177:MPK
寒くなってきましたね。皆さん風邪ひかないように気をつけてください。
MPK:マップ(M)プレイヤー(P)キル(K)の略
古びた星の矢
今までの経験上エクストラジョブは星に関わりのある物だ。そして今回出てきたのはその”星”と名のつく重要アイテム。唐突すぎてビックリしたわ今畜生メ!!
「もうあれだよな。お前運営に全エクストラジョブ集めてろって先導されてるよな?」
「いやまぁ・・・・うん。そのつもりではいたけどさ・・・・マジでかぁ・・・」
それに関してはバッチこいだし、むしろありがとうございますだけどもさ?
矢を見るとスタ○ド的なものとか、もしくは英雄の弓兵的なやつしか思い浮かばないゲーム脳だから星弓者とか星力使い的なものなんじゃないかって想像ができてしまうんだよ。
俺はネタバレ嫌いな方なので基本的に始めたゲームのシナリオは見ない派だ。考察は良くするけど答え合わせは自分でするんだ。他を頼ったりはしない。
この程度なら全然構いはしないけどこれ以上のネタバレにつながる何かをして欲しくはないと願う。まぁ、これもあくまで考察だからエクストラにつながる保証なんて全くないんだけどな!!!
「うっし!!切り替えた!!マー坊!今度は俺も前に出るわ」
「タイミング的に完全に自分に対しての憂さ晴らしじゃねぇか。ならちょうどいいしどっちが”あの”集団多くぶち殺せるか勝負するか?」
マー坊が指さした先には俺たちに気づいたのか巨人の団体様が鬼の形相で向かってきていた。顔は鳥だったりするから鬼というには変な表現だけ・・・よく見たら頭蛇じゃん。新種か?まぁいいや。
「乗った。俺が勝ったら次の街でなんか奢れよな」
「いいともさ。その代わり俺が勝ったら逆に奢れよ?」
「「上等!!!」」
ゴリラもそうだが俺の胃袋を満たせるまで食わせるということがどういうことか知らないわけがないだろうな!!?お前の財布をスッカラカンにしてやるから覚悟しやがれ!!
「ところでなんで巨人の団体様こっち来てんの?」
「知らねぇけど誰か戦ってるわけじゃないし問題ないだろ?」
「だな」
MPKだったとしても別に気にしないんだがよ!!
――――◇――――
「いやぁ今日も大量だねぇ★」
「私としては、悪党がこれだけ居たという事だから、あんまり喜べないかな?」
「それも含めて全員しょっ引いたし、いいんじゃねっすか?」
「悪党相手だと遠慮なく盗めるので気が楽でいいです」
私たちクラン『仁義組』はNPCからの依頼でこうして旧ガストレード街道にて盗賊団の殲滅をしています。
蒼牙くんは、この前のイベントで超えるべき相手の強さを色々思い知ったから、と言って武者修行のため今回は不参加ですけど。それでも私たちにかかればこの程度の盗賊団は朝飯前ね。
「雷華さんはどうでしたか?」
「私? 相手するには実力不足すぎて話にならない感じかしら?」
クランマスターであるミラファちゃんに聞かれて、嘘偽りなく正直に感想を答える私こと雷華はもちろんこういうことには参加。
悪党を捕まえるのは嫌いではないし、こういうところで思わぬ縁が結ばれるのだから人と関わるのは大歓迎。
先日アールさんを加えた30人での大型レイドの時はちょっと用事があって参加できなかったけれどね。
「ク・・・クソッ!!お前らどうなっても知らないからな!!」
「あら、まだそんな悪態をつく元気があるんですね?」
捕まえた盗賊団の頭と思われる男が縄で縛られて地面に転がりながらも睨んでくる。全然怖くはないのですけどね。
「テメェらが最近噂の仁義組だかなんだか知らねぇが、お前らもう終わりだぜ・・・キヒヒヒヒヒゴワァ!!?」
「おっさん。俺今その笑い方されんの嫌いなんだわ、やめてくんね?」
いつもチャラチャラしている昼行灯くんが珍しく本気のトーンで男の腹を蹴りながら睨みつける。確かに気持ちはわかる。もう彼との間にはそんな悪い感情も罪悪感もほとんどないけれど、この笑い声を聞いてしまうと嫌でもあの時の自分たちを思い出してしまうのですよね。
ゲームで特殊なアイテムを使われていたとは言え、感情に飲み込まれてしまったのは恥ずかしい限りだわ。
「ひ・・・昼行灯さん・・殺しちゃダメですよ?ちゃんと拘留所に連れて行くんですからね?」
「ウィースwwワーってるってラビット君!!ちょいあれよ、アレ。黙らせるための演技的な?」
「それにしてはガチトーンだったね☆彡」
「お、お、お?もしかしてあーちゃんオレッチのガチトーンに惚れちゃいました的な?」
「キモっ」
「ちょ、マジトーンで返すのやめて、俺も本気で傷つくから」
「なーんちゃって!!!ってか、あーちゃんって呼ぶなよ★ シアだって言ってるでしょ?★」
こんな感じで、シアちゃんが場を変えてくれる力があるから私としてはありがたい。見ればミラファも同じように思っているみたいで胸をなで下ろしている。
「さぁ、悪態ついて痛い目を見たおバカさん達を連れて行きますよ。街についたら依頼主に報告にも行かないとですし」
「げほっげほっ・・・・無駄だぜ・・・お前らは俺たち諸共ここで死ぬんだぜ」
「・・・どういうことですか?」
男のセリフにミラファが睨みを利かせながら問いました。私にも言っている意味がわかりません。何かを隠し持っていた?いえそんなはずはないですね。
縛る前にラビットが全身くまなく調べて何も所持していないのは確認済みです。体内にもそれらしき感じもしませんでしたし何か奥の手でもあるというのですか?
「へ・・・ヘヘヘ・・・・俺に何かあれば洞窟に設置した魔術式が発動して、あたりの巨人どもをこの場に呼び寄せる仕組みになってんだよ・・あのズ・ガース・オメロも一緒になぁ!!!! 制御不能のモンスターどもに襲われて、お前らは俺たち諸共握りつぶされるんだぜ!!!」
「「「「なっ!!?」」」」
ズ・ガース・オメロですって!!?
奴はこの旧ガストレード街道に現れるレイドモンスターの一体で、以前戦ったカースサイスリッチと同じく30人メンバーによるレイド戦になるモンスターですよ!!?
通常の蛇頭個体であるズ・ガースと呼ばれる巨人種モンスターを引き連れて暴れるから戦うのが相当めんどくさい相手なのにそいつを呼び出したというの!!?
「ありえません!!モンスターを呼び寄せる魔術式なんてそんなの!!?」
「ハハハ!!!だがあるんだぜ!!見知らぬ魔術師の男に渡されたときはパチモノかと思ったがなぁ!!これでお前ら終わりだぜ!!!」
この自信、嘘をついている訳じゃない。本当にそうなると知っているからこんなに自信があるんだ。しかも自分たちが巻き添えになるにも関わらずこの様子。まだ何かを隠している!
でも今はそれを考えている時間はないです。流石に四人だけではレイドモンスター相手に戦えるほど余裕はありません! メインアタッカーの蒼牙くんがいるならまだ話は変わりますけど!
「ミラファ!撤収しましょう!!」
「うん!!皆!!こいつらを引きずって街まで一気に逃げるよ!!」
縛り上げた盗賊どもを一括りにまとめて洞窟の外まで一気に走り抜ける。その間も巨人の足音と思われる地響きは絶え間なく聞こえてくる。
それだけじゃない。なにか大きなものが倒れるような音も時折聴こえてくる。他の巨人を葬っている可能性がある。そして倒された巨人は餌となり、ズ・ガース・オメロに更なる力を与えてしまう。地響きの大きさ的に間違いなくいる。
「キヒヒ・・・・無駄だぜ・・・ほら、聞こえるだろ?巨人どもの足音がよぉ?」
「こいつ・・・覚えていなさい・・!!街に戻ったら知ってること全部吐かせてやるわ!!」
「ギャハハ!!!このまま戻ったら巨人どもが街を襲うかもしれないけどなぁ!!!そうなればお前らの義賊行為も全部ぶちこわしだぁ!!」
「雷華さん!!今は無視です!!逃げるが勝ちです!!!」
「その通り!!何かあったらシアの真化したプリズミックシューティングで時間稼ぎするから安心してね☆彡」
「・・えぇ!頼りにしていますよ!!」
「御意∠( ゜д゜)/」
出来ればそうならないことが望ましいですけどね。ゲームとは言え仲間を囮にして逃げる行為はしたくありません。そうなるのなら、皆で立ち向かうのも吝かではありませんから。
「出口です!!!」
ラビット君に先導されて見えてきた出口。光が差す先に向かって飛び出した私たちの目の前に広がったのは、まさに今、丁度通常の巨人よりも一回り大きな個体『ズ・ガース・オメロ』。その巨体が大きく倒れた瞬間だった。
「「「「「 」」」」」
え?ちょっとまって?なぜ?
その答えはすぐに聞こえてきた。
「しゃぁ!!!サジタリオ決まったぁ!!!俺の勝ち!!」
「いやいや!!俺の一撃で決まったんだって!!見たろ俺の方天戟の必殺奥義!!」
「これで俺は35匹!!俺の勝ちだぜ?」
「待て待て待て!!俺が倒したんだし34対34で同点だろ!?」
「いやここだけは譲らねぇ!俺の一撃だな!」
『オ・・・オオオゴッ!!?』
「ッシィ!!今の一撃で俺の獲物になったぜ?詰めが甘かったな」
「んなぁ!!?おっまそれ卑怯だろ!!?」
「卑怯汚いは敗者の戯言だ」
「テメェゴリラ・・・くっそう・・・俺も同じこと言うから言い返せねぇ・・・」
見れば森中で光の粒子がキラキラと上がっていた。辺りを見回せば倒された巨人の残骸がキラキラと光に変わって空へと上がっている。
「チッ・・まぁ仕方ねぇ。引き分けか・・・ところでこいつ他の蛇頭より一回りデカいけど何?」
「んあ? 多分レイドモンスターじゃね? あんまりこの辺興味ねーから俺は知らん」
「適当すぎんだろ・・・おろ?そこにいんの雷華じゃね?」
「仁義組じゃん、盗賊狩りの最中だったか?」
プラネットクロニクルにおいて現在最強の名を持つプレイヤー『俺はマー坊』
そして最近、その『マー坊』を超える最強であり、プレイヤーからは憧れや尊敬の対象として、NPCからは英雄と呼ばれている『アール』
ふたりが何やら勝負をしながら呼び寄せられていたであろう巨人の群れをたった二人で殲滅してしまっていたのでした。訳がわかりませんわ。
「そ・・・・そんなぁ・・・・」
盗賊の男がその光景を見てうなだれています。気持ちは分かりますわ。切り札があっけなく全滅していたらそう思いますよね。
そんな光景を見てシアがお腹を抱えて笑っている声が森に木霊しました。もう笑うしかないですもんねこれ。
――――◇――――
『プラネットクロニクル』大幅アップデート内容
調整1:各地の『通常モンスター』及び『ボスモンスター』『レイドボスモンスター』の調整を行いました。
・ボス挑戦者数の上限上昇(18人→30人)
・挑戦者数に応じて各地のモンスターの行動に変化が現れます。
・新規ドロップアイテムの追加(素材・武器)
・特定の――――を――――と――タ――――に―――――――――――――
調整2:大陸各地に新規サブシナリオ・レジェンダリーシナリオ・ワールドシナリオのキーシナリオを追加
・各地に新シナリオを追加しました。また、NPCに個別のシナリオを新規で追加しました。
調整3:新スキルの実装
・大陸各地へ新スキル(AS&UtS)を入手するためのサブシナリオ・アイテム・特殊モンスターを追加しました。
調整4:新エリア『モンスターの住む街ゼアリード』開放及び、新エリア『島国:ゼアリード』開放。
・特定の条件を満たすことで新エリア『島国:ゼアリード』に入国出来るようになります。
調整5:『帝都マジェスディア』の空き地開放
・帝都マジェスディアにて空き地が開放。購入することでプレイヤーの土地となります。また、プレイヤーNPC問わず、一定以上の認知度があり、『エリュザクト帝国』に自身の土地を持っている場合、今後の『ワールドシナリオ』に大きく関わる『特殊シナリオ』が発生する可能性があります。
調整6:『エクストラジョブ』実装のお知らせ
・『エクストラジョブ』(以降『EXジョブ』と呼称)を実装していることを正式に発表します。
・獲得するための絶対条件は『モード選択:エクストラ』を選択していることです。全てのEXジョブは習得が困難ですが、習得した暁には現存するジョブを遥かに超える力を得ることができます。
・EXジョブ紹介(全?種のうちから3種)
1『星読み人』:支援系ジョブ 専用スキル『星読み』
2『星の錬金術師』:生産系ジョブ 専用スキル『星錬』
3『星術師』:魔力攻撃系ジョブ 専用スキル『星術』
調整7:――――
・―――――――の実行。――――――――が――――に―――――を行った。
・――――――――が―――――動き出す。
・―――――――が―――――として―――――に――した。
・調整7の答えは『プラネットアーク』で生きる皆さんで確認してください。
以上。エクスゼウス運営より
――――◇――――
後半は雷華さん視点。
MPK(今回での例外):マップ(M)に出現したシナリオボスモンスターが、通りすがりのプレイヤー(P)がなぜか始めた勝負の標的にされて、無情にもキル(K)された事件の略。
逃げる(目的地へ向かうとも言う)蛇頭の巨人の特殊個体『ズ・ガース・オメロ』を見たふたりの様子。
ア&マ『『逃げんなテメェ!!!!』』
ズ『(なんだよこいつらァ!!? 聞いてないヨォォォ!!?)』
他の巨人を斬殺して最後の獲物を狩る為に全力で戦闘狂してました。




