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104:ギンとルークのこれから

忍者を倒したルークのこれからと

先へ進む為にギンはどうするのか



ルークがチーザー紫の弟だと判明した次の日。



さすがゲーム世界と言わんばかりに皆状態異常回復のアイテムやスキルを使用して二日酔いを回復。即座にそれぞれの目的の場所へと帰っていった。便利過ぎる。



そしてだ。俺は今から一つ重大な決断をすることになる。これまでも色々考えることはあったが寝起きでこれについて考えることになるとは思わなかった。



「・・・・・DXキャラメルパフェにするかEXクリームパラダイスにするか・・・・」



1キロある巨大キャラメルパフェを食べるか、1,2キロあるホイップクリームとキャラメルクリーム、カスタードクリームがこれでもかという量使われているケーキを食べるか。朝からでは流石に両方は食べられない。迷う。



「バカ師匠朝からなんてもの食べようとしてるのさ・・・・」



「まぁアール甘いもの好きだから」



「だからってリーク姉ちゃんはいいの?朝からスイーツ大食いする男とか」



「ちゃんと朝ごはん食べた後のデザートだし別にいいよ?」



「海鮮丼三つにかまぼこ沢山、それからサメの塩焼き一匹食べたあとですけどね」



「うし、パフェにするか。すみません!DXキャラメルパフェ一つ!」



「本気で頼むんだ・・・・」












「ごちそうさま」



「見てただけで胸焼けしそうなんだけど・・・・・・」



やっぱり朝に食べるパフェは美味い。脳内に糖分が行き渡って思考が働くよ。現実でこんなに食べてたらあっという間に糖尿病とかになるだろうけど、こっちだと気にしないでいいから本当に楽園みたいだ。



「僕もゴリラさんとかと一緒にギンのところ行けばよかった」



「だから最初に言ったのに、『アール朝からとんでもない量食べるよ』って」



「こんなの想像できないです」



「さて、食後の運動でギンのところ行くか」



「待ってバカ師匠!?食べたばかりですぐ動けるの!?」












「『それまでじゃ!!今日はここまでにする!!解散じゃ!!』」



三時間ほど、ギンの修行に参加した俺たち。流石にこの程度はもう慣れたもので軽くサクッとこなしている。



まだ一般のプレイヤーはなれないようで皆息を荒げているが、ちゃんとついてきている。聞けばもう少しでレベル1を習得完了する者もいるらしい。



驚きの速さである。なんでも師範代のいる町を周回のごとく周り修行に参加しているらしい。とんでもない根気だと思う。



「ふぃー・・・バカ師匠はあれだけ食べてなんでそんなに動けるのさ?」



「鍛え方が違うからな。これくらいは余裕だ」



アナザーエピソードの大食いという強制イベントからの戦闘という鬼畜展開のおかげて俺の胃の容量と消化速度、あと身体能力は大いに上がっているのだ。



犠牲になったのは定期的に甘いものが食べたくなる衝動に駆られることくらいか。りんごで足りるから何も問題ないな。



ちなみに現実でもそのせいで食べる量が少しだけ増えた。というか食べられる気がして箸が進むわけだなこれが。おのれリアルハードモード。俺の食費に手をかけやがって。



そんなことはどうでもいいとして、これからのことだな。流石に俺一人では決められないのでメッセージを飛ばしてレイレイとマー坊を招集する。ギンは手招きでこちらに呼ぶとササッと風のようにやってきた。



レイレイたちも近くにいたようで一分もしないうちに合流できたわけだ。



「次の街に行こうと思う」



目的だった忍者は倒したし、天津雀の修行もある程度形になり、あとは実戦あるのみ。食物は美味いエーテリアから離れるのは惜しいが、こちらにも目的がある。



ゴブリンを全て倒すのが一つだが、もう一つ。エクストラジョブの収集もある。ずっとここで足踏みしているわけにはいかないんだ。



そうなると解決しなかればいけないことがある。



「ギン。お前はどうする?」



俺の従者となっているギン。同時に街で天匠流習得の為の稽古もつけている。どちらも両立するには少々無理があると思うのだ。



「そうじゃの・・・・師匠との約束もある。妾はこの街でこの者たちに天匠流を授けねばならぬ。じゃが・・・師匠について行きたいと思う気持ちもあるのじゃ」



「ギンちゃん・・・・」



「ちょっと師匠!!」



焦るようにルークが手を挙げる。どうかしたんだろうか?



「えっと・・・僕はこれからどうしたらいいのさ!?」



「あ?何言ってんだ?」



「いや・・・だって僕師匠との約束は終わったわけだし・・・バカ姉がトップだし・・・その・・・・いたら邪魔かって思うし・・・・・アイタッ!?」



馬鹿なことを言い始めたので小突く。大して痛くしてないのに大げさにするルーク。



「馬鹿なこと言ってんじゃないよ」



「バカなことって!?僕は真剣に」



「お前がチーザーの弟だろうが関係ない。ルークはルークだろ。それに忍者倒したくらいで弟子卒業出来ると思ったら大間違いだ」



「っ!!じゃ・・・・じゃぁ!!」



「これからもついて来い。嫌なら無理強いはしないけど」



「一緒に行く!!師匠これからもよろしくお願いします!!」



ルークは満面の笑みを浮かべた。そんなルークだが、他のプレイヤーの視線を感じると顔を真っ赤にして俺の腹に顔をうずめてしまった。



一応ここ広場だしプレイヤーもたくさんいるからな。今更だけど。



可愛らしいルークを宥めながら話を戻そう。



ここでギンを連れて行くのは簡単だ。だがその後他のプレイヤーの事を考えれば連れて行くのは得策じゃない。第二第三のルークを生み出す原因になりかねない。



かと言ってギンを置いて行くのも忍びない。



せっかく閉じこもっていた世界から飛び出して色んなものを見始めたんだ。一緒に連れて行ってやりたい。



「ハハハ、長生きしとるがこんなことで迷うとは妾もまだまだじゃのう」



「せめてお前以外の師範代がいればいいんだがな」



実はこの難題に見える選択。ギンの他に師範代スキルを持ち、天匠流スキルを持っている者がいれば一発で解決する。問題はそれがいないことなんだ。探せばいるかもしれないが、何も情報が・・・・・・・・・あ。



「「「「あ!」」」」



あったわ!情報無しから情報得る方法!しかも結構身近に!!



「四人揃ってどうしたの?」



物忘れが激しすぎるというか少し反省しないといけないな。四人とも考えたことは同じらしく顔を見合わせると、思わず苦笑い。



「ギン、ルーク、あとギルファー。行くぞ」



「行くって・・・・どこに?」



困ったときはオカルトだよ。

















「「アールくんっ!?」」



ギルファーは自分で走らせて両手両足背中にリークたちを全員装備してエリシオンで森の中を駆け抜けてニルスフィアへと戻ってきた俺たち。


ちなみに足に巻きつけたルークはジェットコースターに乗った子供のように泣きべそをかいてしまい、現在リークが機嫌取りで街中散歩中である。足元括りつけ提案者がリークだからという理由だったりする。



ギルファーは食物あさりに同行した。ちなみに俺は背中推奨派。そんな訳で現在のメンバーは俺とレイレイ、マー坊とギンである。



やってきたのは前回もお世話になった占いの館、初めて入る館にギンは興味津々で飾ってある物や本棚に夢中である。



久しぶりの再会だったのだがまさかここまで驚かれるものかね。



「久しぶり、プレシア、プラレア。悪いんだけど今日もまた占い頼みたいんだ」



「あぁ、そうか。ってことは入れ違いになったみたいだね」



「そのようです。ですが私たちとしては都合がいいですね」



「・・・・・何かあったのか?」



「はい。急ぎ話したいことがありました」



「でもまぁ、その前に君のお願いを聴き遂げようか、ささ、座ってよ」



今日はプラレアが水晶玉の前に座っているから占い担当はプラレアらしい。ちなみにプレシアは何か編み物をしているようだ。



席に腰掛け水晶玉に手をかざす。俺の手を覆い隠すようにプラレアの手が添えられる。



「それじゃぁ始めようか。キーワードはあるかい?」



「『天匠流』『師範代』『エーテリア』この三つで頼む」



「はいはーい。まっかせてね」



プラレアが目を閉じると、前のように部屋が水晶の光で満たされる。何度見ても不思議な光景で神秘的だ。



水晶には仕掛けなど何も見えないのに発光して、光が勝手に回りだす。ギンも珍しいものを見たと言わんばかりに目を輝かせてこの光景を目に焼き付けている。



やがてゆっくりと光が静まり、プラレアが目を開けた。



「見えたのは着物を着た人だね。それと洞窟。どこかの洞窟にある隠し通路。その先に着物を着た人がいたよ」



「そうか、ありがとう」



今回はかなり探しやすいかも知れない。かなり有力な情報だ。これだけあれば意外とあっさり見つかるかも知れない。



「それとアールくん。君面白い物持ってるね?」



ニマニマ笑うプラレア。面白いものか?特には思いつかないが・・・・・いや、あるな。取って置きが一つ。しかもついでに頼もうとしていたこともあるし。



「もしかして・・・・これか?」



取り出したのは特殊サブシナリオの報酬で手に入れた『星の〇〇』素材シリーズ。あの凶悪な毒を完全無効化できるらしいアクセサリー作成のための素材。



「うんうん!これこれ!!いやぁまさか君がこんなの持ってるなんてね!」



「もしかしてすごいのか?」



「そう!キミ以外にはアクセサリー作るための素材でしかないけど、キミにとっては重要なアイテムさ!エクストラジョブ『星の錬金術師』になるために必要なアイテムだよ!」



「ちょぉ!?アールなにそれ!?アタシ聞いてないよ!?」



身を乗り出すようにズズイと近づいてきたレイレイ。目はとても輝いており、早く教えてと言わんばかりの瞳である。



「こらプラレア。嬉しく思うのはわかりますけど、ほかの人にまで話してはいけません!もう手遅れですけど・・・・」



「あ・・・あはは・・・なんかスンマセン」



「申し訳ないのじゃ・・・・」



「いえいえ!皆さんが悪いわけではありませんから!」



バツの悪そうに頭を下げるマー坊とギン。それを見て申し訳なさそうに弁解するプレシアという構図がループし始めた。



「まぁそれだけじゃダメだ。まだまだ足りないモノはいっぱいあるから頑張って集めてね」



「プラレア。それもいいですが大事な話があるでしょう?」





ルーク大喜び。抱きついたのは照れ隠しもあるけど、嬉しくてそうしたかったのもあった。頭撫ぜてもらえてご満悦だったようです。


占い師姉妹登場。

そしてさらっとエクストラジョブ案件。

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