聞こえてくる。これは前よりも強化されている。
前は思考回路と体感時間が加速していただけだったけど、耳を凝らせば呼吸音から、心音、筋肉の縮小の音まで聞こえてくる。正直頭が割れそうだ。でもそれ以上に心が躍っている。
そんな心が躍るもうひとつの理由。それは目で視える光景だ。今まではただそこにあるものだけが見えていた。だけど今は違う。”存在しているモノ”が見えている。同じ光景なのに全く違う光景が見えている。
本来は見えないモノが見えるといえば良いだろうか。もしくは同時に別の角度から見た光景を見ているというべきだろうか。そのどちらも正しく認識している。
これはすごい。こんな感覚初めてだ。同時にごっそりと体力が持っていかれる感覚。襲ってくる疲労感すらゆっくりだ。感覚に酔ってきた。だからもう少しだけ、この感覚を味わいたかった。
「桜華戦蘭流演武『天桜』」」
足運び、振る舞い方、武器で鳴らす音。そして自分の身体全てを使い繰り出すこの演武。攻撃、防御、回避、反撃、陽動、鼓舞、囮。その全てを表現して戦場で舞うこの演武こそ、桜花戦蘭流版の最終奥義だ。
味方には最高の戦意を施し、敵には『絶対にここでなんとしても討ち取らなければ負ける』という認識を与える舞。
どんな状況でもこちらのペースに飲み込むことで、状況を一気に覆す。そんな演武。『天籟』の能力下で、体感時間は凄まじいが、実際にはおそらく数分。だからこそ繊細で美しい舞が踊れる。
そして何より、とても楽しい。これは、ゲームだけじゃなくて何をするにしても大事なことだ。ものすごく体力持っていかれるけど。
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『艶姫鳳戦刀:コンゴウ』に宿る意思により『帰回愛』『艶姫唄(魅了のみ)』発動
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徐々に上ってくる疲労感が唐突に消えていく感覚。そしてゆっくり聞こえた『艶姫鳳戦刀:コンゴウ』の特殊能力発動のアナウンス。どうやらイドル達が気を効かせてくれたようだ。ありがたい。
魅了の能力より一層視線が強く集まる。その視線の数だけ、疲労感が現れては消えを繰り返し、俺の体を癒し続ける。これは凄い。アフターで舞った時よりもずっと楽に、ずっと丁寧に、繊細に踊れる。
この辺で一旦止めよう。後で時間を作って舞いながら力の確認をしよう。発動中の全能力を解除。全感覚・視覚が元に戻り、人の視線も少し弱く感じる。静かに納刀し、一息つく。
「い・・・今のは・・・」
「桜花戦蘭流演武『天桜』だ。凄いであろう? その場すべてを一瞬で飲み込み自らの戦場へと引きずり込む。余の持てる全てを自分の者にした我が愛弟子だからこそ出来る至高の舞である! 喝采をあげるがよい!」
胸を張って『フンス』とでも聞こえてきそうな満面の笑みを浮かべるマリアーデ。そして聴こえてくる多くの拍手。なんか照れくさいな。
「うむ! アルベルトよ。そしてそれを支える者たちよ。余と愛弟子は今現在において、帝国が変わらぬ限り味方でいることを約束しよう。心強いであろう?」
「心強いでは収まりませんとも。御二人がここに存在し、我が国と友好的な関係で居てくれる素晴らしさを実感させていただきましたとも」
ちょっとだけずるい事もしたけどね。特殊能力合わせたし。そんな無粋なことは言わない空気の読める俺。
《《空気は読めるやつはそんなこと思いもしないわよバカ!》》
「ッッ?!?!?!?!!」
「ムッ!!? なんだ愛弟子びっくりさせるでない!」
「あ、あぁごめんマリアーデ。ちょっと疲れてたみたいだ」
「む、そうか。いや、確かにそうであろうな。ズイカクを使っての『天桜』だ。無理はするでないぞ?」
「わかった。でもまだ平気だから安心してくれ」
いやいやうん。きっとそうだな。模擬戦からの土下座、そこにきて新能力フルで使ったんだしきっと疲れてるんだ。流石に身体的疲労は消せても心身的疲労は誤魔化せないな。
黒い方のツンツンした声まで聞こえてきたぜ。終わったらマリアーデに膝枕でも頼もう。うん。
《《幻聴扱いするんじゃないわよ!! 暴走してやるわよ主!!》》
「幻聴じゃないっ!?」
「・・・・愛弟子、休むか? 後の話は余が進めておくぞ?」
「だ、大丈夫ですかアールさん? やっぱり私達の方が貴方に無理をさせてしまいましたよね。すみません。その上あれほどの美しい踊りまで見せていただいて・・・」
マリアーデだけでなく、シルフィアにまで心配をかけてしまった。他の皆さんも心配そうにさせてしまった。面目ない。
「い・・・いえすみません! ちょっと驚いたことがありまして・・・アハハ・・・」
「わかった。自分で言ったのだ。無理はさせんから辛くなったらいうのだぞ愛弟子。ではアルベルトよ。お主・・・・」
なぜ声が聞こえる黒いの、もとい『黒アイちゃん』!!? と言うか良いのか運営側が絡んできても!?
《《安心しなさい! あのクラゲと一緒よ! 武器の意思ってやつよ! メタ的に言えばそういう設定と認識しておきなさい!》》
《《私もいますよ〜? 癒せないですけど主様のために一生懸命頑張りますよ〜》》
メッタっ!!? ここに来て超メタ発言かよ!? 知り合いだから俺個人としては構わんけど良いのか運営!? 世界観とかそういうの!?
と言うか俺の心の声を読むなし! あとやっぱりくっついてきたな白いのも!
《《という訳だからよろしく頼むわよ協力者もとい主! 私が『ズイカク』としての意志!》》
《《私が『戯』としての意思です〜よろしくです〜》》
《『騒ガシクナッタナ。何ヲ言ッテイルカハヨクワカラナイガ、意思ヲモッタナラ歓迎シヨウ『ズイカク』。ダガ、タカヲ括ッテイルナラ主ノ愛刀ノ座ハ私達ガ奪ウカラナ?』》
《『LAa〜』》
《《上等よ! こちとらずっと一緒だったんだから絶対に譲らないわよ!》》
《《でも喧嘩はしませんよ〜? 仲良くするのが大切です〜》》
心の声で会話とかちょっと、いやこれかなりテンション上がる! なんかこれぞファンタジーってかんじでさ。でもそれはそれとして後で綾地さんに事情聴取します。
「・・・・・・という訳なのです。今まで話をせず申し訳ありませんマリアーデ殿」
「よい。今日の余は気分が良いのだ。些細なことは気にせんぞ。それでだ愛弟子。此度の申し出、どうする?」
「あ、ごめん聞いてなかっいっでぇ!!? マリアーデごめんて!!」
「やっぱり無理してるのではないかこのバカ愛弟子!! この! この!」
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「つまり、にらみ合っている人間種至高主義のラグズライド王国と、モンスター達が築いた国ゼアリードの間に入って友好条約を結ばせる会合の場に、俺とマリアーデにも居て欲しいという訳ですね」
「そうだ。全く、辛かったのなら初めからそう言わんか。そうしたらお前を先に休ませていたというのに」
「ごめんマリアーデ。ちょっと考え事に耽っていただけなんだ。皇帝陛下もみなさんも申し訳ない」
「気にしないでいただきたい。アール殿には騎士団たちの訓練の後にこうしてもらっているのだ。疲れているのに無理をさせているのは我々なのだから」
後で覚えてろ『ズイカク』。全部問いただしてやる。あと綾地さんとアイちゃんも一緒に。
んでだ。実は皇帝陛下たちは他にもう一つお願いがあった。なんでも最近、向こうの国、『ラグズライド王国』と、カイラが女王やってるモンスターたちの楽園国『魔国ゼアリード』が今にも戦争をしだそうとしているらしい。
エリュザクト帝国は他種族国家。できるならば戦争などを起こして欲しくはない。人間主義のラグズライド王国が勝てば亜人種と呼ばれる彼らの心に闇を落とす事になるし、ゼアリードが勝っても、モンスターと似たようなものである亜人種に対して、人間種が恐れを抱くことになる。
どちらも可能性ではあるが、そうなって欲しくない。その為二国間に帝国が介入し、友好条約を結び、表面上だけでも仲良くしてもらおうという算段らしい。
既に両国へ使者は出しており、両国共々いい返答をもらっているという。その会談の日はちょうど三日後。なので俺たち二人にも居合わせて欲しいという。
「俺に異論はない。戦争なんて死人を出すだけだ。そういうことなら喜んで協力させて欲しい」
「そういう事だ。愛弟子がこういうのだから、師である余が賛成しない理由はない」
「お二人共本当にありがとうございます。急な申し出であったことは心より謝罪します」
皇帝陛下が頭を下げると、他のみなさんも一緒に頭を下げてくれた。俺たちヤバくない? 国のトップに頭下げられてるよ。内心ビクビクだけど、側だけは堂々と。
三日後か。ってなるとリークたちに連絡入れて、あと一端ログアウトしてから予定調整しておかないと。何とでもなるけど、やっぱり一応確認は大事。
「皇帝陛下、私の仲間たちもその場に呼んでもよろしいですか?」
「アール殿の仲間というと、かの有名な鋼牙狼と鎧翼鳥のことか?」
「彼らもそうですが、新しく出来た俺の仲間達です。俺と同じ時代人なのですが、やはり難しいですか?」
あいつらこういうイベントには絶対参加したいガチ勢っぽいし声かけないと後で泣きつかれそうだ。あと二人から現実でお仕置きと称されて搾り取られる。絶対。
「いや、寧ろ大歓迎だ。元々時代人にも此度の会合を見届けて欲しいとは思っていたのだ。それがアール殿の友人ならば信用できるだろう。こちらからもお願いしてもいだろうか?」
「失礼します陛下。それならば我ら騎士団からもアール殿に要望があります」
「うむ。発言を許可しよう。アール殿。聞いてもらえるかな?」
「もちろんです」
ミカルド将軍が一歩前に出て口を開く。その内容物とは
序盤は前書きで思った以上に書いてしまったエクスゼウスの様子でした。新入社員ZA始めとする頭文字『Z』から始まる二文字社員も変わり者が多いです。
運営一同(主に一文字組)『ファァァァーーーーーー!!!! ヒャァァァァーーー!!!!!!』
サービス&サプライズしたのに、カウンターくらって一同発狂。イメージは奉納の舞でお願いします。ちなみに黒&白アイちゃんとの会話は脳量子波的なもので字幕化しています。
黒アイちゃん&白アイちゃん本格的に本編登場! 『ズイカク』と『戯』の人格として今後アールと共に戦います。仲間だとオーバースペックなのでここが落としどころでした。番外編では黒アイちゃん目線で生まれてから今日までのことをダイジェスト方式で投稿しています。
実はこちらも感想で見事予想的中させていた方がいて、こちらはビビりました。ありがとうございます。
感想くれると嬉しいです。というか下さい OTZ




