300:帝国騎士団が誇る将軍
竜人族の帝国騎士団将軍登場。他種族国家ならではの要素。
そして本編だけでの300話突入。ここまでこられたのもみなさんのおかげです。本当にありがとうございます。
轟々とした鎧から見える人よりも優れた肉体。竜独特の鋭い顔つき。そして纏っている歴戦の王者とも言える貫禄。将軍の名前に恥じぬ実力がある。
下手すると他のプレイヤーよりもこの御仁強いと思う。絶対強い。多分ニコニーコと殴り合いできるくらいには強いと思う。さっきから威圧感半端ないし。ルークなら多分前に立つだけで震えてる。
「賊にしておくには惜しいな。どうだお主。我らと共に歩む気はないか?」
「閣下っ!!?」
「マリアーデ殿にも怯えず、この数相手に今まで持ちこたえてきた実力、そして私と対峙しても尚強い意志を持ち続けているその精神力。腹に抱えた何かがあるとみるがどうだ?」
ご明察です。はい。うちの師匠のお願いを聞いてなんちゃって国賊やってます。とは口が裂けても今は言えない。でもこの人めちゃめちゃ視る眼があるのはわかる。
「生憎甘い言葉には裏があるって身を持って知ってるんでね。そういうのはお断りだ」
「そうか。だがこの状況。お主も無事でいられるとは思っておるまい?」
「・・・・・・さぁな」
ぶっちゃけ逃げることに全力・・・まで行かなくても集中すれば逃げることは容易だし、殺ろうと思えば殺れる。けどマリアーデとの話ではこれは戦闘演習。逃げるわけにも行かず、殺すわけにも行かず。傷つける訳にもいかない。
オーダーがかなりあるから縛りプレイと大差ないんだよなぁ。
「陽動なのは目に見えている。先ほどお主の仲間も捕えた。武器を捨てるのならばこれ以上の危害は加えないと約束しよう」
まぁ見た感じ陽動なのはわかりますよね。けど仲間って・・・あ、もしかしてこの人も一枚かんでる人か? 即興で理解してひと芝居付き合ってくれている感じか。ありがたい。
ならば便乗させてもらいましょうかね。ちょうど騎士団の連中もさっきから『これでもうあの賊も終わりだ』とか『閣下が来たならばもう安心だ』とか不抜けた発言聞こえたし。
「ハッ!! 騎士団全員がアンタみたいな奴なら考えたが、後ろの不抜けた騎士団モドキがいるような連中に降るかよバーカ!」
「「「ッッ!!!」」」
うっわぁ背中に感じる明らかな怒気と敵意ハンパネェ。いやそういう風に思わせる発言したけどさ。めっちゃギスギス刺さるわこれ。
「一理ある。私が来た途端に彼らの気が緩んだことは認めよう」
「あれま意外。認めちまうのか? 誇りとやらは随分安いもんだな」
「敵を前に気が緩むなど言語道断。ましてや城内への侵入を許すなど気の緩み以外ない。その時点で誇りプライドなどあるものか。そういう意味ではある意味お主には感謝している。今後騎士団の再教育が必要なことを教えてくれたのだから」
「お・・おぅ、想像と全然違う反応に驚くぞ・・・」
スゲェ貫禄。落ち着いてるし冷静。しかもいま現状の問題点をしっかり認めた所は潔い。こういう時上の者ほどプライドばっかり高いことがあるからな。
「そういう訳だ。その点ではお主には見込みがある。マリアーデ殿も言っていたがどうだ? 投降するならば丁重に持て成そう」
「賊相手に持て成すって・・・頭おかしいんじゃねぇの?」
「よく言われるとも。プライドのない不抜けた将軍とも裏では呼ばれているようだからな」
いいのかそれで。と言うか数人鎧のなかでドキッとした奴いるだろ。お前らよりずっとこの人強いからな? 心も体も絶対に。
「ところで将軍どの? いい加減時間稼ぎは終わりましたかな? 人員配置はオーケー?」
「やはりわかっていたか。その上で私と話をするとはやはりお主は面白い」
だって明らかに実力が違うオーラを纏っている連中が所々にいるんだもん。騎士団もやばいけど集まっている奴らも相当やばい。これ俺訓練請け負う必要あった? って思うくらいにはヤバそう。
《マリアーデこれやばいってよね? もうネタばらししていい?》
《ダメだ。面白いからもう少し続けるぞ》
《おいコラ師匠! 今なんつった!?》
《良いではないか。見世物としては三流だが、余は嫌いではないぞ?》
この師匠いつか絶対泣かす!!
「随分とマリアーデ殿に興味があるようだな? やはり下るなら女性の方が好みか?」
「そりゃな。野郎よりナイスバディな女性の方がいいだろ。男なら。まぁ下る気なんてサラサラないがな」
でも実際どうしよう。収拾着くのこれ? 全員峰打ちできたらその方が楽だったけど出来る雰囲気ないしなぁ。『艶姫鳳戦刀:コンゴウ』で駄目なら『ヴェノ』の超音波受けても多分この将軍はケロッとしてるだろうし。そもそもこれ以上使ったらマジで訓練じゃ済まなくなるし。
・・・・・・よし決めた。その前に確認しとこう。
「持ち物の確認とは随分余裕ではないか」
ポーチの中に回復アイテムは多数あり、前に偶然遭遇した『根暗マンサー』からモンスター討伐に付き合う条件で大量に作ってもらったステータス完全回復アイテムのエリクサーも50本ある。
あとディアもいるから、最悪身体欠損してもディアによる再生も可能だし、傷つけるのは痛いけど俺の血も飲ませれば下手なアイテムよりも回復できる。つまり、ここからは殺すつもりで戦っても問題ない。
「ここからはお遊びなしだ」
「・・・」
「・・・」
先程までの軽口から一転。将軍の雰囲気も変わった。同時に浮き足立っていた騎士団もまるで呼吸が止まったかのように静まり返る。
いくつかのガタガタと震える音も聞こえる。雰囲気に飲まれた新兵みたいだな。いや実際そうなんだろう。少なくとも命と命をかけた戦いの経験者ではないようだ。
「今までのは遊びだったようですね」
「関係ない。賊は殺す」
「そこに変わりはありません」
「誠に惜しい男だ。お主、名を聞かせてはくれぬか?」
「・・・」
無言のまま周囲を見渡し、マリアーデと視線を合わせる。
《マジでフォローしてくれよマリアーデ》
《わかっている。本気でやれ》
こっから先は立証出来る人がいないと例外なく言い逃れも言い訳も出来なくなる。マリアーデにはその確認をしておいた。これで心置きなく戦える。
「アルトス。今からここにいる全員を葬る男だ」
「アルトス。なるほど、伝説の再来か」
間違いじゃないし。一応あっちも俺だし。将軍の気迫がさらに高まるのを感じる。本気で来る。そして後ろにいる姉弟も、グルドールさんも、そして周囲にいる実力者たちも。
握るは愛刀『天籟刀:ズイカク』と『艶姫鳳戦刀:コンゴウ』。そして携えるのは『双子星の剣』『投刀:抛』『恨血木の破斧』。相手の実力は未知数。今の俺がどこまでの実力か確かめるには十分だ。
「・・・・死にたい奴から掛かってきなっ!!」
「よく言ったアルトス!!!」
最初に突っ込んできたのは将軍。その図体では考えられない機動性で向かってきた。竜人の身体能力はやっぱり高い。俺との距離を即座に詰めると、持っていた剣ではなく掌底を叩き込んできた。
しかしそれは掌底というには恐ろしく鋭い爪と迫力がある。当たれば骨が粉々になるではすまないだろう。だからこそ迎え撃つ。
「一之型『白月』」
大きく手を開き吹き飛ばすように放たれた掌底を受ける。この威力はやばい。多分城壁ぶち抜けると思う。それほどの衝撃のこもった一撃だった。
「フンッ!!」
掌底を受け止めたが、そんなこと驚かず持っていた馬鹿デカイ剣を叩きつけるかのごとく横薙ぎに振るう将軍。
「奥義『水無月写鏡』」
いま受けた全衝撃を乗せて今度は俺が拳を向かってくる剣に叩きつける。拳と剣が周囲に風圧を及ぼすほどの威力を持ってぶつかり合い、火花が散った。互いに吹き飛ばず、されど体勢も崩れず。
将軍はそれにすら動揺せず次に一撃を放つ。ノールックから放たれる蹴り上げだ。それに対して肘打ちを叩き込みつつ『白月』で分散。一撃一撃が本当に重たい。月光真流使えなかったら詰む。って思うくらいには一撃が重たい。これASとかUtSで防げるのか?
そんな重たい一撃をほぼ全部流れるように放ってくる。実力が半端ない。ニコニーコ超えるんじゃないだろうかって本気で思う。
当然バカじゃないしアホでもない。あらゆる可能性を考えて行動できる将軍の名に恥じぬ雄竜。Lv100のカンスト。
そしてついにアールさん偽名でもう一つの名前を出した。
感想くれると嬉しいですm(_ _)m
関係ないですけど、XDのなのはコラボ最高では?翼&フェイトが至高過ぎてエモい




