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122:襲撃

このゲームにはルールはあっても法律はない。故に・・・



結局夕食も一緒に取ることになった。三食魚だが、小さな菜園があったんのでそこから少しもらって適当にサラダとかスープも作った。あと俺の持ち物にカニがあったのでそれも少々。



「御馳走様でした。ムニエルでしたか?美味しかったです」



「お粗末さまでした。口に合ってよかったよ」



片付けを一緒にしているのだが、昨日の警戒心は何処へやら、完全に気を許している・・・・・ように見えるが、実際はバッチリ帯刀しているし手の位置も立ち位置も何かあれば即座に斬れる状態である。



「流石にチョロい私でも完全には油断しませんよ?」



そしてこれである。読眼術とか恐るべし。これは結婚する相手は苦労しそうだ。というかするのかこの女。



「・・・・・」



「あ、はい。すんません」



無言の笑みが怖すぎる。下手なこと考えんとこ。



それから片付けを済ませてテーブルでゆっくりしたのだが、こちらに近づいてくる気配がいくつかあった。数は・・・・結構多いな30は軽くいるぞ。



「・・・・・ハァ、せっかくこうしてゆっくりしていたんですけどね」



立ち上がったコヨミはめんどくさそうに立ち上がり外へ出た。



「あ、貴方はそこにいてください。女の勘で来られると面倒事になりそうですから」



「女の勘はバカに出来ないからな、了解したよ」



「はい、いってきます」



「いってらっしゃい」



扉が閉まり、コヨミが近づいてきた気配のもとへと足を運んでいった。数的には人間のように思えるから多分時代人がコヨミの説得に来たって感じだろうか?はたまた人型のモンスターでその討伐か?



考えても仕方ない。待っていろと言われたしここは大人しく待っていよう。実力は多分高いしそう簡単にはやられないだろう。



『・・・・・・・』



『・・・・・・・・!!!!』



『・・・・・・・』



『・・・・・・・・・!!!!!!』



言い争いになってるから間違いなく誰か人が来たんだろう。まぁこういう時は本人たちに任せよう。第三者が出しゃばってもいいことないし。



にしてもこのお茶うまいな。











―――――特殊サブシナリオ『過去の因縁』開始します。











「コヨミ!!」



「っ!!?お前なぜ出てきたんです!!?」



「他にもいやがったのかっ!!!仕方ねぇ!!お前ら!!あいつぶち殺しちまえ!!」



飛び出した先には30人ほどの人間。それぞれ武器を持っており、装備もかなり良さそうなものだ。



「やめろ!!彼は関係ない!!」



そんな奴らがコヨミの前で悪意と敵意をばら撒いて立っている。対するコヨミは顔色が悪く立っているのも苦しそうだ。うん。誰だか知らねぇけどこいつら俺の中では悪党決定。



「『風瓶エリシオン』」



「んなっ!!?」



少々荒っぽいがその場で一気に加速、コヨミの前で急停止。両腕で抱き抱えて再び跳躍してコテージの前に戻ってきた。



「無事か?」



「キミ・・・・・今、何を?」



その場に下ろして様子を見る。命に関わる毒の類は見えないからおそらく死ぬことはないだろう。ただ苦しそうだったので何かしらの攻撃、もしくはトラップの類は受けたと見える。



「高速移動系のスキルだ!ビビることはねぇ!!全員で掛かればやれる!!いけお前ら!!」



『『『『『『『『『『『『『『『『『『『『おぉぉおおおお!!!!!』』』』』』』』』』』』』』』』』』』』



「発言的には時代人かよ・・・・」



なんというかがっかりだ。よく見れば俺が考えたイケメン的な顔つきしかいない。まぁそれも一つのゲームの楽しみ方ではあるんだけど。



「でも人様に迷惑かけるのを見過ごすわけには行かねぇんだよ。テメェら全員説教してやんよ」



こいつらの行動は誰がどう見ても暴漢そのものである。よって有罪。ギルティー。



「待て・・あぁクソっ・・・逃げろ。お前のレベルで太刀打ちできる数じゃない」



よろける体に鞭打つようにコヨミが立ち上がる。だが俺からすればコヨミの方こそ戦えるようには見えなかった。それだけじゃない。強気な発言ではあるが。眼には不安が浮かんでいる。



何があったかはまだ分かっていない。でもこんな状態の女を放置しておけるほど俺は恥知らずじゃない。



「黙ってここで見てろ。直ぐに終わる」



「お前何を言って・・・・・っ!!?その構え・・・・お前・・・!!?」



「超越流派抜刀術『天雷初月雀』10羽!!」



通常の初月雀+天雷雀の合体奥義だ。この速度ただのプレイヤーがよけられると思うなよ?



「グエッ!?」



「イギィっ!?」



「ゴパッ!?」



「ガッ!!?」



「安心しろや。致命傷は避けるように打ち込んだからよ」



前列から崩れ落ちるように地面に沈む男たち。それでも立ち上がろうとするあたりHPは大して削れていないようだ。



それに前列の奴らが壁となり後ろの連中にはあたっていない。今度鉄を斬撃で貫通させる練習したほうがよさそうだ



「超越流派抜刀術『天風朧雀』!!」



それならそれで近づいてまとめて斬ればいいだけの話だ。



通り抜けながら四肢を砕くように剣を振るい地面に沈めていく。装備がいい物もあり、一撃で倒せはしなかったが、二回三回と攻撃を叩き込めば大人しくなった。



「超越流派抜刀術『天津雀』」



大盤振る舞いだ。全部見ていけと言わんばかりに大技を叩き込んでいく。と言うか装備とレベルの差でここまでやらないとダメージが通った気がしないのだ。



それにリュウオウの時も全然ダメージ減ってなさそうだったしなんとかなるだろう。



「なんなんだこいつっ!!?こんなNPCいるなんて聞いてねぇぞ!!?」



「いや待て!!?ダークブルーのローブ装備で刀持ち・・・・まさかこいつ!!?」



「嘘だろ!!?なんで剣聖がこんなところにいんだよ!!?」



「畜生テメェら怯むんじゃねぇ!!剣聖って呼ばれていようがレベルの差は覆らねぇ!!一撃いれれば致命傷になりゅぎぃ!!?」



「一撃入れれるもんならな」



リーダー格らしきクソイケメン野郎の顎に一撃叩き込むと、脳震盪を起こしたようで気味の悪い悲鳴とともにぶっ倒れた。



一応目覚めたり回復させられたりして復活されると厄介だったので入念に剥ぎ取っておこうか。



「超越流派奥義『惨星鳥:乙女』」



全身の装備とともに肉を削ぎ落とし、あたりに真っ白い体液を撒き散らしていく。気絶してるから動かないし悲鳴も上げないのでやりやすい。しかも今回は脅す必要はないのでリュウオウ戦のようにゆっくりやる必要はない。通常速度でそぎ落とす。



「さて・・・テメェら、まだやるか?」



全身真っ赤な生肉が見えるまで削ぎ落とした命名『二代目リュウオウ』の姿を見て、また戦うとほざく奴らはここにはいなかった。



















「んで?テメェら何もんだ」



「お・・・俺たちは・・その・・・・」



「・・・・」



「ヒィィィィ!!いいますから刀に手をかけないでくだせェ!!」



家の中から椅子を持ってきてコヨミを座らせ、俺は降伏したクズイケメンどもをその場に正座させて取り調べ中である。コヨミの状態異常はこいつらを締め上げると回復アイテムを出してくれたため既に回復している。



なので被害者の権利として加害未遂者どもの言い訳をこうして一緒に聴いている。



「今ちょうどイベント中じゃないですか?」



「イベント・・・?何か街で祭りでもあるのか?」



「コヨミ、その話は後で教えてやる。んで?イベント中だからなんだ?」



「それで今天匠流のスキル習得できるじゃないっすか、今のところ三つの街で」



確かエーテリアの他にガストレードとシスフィールって街だっけか?チーザーとルシオンが口説き落としたんだっけか?あれ?ニコニーコさんだっけ?



「それで?」



「えっとほら、ここにも師範代がいるって聞いたから・・・・その・・・」



「言え」



「・・・・・・・・です」



「超越流派奥義・・・」



「ひぃぃぃぃぃ!!!攫って俺らのクラン専属にしちまえば他に差を着けられるんじゃないかってロベルトさんが言ったんです!!」



怯えながら指さした先には気絶したままの肉塊(二代目リュウオウ)がいた。あいつが諸悪の根源か。もう少し入念に削ぎ落としとくか。



「『初月雀』」



「・・・・・・」



「ヒィィィィ!!?!?!?!?」



とりあえず両足輪切りにしとけば反省するだろう。良かったな。ゲームの中で。瀕死になるかアイテム使えばちゃんと回復できるぞ。



「んで?お前らのクラン名は?」



「『方舟の福音』です!!」



「・・・・よし覚えた。ほら、もう用はないからそこの肉塊持ってさっさと消えろ。10数えるまでに消えなかったら全員そこの肉塊と同じにするからな。はいいーち!!」



「逃げろォォォォ!!!!!」



一斉に逃げ出す色とりどりの髪の毛をしたクソイケメンども。9数えた時には既に誰も残っていなかった。ひとまずこれで安心だろう。



「もう気張らなくていいぞ?」



「・・・・・・ハァッ・・!!!」



椅子からずれ落ちていくコヨミの体。倒れないように抱き抱えると嗚咽を漏らしながら彼女は胸の中で涙を流していた。






NPCを襲うことも出来ない訳ではない。

もしアールがいなければ、彼女はどうなっていただろうか?



いつものやつ


前日の後書きにて皆さんからの暖かい言葉に癒されました。ありがとうございます。


因みにですが、皆さんからの感想があって体調が崩れたとかメンタルやられたとかはありませんので大丈夫ですよ?


むしろ皆さんの感想があって色々教えてもらえたので助かります。ありがとうございます。今後も感想いただけると嬉しいです。


ではまた、五時頃にお会いしましょう


PS.お気に入り登録9000突破してました!

皆さんありがとうございます!!

これからも無理しない程度に頑張りますので、よろしくお願いします。

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