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187:特異個体『クヴァレイドルクイーン』戦 反省会

反省会。今年もあと一ヶ月。早いものですなぁ。


遅くなりましたがつい先日、累計PV900万突破しました!皆さんいつも本当にありがとうございますm(__)m



X『ちょっ!!? 速攻で二戦目挑むのマジで!!?』

社員A『予想外デス』

社員P『あぁ、これは能力強化出るわぁ』

社員OTN『育てた娘が嫁に行く~』

社員X&Y&Z『修羅場不回避待ったなし!!』

社員DD『誰一人として勝てないと思わないですよねー』

社員RR『ふつくしい・・・』

社員01『相変わらずズイカクを手足のように使いこなすなぁやべぇわ』

社員X1OA『創った本人が何言うとるねん』

社員XO9A『でもこれで上限ほぼ無限で色々出来そうだな』

X『やり過ぎんじゃ無いわよ?』

一堂『アイアイサー!!』

『LLA〜』



俺の周りをゆらりゆらりと踊るように舞う二代目お姫様こと『クレイ』。それはもう楽しそうに嬉しそうに舞うのである。



気まぐれで従者化するとは書いてあったが、『イドル』と違い、『クレイ』はこうして従者化するのが好きなようだ。



「「・・・むぅ〜・・・」」



勿論機嫌が悪そうなのは言わずもがなリークとレイレイである。しかしなぜ食いついてこないのかといえば、現在の状態である。



「さて、全員意識もしっかりとした所で反省会を始めようか」



場所をボスフィールドから少しずれた浜辺にて、村の集会でもするように砂浜に座る俺と、なぜかみんな揃って正座で座る俺以外の面々。



言っておくけど俺は正座しろなんて言ってないからね? あくまでも『楽に座ってくれ。反省会するから』としか言ってない。ここ大事である。



だから遠目で見てるそこの新人らしきプレイヤーさん。そんな恐ろしい光景を見るような目でこっち見ないで? あ、ボスエリアはどうぞ行ってください。普通に行けば普通に『ローザクヴァレ』と戦えるんで。



「うん。先に聞くけど、優しい言葉と、厳しい言葉。どっちがいい?」



「や・・・優しい方がいいですぅ・・・」



「よし、なら厳しい方で行こう」



「なじぇぇ!!?」



「残念だったなぁエロロ!! 世の中そう甘くはないんだよ!! ヌワハハハハ!!」



「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「(悪人だコイツ/この人っ!!)」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」



流石に俺でも皆が何を考えているかわかる。完全に悪役を見る目である。自分でやっていてあれだけど。俺はどこの秘密結社の怪人だよ。あ、個人的にはガラ〇ランダー好きですはい。



「とか言う冗談はさておいてだ。結論だけ言うとまず全員慢心するな。以上」



「「「「「「「「「「雑っ!!?」」」」」」」」」」



実際俺も慢心して殺されそうだったし。慢心こそ最大の敵である。ウサギだろうとネズミだろうとミジンコだろうと全力で倒しに行くと決めたし。



「全員に言えるが精神力をまず鍛えるのが第一前提だ。次に個別の指摘としてだけど、まずは『ミー』、指揮自体は悪くないと思うが、もう少し素早く端的に指示を飛ばしたほうがいい。魅了状態だと、しっかり指示が伝わらない可能性もあるからな。


『チーザー』はダメージ覚悟で突っ込むのは構わねぇが、やるなら確実に当てろ。その後の事を考えずに突っ込むのは無謀だ。実際触手マシンガンを使われていたら一瞬で死ぬぞ。


『エロロ』、回復するならもう少しタイミングを見定めろ。タイミングが悪い回復はアイテムの無駄使いだ。特にこのタイプのボスはこっちのタイミングを見て行動する奴が多いからな。


『アルメリア』、動き自体は悪くなかったが常に最善と最悪のパターンを描き続けろ。理想は最善の動きだが、最悪も想定すれば立ち回りと立ち位置も見えてくる。それが出来ないと即死するから使い物にならんぞ?」



「それと二人組を組んでいた奴ら。組むならもっと連携を密にしないと同士打ちになる可能性が高い。


『朱雀』と『アルトりす』突っ込み過ぎだ。『弥生』と『オルガン』が置いていかれ気味でもったいない。連携の精度が上がれば今以上に強くなれるのは間違いない。


『アルトりす』だけど突っ込むなら一撃も当たらないようになってから突っ込め。じゃないとただの使い捨ての肉盾以下だ。



『朱雀』は馬鹿の一つ覚えで抜刀ばかりし過ぎ。フェイントくらいは混ぜないと攻撃のタイミングを読まれてカウンターを食らうぞ?



支援組の『弥生』と『オルガン』は可能なら『詠唱破棄』と『詠唱高速化』がスキルであるんなら確実に取ってレベルマまで上げろ。見てた感じそうしないと使い物にならん。



『カトレア』、立ち回りはいいがまだ足りない。基礎からもう一周鍛えればよくはなると思う」



「『ライーダ』は被弾が多い。一撃必殺の攻撃相手だと開幕即死だから回避ももう少し出来る様になれ。


『サクラ』『ぞうもつまる』『ヤイチ』。まとめて悪いが格上相手との戦闘経験の少なさが目立ってるからPVPでもボスでもなんでもいいからソロ挑んで経験を積むことをおすすめする。


『リーク』『レイレイ』は支援に徹するのか攻撃に回るのかをはっきりして戦え。格上相手に器用貧乏は死語だ。一点特化のほうがまだマシだ。


『マー坊』は遅い。一撃は重いが速度が遅すぎる。あの速度じゃ絶対に攻撃は当てられん」



ムチはこのくらいでいだろう。全員身に覚えがあるようでグッというような表情でいた。自分でもそれをわかっているなら十分だ。それも解っていないならもう少しムチのターンなんだけどな。



『La〜?』



『事実ダロウ? 貴様モカナリテカゲンシテイタダロウガ』



『LaLa♫』



そんな中でも鞘に収まり声だけ出すイドルと美しい笑顔を見せるクレイ。さっき自分たちを倒した&全滅させかけた本人からも言われると流石にバツが悪いのか悔しそうにしている。



「逆に言えばこのメンバーで『クヴァレイドルクイーン』を倒すならそれさえ直せばなんとかなるだろう。全体的に動きそのものは悪くないからな。魅了に関しては根性で解決するか、対策ができるスキルを見つける方が早いだろう。今回のアップデートで間違いなく、対策スキルも実装されているはずだから探せばあるはずだ。これで以上だけど何かあるか?」



聞いた途端に顔を上げる面々。俺だって厳しいことしか言われないのは苦痛だって知ってるし、それだけ言うならただのクレーマーだ。



問題点を指摘した上で、それを改善することでどうなるか、そして+αするなら何をしたらいいのかをしっかり伝えるさ。戦いの後の反省ってそういうもんだろ?



「ね・・・ねぇアールさん?」



「どしたオルガンちゃん?」



おずおずと『オルガン』が手を挙げていたので尋ねると、一度全員の顔を見渡してから口を開いた。



「えっと・・・全員の動き見てたの?」



「当然。見てないとアドバイス出来ないからな」



「あの歌声を聴いてた状態で?」



「おう。ただ座っていたから結構余裕あったし」



全員絶句してた。言っとくけどこれはリアルハードモードクリアするための必須技能だからな? 一分一秒気が抜けない戦いとかザラだし。さっきまで慢心してて完全に気が緩んでいたけども。



「何度も思うけどお前ってマジで人間やめてないか?」



ちょっと傷つくぞチーザー。俺だって普通の感性してるんだぜ? そんな悲しいこと言われたら誰にも気づかれずに枕を濡らすかも知れないぞコラ。



「僕、師匠がボス倒した動画撮ったけど見る?」



ルークいつの間にそんなもん取ってたんだよ。恥ずかしいだろうが。しかし全員殺到してルークが回す動画に釘付けだった。全員まどろむ意識の中で見てたわけだし、覚醒した今もう一度見たいと思うのかもしれないな。映像は空に投影するのではなく、ルークの正面に36インチ程度の画面の大きさで映し出されて流れている。



自分の動きをこうして改めて映像で見ると中々面白いもんだな。しかも完全に第三者視点で見られるから色々使えそうだ。お? ここの踏み込むタイミングずらしても良かったかもな。その方が歩幅をもう少し広げられそうだ。



「・・・アールさん実はNPCとか言いませんか?」



「言わねーよ。というかこの件何度目だよ」



「いやだってこんなのおかしいですよ!!? 何かぶれて見えるんですけど!?」



「桜華戦流と月光流の合わせ技」



映像はちょうど『超越剣聖流派演武『桜姫千年歌』』の部分だった。すげぇ。第三者から見たらこんな感じなんだな。俺の体がぶれている様に見える。演武自体は綺麗に舞えていると思う。



驚くカトレアに正直に答えてやる。細かく言うと桜奏呼吸で月光流の技使うだけだけどな。さらに言えば『天籟刀:ズイカク』の能力使ってるから全部が自前だとは言えないけど。



『LLA〜』



俺の頭部に顎を置いてクレイが映像を覗き込む。ふわりふわりと浮いているため重くはないのだが、『クヴァレイドルクイーン』特有のたわわの感覚が幸せオーラを当ててくる。



いつの間にか陣取っていたいつもの二人が俺の両足をグリグリ踏み抜いているが幸せの対価だろう。甘んじて受けるさ。あ、ごめん小指はやめて? 流石に痛い。



「桜華戦流の動きが綺麗ね!! 本当に踊るように動くのね・・・踊り子のスキルで再現できるかしら・・・」



それと人一倍見入っているのは『アルメリア』だった。発言的に『桜華戦流』のファンなんだろうか? そうだとしたら嬉しいな。



「あ、そうだ。特異個体のボスドロップだけど条件ありで満たせば確定武器ドロップ確定だ。全員手に入れた『姫刀:ローザクヴァレイド』も強いとは思うけど、特殊条件満たした方が間違いなくレベル違う武器ドロップするぞ。所持の有無で特異個体戦は難易度が全然違うはずだ」



『艶姫刀:クヴァレイドル』のドロップ条件は未だ不明だが、あの強化時の書き方では間違いなく条件のある武器だろう。エクスゼウスのことだからメンドくさい効果とか、満たしにくい条件なのは間違いなさそうだ。



そう考えると今回の条件はなんだったんだ?



『姫君ニハヒミツガアルノガウツクシサノヒケツダ』



『LaLaLa〜』



教えるつもりはないと。そういうことね。わかってますよ。乙女には秘密があるもんね。



「ち・・・ちなみにアールさんが映像で使ってる太刀ってもしかして・・・?」



「おう。こっちのが今話した特殊条件ありボスドロップ武器だ」



『姫刀:ローザクヴァレイド』よりも一回り大きく、美しく輝く『艶姫刀:クヴァレイドル』を指差して見せてやる。



『イッテオクガワタシニフレテイイノハイマノトコロ此奴ダケダゾ?』



『LA!』



強い言葉ではっきりと俺以外に触れられることを拒むイドル。浮遊していたクレイも俺の背中に陣取り警戒している。心配しなくても触らせねぇよ。



「特殊なボス武器に関してだけど、真化武器とは違って起動型の特殊能力を持ってるんだ。発動条件はその武器によって違うキーワードを言葉にすること。例えばこの『艶姫刀:クヴァレイドル』なら『鮮やかに歌え』って言うのが発動のキーワードだ。能力に関しては『クレヴァレイドルクイーン』の力を使うことが出来る。正直言えばぶっ壊れ能力だな」



「「「「「「ズルじゃん!!!?」」」」」」



俺もそう思う。だから道中の相手とか、PVPの時にはHP半分払って使う『従者化』しか使わないだろうな。調べてみるとこの時に従者化した『イドル』『クレイ』のHPは俺が払ったHPと同じになり、HPが全損すると従者化が解除される仕組みらしい。



死んでしまうことがないのは嬉しい。なので言い方は悪いが肉盾に使おうと思えば使えるわけだ。使ったら怒りそうだから使わないけど。



「なんだよ畜生、鬼に金棒じゃねぇかよ」



「アールさんはどこまで常識を逸脱したら気が済むんですか?」



チーザーとミーが恨めしそうに視線を『艶姫刀:クヴァレイドル』へと向け、自分たちが持つ『姫刀:ローザクヴァレイド』と見比べる。と言うか普通に『姫刀:ローザクヴァレイド』も強い武器だと思うんだけどなぁ?



時間経過で発動してHPとMP大幅回復とか長期戦向けの素晴らしい効果だと思うぞ? 長期戦にもつれ込める相手ならって前提条件はあるけども。



「ところでアール氏? どうして武器ごとに発動条件が違うとか能力が違うとか知ってるの? と言うか詳しすぎない?」



「ん? 言ってなかったっけ? こっちの『天籟刀:ズイカク』も能力持ちだから他の奴らよりは詳しいと思うぞ?」



他にも能力持ちの武器はいくつかあったんだが、流石に引継ぎ的な意味合いで俺の手元に有るのはコイツだけなんだよな。使えると便利な能力持ちの武器はいくつかあるから、『アフター』仕様の相手と戦うなら用意しておきたいっていうのが本音である。



「も・・・ももももももしかして!! それが正真正銘本物の『天籟刀:ズイカク』!!? 『剣聖物語』で『アヴァロア』が永遠に借りてた激強武器で噂で聞いたことがあるアールさんが『剣聖物語』を完全クリアまで愛用し続けた愛刀ですかァァ!!?!!?」



「「「「「ハァッ!!!? 本物の『天籟刀:ズイカク』だとぉ/ですってぇっ!!?」」」」」



朱雀のやつ食い付きがすごい。確かに対戦した時にはディア製模造刀『天籟刀:ズイカク』だったけどよ。そして名前を聞いた瞬間、『天籟刀:ズイカク』の事を知っているプレイヤーからは驚愕の悲鳴が上がった。



リーク達は既に知っているため、その反応を見て『うんうん。わかるよその反応』と首を縦に振る。ほとんど同じ反応してたもんな。ディアによる複製だって知ってた。もしくは似ている武器だと思うから、初見の時は特に反応しないのだが、これが正真正銘本物だとわかるとやっぱり驚く。



『天籟刀:ズイカク』は『剣聖物語』において、基本は三代目剣聖『アヴァロア』が絡むイベントでのみ使用できる超限定装備であり、全能力が未だ公式発表されていない武器。



限定装備として使えた時にはその能力の一部として、5.0秒先まで相手のすべての動きを予測できるという激強能力であった。そのため『天籟刀:ズイカク』を正式に手に入れて無双したいと願うプレイヤーは数多くいた。



だが所持していたのが『剣聖物語』で最も厄介な天災児(はた迷惑野郎)である『アヴァロア(問題児)』であった為、誰一人として入手成功したという報告はなく、公式からも入手の発表は一切なかった。



俺自身も入手できるとは思わなかったし。実際最初にアヴァロアから受け取ったときは装備不可能なアイテム扱いだったし。それにこれが盗品であることは知っていたから返納しようと思ったんだけど、いろいろあって正式に俺が所持することになった。



入手は『リアルハードモード』でしか出来なかったんだろうな。実際入手してからこの力には驚いたし、使いこなすまでは本当に血反吐を吐いていた訳だし。



マリアーデに使い方の伝授と修行をつけてもらえなければ使えるようになっていたか自信がないくらいだ。



ワリと辛口コメントですが、逆を言えばそれだけアールが彼らにも同じくらい強くなって欲しいという願いの強さです。


『クヴァレイドルクイーン』のイメージは深海棲艦のヲ級+空母棲姫。

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[気になる点] アールさんの戦闘の観戦の描写で 「一の間にか陣取っていたいつもの二人が俺の両足をグリグリ踏み抜いているが幸せの対価だろう。甘んじて受けるさ。あ、ごめん小指はやめて? 流石に痛い。」 と…
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