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142:新情報

まさかのハメ殺し




アクセサリー:錆び付いたブレスレット

効果

錆び付いて元の持ち主が誰か、いつ作られたのかもわからないブレスレット。






あのマンイートバーク討伐後に入手したアイテムである。他にも素材とか色々手に入ったがとりあえず保留。特にめぼしい物もなかったし。



依頼も無事にクリアしたので一度アクシアの街へと戻りその報告へ。すると少しだけ状況が変わっていた。



「ゴブリンの軍団?」



「はい、なんでもエーテリアに現れたとかなんとか・・・時代人が依頼を受けている時に遭遇したらしいんですよぉ」



「それで?そのゴブリン達は?」



「討伐済みですねぇ。ただゴブリンにしては奇妙なゴブリンだらけらしくて皆さん口を揃えて特殊なゴブリンなんじゃないかって言ってましたぁ」



受付のおばちゃんに依頼の報告ついでに教えてもらったことだがどうやらゴブリンの軍団がエーテリア近郊で見られたらしい。



しかも聞いた話だとスライムみたいなゴブリンとか、羽の生えたゴブリンとか、顔が二つあるゴブリンとか奇妙なゴブリンが多かったという。実際に見てはいないが完全にキメラである。



いや、キメラゴブリンとでも言うべきだろうか?そんな化物使いそうなやつなんて俺は学者ゴブリン以外に考えられない。



ということはあの野郎エーテリア付近にいるのだろうか。



「ありがとう。また何かあったら教えてくれますか?」



「勿論まかせてねー」



依頼の報告と素材を収め、ギルドの外へ出る。リーク達が設置されたテーブルの一角で座っているのでそこへ合流する。なかなか無い空中戦闘で疲れたようで全員だらけているのだ。



「あ・・・おかえりー」



「ちょい面白い情報掴んだ」



今聞いた話をリーク達にも伝えるのだが、やっぱり俺と同じ考えになったようだ。敵はエーテリアにいる。すぐに向かうべきだろう。向かいたいんだけど・・・・



「・・・・護衛依頼受けちまってるんだよなぁ・・・・・」



ここに来て欲を出したのがアダとなっている。一度受けると言った手前断るに断れない。彼らも期待した笑みを浮かべていたし裏切るのは申し訳無さ過ぎる。どうしよう。



「はぁ・・・仕方ないか。申し訳ないんだが俺だけで護衛依頼受けてくる。お前らはエーテリアに先行って情報集めてくれ」



「まぁ・・・それが妥当だよね・・アタシは了解。女狐あんたは?」



「お願い・・・・もう少し休ませてから答えさせて・・・・ちょっと酔った・・・」



肉体的にも精神的にも被害を被ったリークは完全に伸びている。顔色も悪くそれはもう動かせるような状態じゃなかった。



「あぁあーいいわよその反応見ただけで分かった。アール。この女狐は預けていい?このままだと多分使い物にならないし」



こうなるとリークは長い。下手すると一日はこのままだ。それに最近気になってたことあるし。



「そのほうが良さそうだ。ルーク、ギン、悪いけどレイレイと一緒に行ってくれ。頼めるか?」



「了解じゃ。それにエーテリアは妾の第二の故郷。それに弟子共もおるからの」



「あのゴブリンだけは絶対許さない。了解だよバカ師匠。遅かったら僕が先に倒すから早く来なよ」



やる気十分だ。これなら何かあっても大丈夫だろう。俺たちはここで別行動を取ることにした。向こうに出れば完璧、万が一こちらに出ても俺とリークが残っているわけだし守りきれるだろう。







―――――◇―――――








「ねぇレイレイ姉ちゃん。どうして素直にバカ師匠にリーク姉ちゃんあずけたのさ?」



「さすがはアールの弟子やってるだけあるね。バレちゃったか」



「多分バカ師匠も薄々気が付いてるとは思うけど」



「そうでしょうね。アタシが気づいてアールが気づかないわけ無いもの」



「???どゆこと?」



「あの女狐相当滅入ってるのよ。特に最近はね」



「確かにあの者初めて会った時よりも覇気が小さくなっておったの、何かあったのかの?」



「落ち込んでんのよ。自分とアールを比べちゃってね。同じエクストラでこんなにも差が出来るなんてってね」



「バカ師匠に合わせられる人いるの?」



「少なくともあの女狐は合わせたいんでしょ?アタシもあんまり人のこと言えないけど、あの馬鹿はそういう気持ちが人一倍強いのよ。そのくせに上手くいかないと凹むのよ。ちなみにアタシは三日で諦めたわ」



「それが普通なんじゃないのかの?」



「あの女に関しては普通じゃないのよ。好きな人と同じ場所に立ち続けたい。一緒がいい。重いのよあの女。でもそれだけアールのこと好きなんでしょうね・・・・全く、アタシだって好きなのに、どうして気を使ってやらないといけないのかしら・・・・」



「レイレイ姉ちゃんってさ、結構色々リーク姉ちゃんと喧嘩してるけど仲いいよね?」



「幼馴染だからね。ずっと一緒だったし似た者同士、共感もできる。同族嫌悪もするから喧嘩するけど大事な人って意味ではアールと同じくらい大切だからね」



「・・・やれやれ、我が師匠は随分とまぁ罪深い男じゃよ・・・」



「全くよ。女の子侍らせるとか世界中の男に妬まれるわよ全く・・・けど、そんなことになっても変わらないアールだからこそ・・・アタシが好きになったのよ・・・・」



「ねぇギン。急に惚気けだしたんだけど?」



「恋する乙女というのはどんな時代でも変わらぬのじゃよ。惚れた弱みという奴じゃ」



「とか言ってるギンもそっち側でしょ?別れるときめっちゃ寂しそうだったし」



「・・・うるさいのじゃ」




―――――◇―――――








「それで?最近落ち込んでる理由はなんだ?」



「アールのいけず・・・もう少し休ませてからはなさせて・・・・」



「人の背中ですりすりしてる程度には元気なんだから答えろ」



リークを背負いながら護衛依頼主の下へと向かっている。これからの予定と動きを再確認してこちらも準備が必要そうなら準備する必要がある。その確認のために一度顔を出そうと言う訳だ。



リークがおんぶを要求してきたので言われるがままおんぶしているが意外と元気そうだった。今はディアに顔を埋めながらそれなりに元気そうにしている。



「大したことじゃないよ。ちょっとね」



「言いたくないなら無理には聞かないけどよ、俺の判断でヤバイと思ったら是が非でも話させるから覚悟しろよ?」



「アールってば大胆だね。乱暴するの?」



するか。するにしてもこんな場所でやるわけねーだろ。けど思ったよりは元気があるみたいだ。その点は安心である。



「・・・・・」



「・・・・・」



「・・・・・」



「・・・・俺に言えることならなんでもいいから相談しろよ?」



「・・・うん」














「申し訳ない!依頼なんだが取り消させて欲しい!」



「はい?」



「いやぁ!すみません!!本当に申し訳ない!!」



依頼主の所へ行ったとたん、依頼を取り消させて欲しいと第一声で言われたのだ。全く状況が飲み込めない。



「実に言いにくいんですけどね?あ、噂は聞きました?あの凶悪なゴブリンの話」



「え・・・えぇまぁ」



聞いたばかりである。それで俺たちは受けた依頼をばっくれるわけにもいかないから二手に分かれたのだから。



「エーテリアの方にいるならこっちの護衛はなくても良さそうと判断しまして。えぇ、本当に申し訳ない!」



「あぁ、いやその・・・俺としては別にいいんだけど・・・護衛なしで本当に大丈夫なのか?」



学者ゴブリンがエーテリアにいる可能性が高いだけだ。いないとは言い切れない。



「それに関してもなんですけどね?実は贔屓にしている時代人の方々から連絡がありまして、しばらくの間街中でも護衛をしてくれるそうなんです。それで依頼した立場で申し訳ないのですが・・・・」



なんというか・・・・世の中の理不尽を真正面から経験した気分。しかし依頼主の考えも硬そうだ。ここは素直に引くとしよう。別に張り合ってたわけでもないし。



「分かりました。そういうことなら仕方がないですよね。もしまた何かあれば是非」



「えぇもちろん。そのときは頼りにさせていただきます!それとこれは私からの気持ちです。受けとってください」



10万Dをさらっと出す辺りこの商人相当金持ちだな。という訳で、色々とあったもののこうして俺が受けた依頼は破棄されたのであった。










二手に別れました。

上司に振り回される部下のような気分。まぁ、依頼主が破棄するのは始めてじゃないから仕方ないね。


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