206:谷の下には何がある?
とりあえず蹂躙してみたアールさん。
新年最初の言い訳。
アトランティス攻略中で執筆が進んでいませんごめんなさい。オリオン強すぎない?育てましょう絶対に。何げに弓5鯖二人目なので重宝します絶対に
福袋は槍でエレちゃんでした。
「『イドル』『クレイ』殺れ」
『―――LAAA―――』
『Laaaaa〜〜』
二人の能力『水姫魅了』を発動させて、まだ生き残っていた生贄どもを行動不能にしてやる。的になった瞬間に一気に距離を詰めて心臓を串刺しに。
もしくは『マブ〇エグリ』のようにぐちゃぐちゃに体を抉り臓器をすべて掻き出し殺す。口の中に手を突っ込んで食道を握りつぶす勢いでつかみ引き抜く。ついでに臓器も抜けたけどまぁいいや。
残っていた最後の一匹に対して目玉をくり抜き喉を掻っ切り、心臓を抉る。これで第二波は片付いたな。
「あ・・・あーる・・・・さん?」
「なんだよリーク? さん付けなんてらしくねぇぞ?」
「しゅみません!!」
「落ち着けって。こういう時こそ深呼吸だぞ? あと別に怒ってないから気にしなくていいんだぜ?」
「そうですよね!! 申し訳ありません!!!!」
変なリークだな。にしても全身血だらけだな。確かアイテムポーチに水入れてたはずだし適当に使ってっと・・・洗い流し完了。
「さてと、次だな」
「「「「「「「「「「一体何をすればいいでしょうかアール様!!!」」」」」」」」」」
「え、怖い。お前らどうしたの?」
いきなり様づけとかびっくりするって。俺なんかお前らを恐怖のどん底に陥れるような事したか?
ちょっと大人気なく雑魚狩り程度で全力出してぶち殺したのが不味かったのか? 怖がらせるつもりはなかったんだけど。でもまぁ、せっかくだしお願いしようかな。
「俺ちょっと”下”見てくるから上の監視頼むわ」
「「「「「「「「「「分かりましたアール様・・・・・・した?」」」」」」」」」」
「じゃぁ任せた」
底の見えない谷底へ紐なしバンジージャンプで飛び込む。慌てて数人のプレイヤーが手を伸ばすが、もう届かないって。
重力に身を任せて下へと落ちていく俺。体の向きを変えて下を見る。奥の方からまたモンスターがちらほら登っている最中だった。まぁ上は任せたからとりあえず放置でいいや。
「超越月光流十二宮奥義『天雷風瓶エリシオン』」
落ちることで身に受けた衝撃をそのまま使い空中ジャンプで横に飛ぶ。そのまま体の向きを変えて崖に一瞬着地。その後再び同じように飛ぶことで、逆三角飛びの用量で下へと降りていく。
『ヨヨヨ』
「オッケイ」
地面を感じたディアがそれを教えてくれたので着地の姿勢をとる。若干上に向きに飛びながら速度を落としうっすらと見えてきた地面に降りる。
着地して空を見上げれば空は見えるがほとんど光は入ってきていない。衝撃の位置からどこにモンスターどもがいるのかはわかるが、対する相手からは俺のことが見えていないので何もアクションをしてこない。
皆一心不乱に崖の上に向かうように歩みを進めている。見えないんだから普通かもしれないんだが、何か妙な違和感を感じる。それを何かの危険信号として俺の勘が察している。
ソロで進まないほうがよさそうだな。メニュー画面からチャット機能を開いてっと・・・
――――◇――――
アール:おーい。見てるかー?
リーク:見てるよ
レイレイ:見てるよ
マー坊:書き込み早すぎんだろ・・・なした?死んだ?
アール:死なねぇよ。ちょい来てくんない?
リーク:受け止めてね?流石に死んじゃうから
レイレイ:準備しないと流石にダイブできないよ・・・怖いし
アール:違うって。前に渡した転送タグ使えば俺のところまでこれんだろ?
マー坊:あぁ、そう言えばあったなそんなもん
アール:そういう訳でよろ。あと来たら声上げんなよ。割と巣窟だから
レイレイ:おk
――――◇――――
数分後、テレポートよろしく三人がやってきた。エフェクト無しだからモンスターにバレることもないし便利だぜ。
「(暗いね)」
「(真っ暗じゃん。アールよくこんな下の見えない所に飛び込んだよね」
「(そこ含めてやっぱお化けだわお前)」
「(しつこいぞゴリラーメン)」
俺たちほどになるとアイコンタクトで会話程度は可能だ。腐れ縁長いしこの程度朝飯前だ。とりあえず現状の報告を終えて、出方を考えるためモンスターのおおよその数を数えることにした。
「(オークが32、蛇巨人11、鳥頭21だよ)」
「(お前よくわかるな)」
「(アタシのポジション忘れた? 情報収集は朝飯前・・・あれ?増えた。)」
数え始めてからわずか3秒足らずで数だけでなく、その種別まで明らかにしてしまった。来るまでに俺も数までは把握できたが、種類までは流石にわからん。
圧倒的な情報収集能力の保持者であるレイレイにとってはこの程度は作業ですらないらしい。
「(メス猫どういうことよ? 増えたって)」
「(そのまんまの意味よ。存在感がいきなり増えたの。豚41、蛇15、鳥25。しかも皆直ぐに崖を登り始めたわ)」
「(母体がいるってことか?)」
「(ゴリラにしては良い線いってるけど違うっぽい。本当に何もないところからポット出た感じ)」
「(リーク、魔法とか魔法陣的なものが発動した感覚は?)」
「(少なくとも私は感じてない)」
「(本当でしょうね? あんたボーっとしてたんじゃないの?)」
「するかメス猫が!!」
「「「声っ!!」」」
「そっちのほうが煩いよ!!?」
『『『ウォォゥォォ・・・!!!!』』』
「「「「あ」」」」
『ヨーヨー(特別翻訳:何してるんだか・・・)』
視線がバッチリこっちを向いている。と言うか暗闇に光る眼がガッツリとこちらをロックオンしておられる。
「よし予定変更。殲滅しようか」
「「「異議なし」」」
バレたもんは仕方なし。全滅させてしまえばいい。という訳で殺ってしまおう。
「リーク明かり頼む」
「モノは使いようってね。『ブラッディフレア』!」
左右にそびえる崖に魔法陣が浮かび上がり四つの火柱が楔の様に出現した。柱は対面にある崖へと突き刺さり、その火の子を地面に散らしながら灼熱の炎で辺りを照らす。
確かウェルネスシール戦で使っていた魔術だったっけ。あの時は詠唱ありで威力重視での使用だったが、今回は詠唱破棄での発動だ。
「維持と他の魔術の併用も考えてとりあえず一時間はこれでいけるけど、これでいい?」
「全く問題なし」
流石魔術師ジョブの最上級クラス所持者。地味に降りかかる火の粉でモンスターにダメージがあったり、柱に飲まれて苦しんでいる奴もいるので攻撃としても凄まじい。
明かりとしても問題なく、真っ暗だった空間が真っ赤な炎で照らされている。たまに火の粉が暑いけどこの程度は全然平気。ディア。一応熱に対する感覚少し麻痺させといて。
「うっしそんじゃ一番槍もらったぁ!!!!」
方天戟を構えて突撃するマー坊、それに合わせてモンスターたちが動き出した。最初の標的はもちろん一番最初に動いたマー坊らしく、モンスターたちが殺到していく。
「オラオラオラァ!!!! 全員まとめて逝っちまいなぁ!!!!」
お前はどこの戦争屋だよ。最近アーケードに参戦したらしいけど、結構やばい性能との話を聞いた。
そしてマー坊だが、凄まじい戦いを繰り広げている。近くの巨人の腹に槍を突き刺して、そのまま振り回し、周りの奴を巻き込みながら次々と切り裂いて行く。
勢いがついてくると片手で振り回しながら、もう片方の手に追加のハルバートを装備してさらに巻き込む数を増やしていく。
自分の数倍はある相手を軽々と振り回すのは流石に圧巻だ。それでもモンスター達は戸惑うことなく、一直線にマー坊へと向かっていく。
「甘いんだよ!!!」
視線でそれを確認したマー坊は握る力を強めて巻き込んでいたモンスターをまとめて切り裂き、吹き飛ばす。くるりと手に持つ方天戟を回転させると、投擲の構えを取りそして放つ。
「ぶっ刺さって逝っちまえ!!!『砲天戟』!!」
投擲された方天戟は風を切りながらまっすぐ進み。迫る巨人の体を貫き、背後や横に居たモンスターたちをその衝撃波で吹き飛ばしてしまう。そんなマー坊は笑みを浮かべながら、次のモンスターへと襲いかかっていく。
「あれだよな。ゴリラアイツ、俺にバケモンバケモン言うけど、あいつも大概だよな」
「まぁ伊達に『リアル呂布』とか『現代の三国武将』とか言われてないよ。実際アールが来るまではソロ戦闘能力は近接戦闘ジョブ持ちでは最強だったし」
「あぁ見えてただの力任せじゃないし、結構メンドくさい攻め方してくるから相手するのメンドくさい」
確か『ジョブ:武神』だっけか。あいつの持っている最上級ジョブ。詳しくは聞いてないけど、遠距離攻撃(魔法など)を使えない代わりに武器による攻撃力が大幅上昇するスキルを多数持っているだっけか。
「この戦い。ゴリラ一匹でいいんじゃない?」
「「ぶっちゃけ問題ないよ(無いんじゃない)?」」
なら任せようか。ちょっと休憩しよっと。
皆アールの影に隠れているため目立ちませんが、この連中、トップ陣営を突っ走る連中です。
リーク:魔術師系トッププレイヤー
俺はマー坊:物理系最強プレイヤー
レイレイ:情報収集能力異常




