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105:エクストラシナリオ

考察くれた方いらっしゃいますよね。ヒント(?)をどうぞ。




「話を聞くよ。何があったんだ?」



テンションが上がっていたプラレアがプレシアの一言で落ち着くと神妙な顔つきで話し始めた。



「アールくん、君の伝承に残っている『破滅の球体』について君は覚えているかな?」



「このページのこの部分です」



スッと出された本のページを覗き込む俺たち。そこにはアフターストーリーでの出来事が書き記されている。





―――その生命体はすべてを飲む込む魔滅の申し子である。あらゆる攻撃を無効化し、あらゆる障害はその存在にとっては障害にならない。



―――それが通った道には何も残らない。すべてを飲み込むが故に何も残らない。倒す術は存在しない。



―――血を吸ったかのように真っ赤に染まる体はそれだけで人々の心を蝕み、戦意を砕く。そして最後には命を奪う。



―――破滅の球体と名付けられたそれは国を飲み込み、滅ぼすことすら簡単にしてしまうだろう。もはや時間の問題だと誰もが思った。



―――だが救われた。英雄が街へと現れたのだ。世界を救った剣聖が人々の助けを呼ぶ声に応じてこの国へとやってきたのだ。



―――誰もが戦えなかった破滅の球体を剣聖はその剣でなぎ払い、切り裂き、ダメージを与えていった。



―――だが、破滅の球体は不死身の生命体。一体どうしたらいいのか。人々も考えた。



―――そして見つけ出したのは封印という方法。剣聖は人々の考えを聞いて、破滅の球体を森へと誘導し、そして封印した。



―――剣聖が封印は成功したと人々に伝えた。喜ぶ人々だが、剣聖の一言で彼らは身を引き締めた。



―――『封印はした。だがお前たちが封印の地を荒らせばそれは目覚めるであろう。神殿を森の奥に立ててあの者が安らかに眠れる場所を造ってやればいい』



―――国は封印の地に神殿を立てて、人が立ち寄らないようにした。そして封印した森を皆で守っていこうと決めたのであった。



―――ただ、どうやって封印したのか、森のどこへ封印したのか。それを知っているのは剣聖しかいない。










「私たちのこの本でしか知らない存在です。しかし先ほど、強大な力を持つ何かが目覚めたことだけはわかるんです」



「方角はここから東にある街、アリエルの方角だよ。そしてこの神殿と思われる場所があるのも同じ方向だ。勘違いじゃないと私たちは思う」



「うっわ・・・・この文章だけでもやばそうな感じするんだけど」



「いやいや無敵って書かれてるっておかしいじゃん!?」



「ってか倒せんの?」



「・・・・・・」



皆がマジマジと書かれている文章を読んで行く。大筋が書かれている所しか今は読まなかったが、かなりの危険生命体として書かれている。



国を滅ぼす危険性を持った存在。ありとあらゆる攻撃を無効化する体。



森に神殿を作り、二度と目覚め無いように眠る場所を作ったとされる書き方。



ここでいきなりだが、歴史とは何か。それは生き残った者が作っていくものである。勝者に都合よく書かれており、敗者が悪であると聞いた人が思うように書くのが印象に残しやすい。



死人に口なしとはよく言ったものだ。まぁ、アイツしゃべるけど口ないし。



「えっと、つまりアレだよな?こいつが目覚めた可能性があってヤバイから何とかしてほしいってことか?」



「はい」



「君だけが封印方法を知っているみたいだしお願いしたいんだ。この本みたいに国が滅ぼされる前に」




――――エクストラクエスト『破滅の球体』を開始します。




有無を言わさないってか。けどまぁ、寝て起きたなら迎えに行ってやらないとな。そういう約束してたし。



「わかった。放置するのは嫌だし何とかするよ」














「悪いギン。状況が少し変わって、悪いけど先にこっちを何とかしてくる」



「うむ。世界の危機じゃ、妾のことは気にするでない。街が滅ぼされてはゴブリンから守ることも出来ぬからの」



という訳で先にアイツを迎えに行くことにした。ギンには申し訳ないけど、ちゃんとこの件が片付いたら改めて師範代を探すと約束をした。



確かに世界の危機であることは間違いないからいいんだけど、その理由がなんだかなぁ・・・



「バカ師匠、そんなにヤバイ相手なの?」



合流したルークが心配そうに顔をのぞかせる。



「ん〜・・まぁあんまり放置しとくのは不味いな」



アイツ結構さみしがり屋だし。意外と泣き虫だし。知らん奴が見たら攻撃仕掛けて怒ったあいつに反撃食らって破滅しそうだし。



「「???」」



読心術が使える二人は『何故そんな考えに?』と顔をかしげている。其の辺は会えばわかるからちょっと楽しみに待っとけ。



「まずはギンをエーテリアまで送ってからだな。一人でいいなら走れば一時間くらいで往復できるだろうし」



「それには及ばぬ。戻るための道具は持っておるのじゃ」



取り出したのは帰還用のタグ。持ってたのか。



「さて、しばしの別れじゃな」



「だな」



なんだかんだ言いつつギンとは二日に一回は一緒に行動していたし、ちょっと寂しい。エーテリアに戻ればいつでも会えるとは言え寂しいものは寂しい。



「こっちを直ぐに片付けてまたお前に会いにいくよ。今度は一緒に行けるように人探しもしながらな」



「うむ!!楽しみにしておるぞ!」















ニルスフィアを出て東に進んでいく。目的地は新しい街アクシア。



当たり前だけど森で出てくるモンスターは狼とゴブリン、それからスライム。何というかゴブリン自体は珍しくないけど、スライムとか狼とかすごく珍しい気がす・・・・狼はないな。逆にほぼ毎日会ってるわ。



『なんだ貴様、何か用か?』



「いや、新鮮味が無いなと思ってよ」



『貴様はたまにわからん』



わからなくていいよ。変な感傷に浸ってただけだし。それにしてもスライムかぁ・・・・いや、アレはスライムと言えばスライムだけど、でもスライムっていう枠組みには入れられねぇよな。



ぶっちゃけた話、破滅の球体と呼ばれているのはアフターストーリー登場の新モンスターであり、ギルファーと同じくトンデモモンスターが一匹である。



物理無効・特殊攻撃無効・状態異常無効。どうやって戦えて言うんだよと本気で匙を投げかけた紛う事なき強敵である。



ギルファー?攻略法さえつかめばそこまでじゃない。掴むまでがキチガイレベルで強いけど。



「そろそろ森を抜けるぞ。こっち側のエリアボスは『恨血の木』じゃねぇから油断すんなよ?」



「へぇ」



あの木ともなんだかんだ言いつつ三回くらいは戦っているので若干飽きてきた感じはしていた。新鮮味という話つながりでマー坊からの情報は嬉しい誤算だ。



マー坊に先導してもらい進むこと数分。明らかにボスでございますというようなエリアにでた。恨血の木と戦った場所とはまた違う広場で、中央には一本の大樹。それ以外には特に目立った物は見られない。



そして俺だが、ここのボスなんとなく予想がついた。何故かと言うと俺の左腕を見て欲しい。



「・・・・・・っ!!!!?!?!?!」



レイレイががっしりとしがみつき、ブルブル震えているのだ。泣いてはいないけど顔を埋めて時折前をちらっと確認する。



見たことがあるだろう?リークがウツボガニ相手に見せた反応と全く同じである。レイレイの苦手なものは羽虫である。



「何してんのよメス猫」



「聞こえない聞こえない羽の音とか聞こえない虫の姿とか見えない羽ばたく音とか聞こえないったら聞こえない。飛んでないもんあんな昆虫とか害虫とか飛んでないもん。虫なんてみんなこの世界から消えちゃえばいいんだそうしたらみんなハッピーだもんちゃいややもんうち絶対に虫とかキライ・・・・・」



「だらしないわねメス猫。たかが虫ごときに怯えるんじゃないわよ」



既に涙声になっているので泣き出すのも時間の問題である。あとリーク。お前がそれを言ってはいけない。完全にブーメランになるぞ?



「バカ師匠、なんでこの人泣いてるの?」



「苦手なんだよ。羽根ついた虫」



「とか言ってたらきたぞー」



「っっっ!?!??!?!?!!?!?!?!?!??!!?!?!?!?!?!!!!!」



レイレイ腕から離れて俺の胸にダイブ。そのまま耳をふさいでめちゃくちゃプルプル震えてる。



”ガサガサッ””ブブブブゥー”と虫特有の音を立てながらそれは空からやってきた。



巨大な複数の羽根とクネクネと動く長い体。いくつも生えておりそれぞれがバラバラに動いている足。目は確認できないが、触角と大きな顎が特徴のボス。



わかりやすく言うならば羽根のついた銀色のムカデである。



「「イヤァァァァァ!!!!!!」」



レイレイと同じく見た途端リークまで発狂。正面は既にレイレイが押さえてるので背中にダイブ。前後に生まれたての子鹿のごとくプルプル震えている二人。



「嫌々嫌々!!長いの嫌いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!?!?!?!?!!?!?!」



「ブーンって言ったっ!?!?!?!?!?!羽虫いやだぁあぁっぁぁぁぁぁぁああ!!!」



長くてクネクネしてるから蛇を連想したんだろうな。おんなじ様な反応してる。



「いや、流石に俺でも今のお前の考えてることはわかる。女子にムカデはキツいだろ」



「・・・・それもそうか」



「僕は虫平気だから別にそうでもないけど」



『やれやれ、人間はわからん』



ともかくこれで女性二人は戦力外確定。というか虫嫌いでよくここ一緒に来たよなこいつら。苦手なら遠回りしたりするとか方法はあると思うんだけど。







――――ニルスフィア大森林東部エリアボス『銀翼百足(シルヴィングセンチピード)』出現。




『キチチチチ!!!!』



毒とかありそうだな。ムカデだし。あと巻き付かれたらやばそう。噛み付かれたら間違いなく半分にされそうだし。ムカデって動き素早いからかなりめんどくさい相手なのにそこに空中戦闘まで追加されたら大変だ。



「マー坊。ちなみにコイツはメンバーでの能力強化なに?」



「毒性の強化」



「うへぇ・・・」



毒と聞くとあまりいい思い出はない。嫌な思いしかしてないから余計にな。








リークが苦手なのは蛇とか長くてうねうね動く生き物

レイレイが苦手なのは羽のついた虫。蚊とか蠅でも悲鳴を上げるレベルで嫌いです。


つまり羽根の生えたムカデとか相性最悪。

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