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⑵ 嫌な予感

 翌日、朝の集会で、私は皆に提案した。

「コンビニから持ち帰れなかった食品を、再び取りに行こうと思うのだが、何も全員で行く必要は無いと思う」


 するとBMさんも言った。

「ああ、男3人で行くから、女性の皆さんはゆっくりと体を休めていて」

 ……ナイス、BMさん。


 しかし、ここで詩織が手を挙げて言った。

「私は疲れていませんので、私も一緒に行きたいです」

 うっ……まさかここで。


 私が詩織に言った。

「いや、昨日持ってきた缶コーヒーとかお菓子で、女子会でも開いて……」

 詩織が、寂しそうな表情を浮かべている。


 すると、アノンさんが私に言った。

「あらぁ? 何故かAちゃん(詩織)を、連れて行きたくないみたい」

 ……しまった!

 あの、いかがわしい本が目的である事、バレている?


 な、なんだぁ?

 B子さんもC子さんも、ジトッとした目を向けている!

 まさか、詩織以外、みんな気付いているのか!


 するとCMさんが言った。

「うん、じゃあ、A子さんも一緒に行こう。若い子は体力の回復が早くて、いいなぁ」

 という事で、男3人と詩織を含めた4人で行く事になった。


 詩織は真っ直ぐな目を向けて「行きましょう」と言って、私にうなずいた。

 うううっ、この真っ直ぐな目……心が痛い。

 はい。ごめんなさい。もう、詩織を騙すような事は、致しません。


 そして私達は、リヤカーを引いて昨日のコンビニへ行き、積めるだけの食料を乗せた。

 CMさんと詩織は、乗せた食料を1つ1つ紙に書いている。

 私は、本棚に並んでいるいかがわしい本を横目に、コンビニから外へ出た。


 目の前には、道幅の広い公道が東西に伸びている。

 しかし、まったく車が走って来ない。

 本当に、どうなってるのか。


 私は、コンビニのまわりを回った。

 すると、建物の後ろに寂れた物置があった。

 しかし、その物置の扉はカギが掛かっている。


「どうしました?」

 後ろからBMさんが声を掛けた。

「この中にも、食料があるかもしれないと思いまして、カギが掛かっているのですが、なんとか開けたいです」

「わかりました」


 2人で、カギを開ける道具を探した。

 あまり頑丈なカギではない。

 コンビニの工具類のコーナーからマイナスドライバーを拝借し、扉の隙間にドライバーを無理やり入れて物置をこじ開けた。

 中に入っていたもの、それはハシゴや脚立、そして、雪かきのシャベルや雪下ろしの道具だった。


 ただ、雪かきのシャベルが大量にある。

 そして明らかにそれは、売り物ではない。

 それを見た時、私は嫌な予感がした。


 すぐに詩織とCMさんを呼んだ。

 2人は物置の中を見ながら、無言のままである。


 私たち4人は、コンビニから仕入れた食料をリヤカーに乗せ、住処へ戻った。

 そして、CMさんの家に全員を集め、緊急会議を開いた。


 コンビニの物置に、雪かきのシャベルが大量にあった事を伝えると、みんな深刻な表情を浮かべた。

 そもそも、ここは何処なのか。

 もしかして……ここは豪雪地帯なのか?


 だとすると、この小屋で、冬を越す事はできない。


次回:緊急会議

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